みんなのゴルフダイジェストのYouTube「みんゴルガチギアトラック」は、プロゴルファーの癸生川喜弘と小島慶太による、“ガチ”がコンセプトのシリーズ試打企画。2025年9月5日(金)に発売されるブリヂストンの最新ドライバー『BXシリーズ』より、同社がど真ん中と評価する『BX2 HT ドライバー(10.5度)』を試打。最適スピード帯や特性をガチで検証した。

動画で確認!

画像1: - YouTube youtu.be

- YouTube

youtu.be
画像: ヘッドはブリヂストン『BX2 HT』 (10.5 度)、シャフトはメーカー純正『Diamana BS50Ⅱ(FlexS)』

ヘッドはブリヂストン『BX2 HT』 (10.5 度)、シャフトはメーカー純正『Diamana BS50Ⅱ(FlexS)』

まず、今回試打をする『BX2 HT』の特長やスペックは「メーカーが謳う特長は高弾道でつかまりの良いドローバイアス設計ということなのですが、『Bシリーズ』のなかでは“真ん中に位置するモデル”ということです。ヘッドの後方に9gのチタンウェイトを配置。ヘッドの中間部はカーボンモノコックボディ(一体成型)で、ヘッド中央から前はフェースも含めてチタンです。スクリューウェイトがヘッド後方に2つあって、初期設定ではトウ側が8gのタングステン、ヒール側が2グラムのアルミです。今回のモデルは、前作モデルのつかまり感を残しながらトップラインを真っすぐにしたということです」と小島プロ。

今回は、ロフトラインナップは9.5度と10.5度あるが、10.5度を試打。次に、構えた時の見た目の印象などを両プロに聞く。

小島: 今回のモデルは、トップラインが真っすぐになっているということですが、どうですか?

癸生川: フェースの上部は真っすぐに見える。ただ、フェース面はロフトが10.5度なので、ちょっとつかまるようには見える。

小島: ということは、ちょっと左を向いて見えるということですか?

癸生川: いや、それはプレーヤーがどこを見るかによって違う。トップラインを見れば真っすぐ。でも、フェース面はつかまりそうということ。ヘッドのクラウン部分の色が黒でフェース面がグレーだから、フェース面がしっかり見えて向きが合わせやすいし、ロフトが良く見えるから球が上がりやすく見える。

小島: ヘッドは460ccなんですが、大きさやフェース面の高さといった形の印象は?

癸生川: 大きい感じがするけど、シャローってほどではないですね。

小島: 僕も先ほど見たのですが、結構フェース面の高さを感じますよね?

癸生川: でもボテっとはしていないから、いい顔!

試打では、冒頭に特長として挙げられた『高弾道でつかまりの良いドローバイアス設計』などを中心にチェックを行っていく。試打で使うのはタイトリスト「プロV1」。では試打開始!

■HS45m/s前後で打ってみる

【トラックマン4のデータ】
クラブスピード●45.9m/s
ボール初速●66.4m/s
打ち出し角●15.6度
スピン量●3500rpm
降下角●43.0度
キャリー●244.1Y
飛距離●261.9Y
打ち出し方向●0.2度右
スピンアクシス●0.9度右
SIDE●3.1Y左
 
【GCクワッドのデータ】
Hインパクト●7ミリトウ
Vインパクト●5ミリ高

画像1: HS42m/s前後でセンターヒットしたときの試打データ(上がトラックマン4、下がGCクワッド)

HS42m/s前後でセンターヒットしたときの試打データ(上がトラックマン4、下がGCクワッド)

打感や弾道を見ての二人の感想は?

小島: めちゃくちゃ球が上がるね。

癸生川: ロースピンの人には良いよね、球が上がるから。球が上がりやすいとはメーカーサイドは言っているんだっけ?

小島: そうですね。さきほど事前に打ってもらった9.5度もスピン量は3000rpmを下回ってないだろうから、このモデルはスピンが入るのが特徴と思います。

▼小島プロのデータ分析

『珍しいくらい高さが出てスピンが入る』
クラブスピードに対するボールスピードの割合があまり良くないですね。多少フェースの上に当たっているのもありますけど、もうちょっとボールスピードが出てもいいという印象です。スピンが3500rpmでかなり多い。5ミリ上で、7ミリトウに当たっている割には、スピンがめちゃくちゃ入ります。ロフトが10.5度で、シャフトが純正の軟らかめのSだということを考慮しても、今どき珍しいくらい高さが出てスピンが入る。だから落下角度が43.0度。43.0度ってあんまり聞いたことない。弾道は0.2度右に打ち出してから0.9度右に傾く、ほぼストレートのきれいな弾道です。

今回の試打のメインテーマの一つ『高弾道』のショットに関してはクリアできたわけだが、HS45m/sで打つとスピンが入り過ぎてかなり球も上がった。次は42m/s前後に抑えて打ってみよう。

■HS42m/s前後で打ってみる

【トラックマン4のデータ】
クラブスピード●42.0m/s
ボール初速●62.4m/s
打ち出し角●14.5度
スピン量●2800rpm
降下角●36.3度
キャリー●226.7Y
飛距離●252.6Y
打ち出し方向●1.9度右
スピンアクシス●4.2度左
SIDE●3.4Y左
 
【GCクワッドのデータ】
Hインパクト●8ミリトウ
Vインパクト●5ミリ高

画像2: HS42m/s前後でセンターヒットしたときの試打データ(上がトラックマン4、下がGCクワッド)

HS42m/s前後でセンターヒットしたときの試打データ(上がトラックマン4、下がGCクワッド)

打感や弾道を見ての二人の感想は?

癸生川: 球の見え方は、HS42m/s前後で打った弾道のほうがきれいにコントロールされた飛び方に見える。シャフトのしなり感も変わった。急激に動かないから、適度にしなって戻ってという感じになる。これくらいのスピードのほうが合っていると思う。

小島: HS42m/s前後でも、つかまりも変わらない?

癸生川: 変わらないと思う。

▼小島プロのデータ分析

『安心して右に振っていける』
HS45m/sの時と打点がほとんど変わらないのに、スピン量が3500rpmから2800rpmまで落ちるということは、HS42m/s前後のほうがスピン量は適正になってくる。落下の角度も36.3度ですからちょうどいい中弾道です。打ち出しの角度が1.9度右に出て、4.2度左に傾いて飛ぶ、非常に安定している“これぞきれいなドローボール”。これだけつかまってくれるという前提があるなら、安心して右に打ち出せます。正しいドローの打ち方としては、まずフェースが右を向いて、それよりも右にクラブを振れてドローボールが出てくるわけなので。右が怖いという人にとってはフェースが右を向くのは本来は怖い。ただし、つかまるっていう大前提があれば、安心してそれができるのではないかと思います。

この小島プロの分析結果を受けて、みんゴル編集長から『このクラブはコントロールできるからドローが打ちやすい』のか、それとも『勝手にクラブがドローを打ってくれるのか』という疑問が呈され、二人がそれに答えを出す。

癸生川: 後者ですね。クラブがドローにしてくれる、自分が何もしなくても球がつかまってくれるという印象。

小島: 癸生川さんの答えで合っていると思いますが、知識は必要だと僕は思います。

編集長: それはドローを打つための知識?

小島: 癸生川さんはプロだから、左につかまっちゃっているものを打ち出し方向を変えてドローボールにすることができている。

編集長: つまり、ドローを打つには技術が必要ということ?

癸生川: いや、技術というより、しっかり右を向いて打てばいいというだけです。

小島: そう、右に向いて打つんだったら良いんです。ただ、同伴者から「それ真っすぐ向いてないじゃん」と言われることあると思います。そういうとき(真っすぐ向いてドローを打ちたい)はフェースが返りやすくなるので、それなりに打ち手の技術が必要ということです。

編集長: では、間違いなくドローバイアスなんですよね?

癸生川: そうです。

今回の『BX2 HT』試打のもう一つのメインテーマである『つかまりの良いドローバイアス』というポイントもクリア。では最後に、このドライバーの最適スピード帯の検出を行っていこう。

■HS40m/s前後で打ってみる

【トラックマン4のデータ】
クラブスピード●40.3m/s
ボール初速●60.0m/s
打ち出し角●14.1 度
スピン量●2694rpm
降下角●34.6度
キャリー●217.2 Y
飛距離●244.0Y
打ち出し方向●0.0度右
スピンアクシス●0.1度右
SIDE●4.2Y左
 
【GCクワッドのデータ】
Hインパクト●2ミリヒール
Vインパクト●4ミリ高

画像: HS40m/s前後でセンターヒットしたときの試打データ(上がトラックマン4、下がGCクワッド)

HS40m/s前後でセンターヒットしたときの試打データ(上がトラックマン4、下がGCクワッド)

打感や弾道を見ての二人の感想は?

癸生川: このスピードのほうがHS42m/sより、いい!

小島: データを見てもそうですね。

癸生川: 今のは本当に芯を食って、打った瞬間に自分の感覚は絶対に球は左右に行ってないだろうっていう感じはあった。

小島: ちなみに、1発目は左に行った。今のは2発目で真っすぐ。修正したんですか?

癸生川: インパクトの打点の位置を変えただけ。僕は(インパクトが)速いとヘッドが返るタイプ。それを少し遅らせて打った感じ。

小島: ここでわかることは、やはりつかまるクラブということ。それを癸生川プロがつかまり過ぎないように打ったわけです。次の質問。このクラブは、その操作をやりやすい?

癸生川: HS40m/sくらいのスピードで打ったら、操作しやすいといえる。でもHSが速いと純正シャフトでは、しなり過ぎるフェースが開いたまま当たる可能性がありますね。

小島: では、このクラブの適正HS帯は、42m/sと40m/sだとどっち?

癸生川: HS40m/sのほうがいいね。

◎小島プロのデータ分析

『最適スピードはHS40m/s!』
クラブスピードとボールスピードの割合は良くなっています。落下の角度が34.6度、高さとしては良い。打ち出しの角度が0度でスピンアクシスが0.1度右ですから、ほぼ完ぺきなストレートボールですね。それでも着弾地点が4.2ヤード左だったのは、風の影響です。風以外に曲がる要素がないショットです。このスピード帯がベストに近いということで良いと思います。

画像: 試打を担当した癸生川喜弘プロ(左)とデータ分析を担当した小島慶太プロ(右)

試打を担当した癸生川喜弘プロ(左)とデータ分析を担当した小島慶太プロ(右)

みんなのゴルフダイジェストYouTube「みんゴル試打班ガチギアトラック」では、ブリヂストン『BX2 HT』のオフセンターヒットによる寛容性のチェックなどのより深い性能チェックもやっているので、詳しく知りたいという人はそちらもぜひご視聴を。

▶ブリヂストン『BX2 HT ドライバー』の寛容性は? 動画をチェック

関連記事はこちら!

This article is a sponsored article by
''.