キャディバッグをリュックに持ち替えればコンピューターを専攻する大学生にも見える細身の23歳。実際は大学生活を送ることなく6年前にプロ転向しすでにツアー2勝を挙げている。
3勝目のチャンスはつい2週間前の3M選手権で訪れた。3日目を終えてトップに並び最終日最終組でプレーしながら勝利とはほど遠い結果=惨敗だった。

プレーオフシリーズ初戦の初日を8アンダー単独トップでフィニッシュしたアクシャイ・バティア(写真/Getty Images)
「3日間いいプレーができたと思ったのに(25位タイに終わった)日曜日の夜はホテルの部屋で怒りに震えていました。最高のパフォーマンスがしたいと思っていたのにそれができず凄く辛かった」
優勝こそないがトップ10に4回入っており決して最悪なシーズンを送っているわけではなかった。だが本人は「楽な年ではありませんでした」と苦しみを打ち明ける。
「フェデックスカップや世界ランキングなんて見なくていいとわかっているのにやはり見てしまう」
ポイントランクは45位とプレーオフ進出は問題ないが2戦目以降の出場は危うい。世界ランクも40位で油断するとすぐにトップ50から陥落してしまう。数字を見ればプレッシャーがかかり自分の不甲斐なさを感じてしまう。
「このゲームは人生や幸せを蝕むことがあります。ゴルフの結果に左右されて気が狂いそうになることもある。でもそれは健全ではない。最近は平穏な精神状態を取り戻すために、いまできることを楽しみゴルフで生計を立てられることに感謝しようと思うようになりました」
そしてプレーオフ初戦の初日上がり3ホールをイーグル、バーディ、バーディと最高の形で締めくくり62をマークしトーナメントをリードすることができた。
「ショットが悪いことに腹を立てても自分自身に腹を立てないことが鍵です」
ショットを憎んで自分は憎まず? 残り3日間も心の平穏が保たれればバティア待望の3勝目も夢ではない。
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