地域に根ざした大衆的な中華料理店「町中華」にスポットが当たって久しいが、同じように地域に根ざしたゴルフショップといえば「ゴルフ工房」がある。経験豊かなクラフトマンが使い手の要望に合わせ、ヘッドとシャフトを組む「カスタムクラブ(地クラブ)」が人気だ。そこで、人気工房がオススメするカスタムクラブを週イチで紹介 ! 試打者はゴルフダイジェストで四半世紀にわたり世に出たほぼすべてのクラブを打ってきた堀越良和プロだ。

中空×軟鉄フェースのハイブリッドなアイアン

連載71回目は本試打企画の25回目に掲載されているGOLF STUDIO OKIKO BALANCE 福岡店の店長兼マネージャーの門田憲之さんがオススメするカスタムクラブをご紹介。今回はロマロ「タイプR アイアン」がオススメとのことで、以前の連載同様、キング・オブ・試打の堀越プロに試打してもらおう。

福岡店店長の門田さんがロマロ「タイプR」の特徴を語る

「今回おすすめするロマロ『タイプR』アイアンは、ややストロングロフトの中空構造のアイアンで、球が上がりやすく、寛容性や飛距離を追求したモデルとなっています。よく中空は初心者やシニア向けと言う印象を抱く方が多いですが、このモデルはグースも少なめで、実際構えてみるとヘッドが大きく感じにくく、構えた際の違和感も少ないと思います。フェース面には軟鉄を使用していますので、中空の飛び、高い弾道ながらも軟鉄特有の軟らかい打感がすぐにバッグインできる理由だと思います。このアイアンはフルセットはもちろん、競技ゴルファーの方がロングアイアンをUT代わりに使っていることが多く、またバックフェース側面にあるウェイトスクリューでつかまり具合や重量調整が行えるところから、プレーヤーが求めるヘッド重量や性能に近づけられることも人気の秘訣だと思っています」と、技術が詰まったロマロ製のアイアンは、レベル問わず人気だという。

画像: トウ側から入れるスクリューウェイトにて、ドロー・フェード・軽量のカスタムが可能

トウ側から入れるスクリューウェイトにて、ドロー・フェード・軽量のカスタムが可能

「シャフトは『モーダス³ TOUR 105』で、先端剛性が高く、左に行きにくいセッティングしています。左に行くことが怖くてヘッドスピードを無意識に落としている方もいらっしゃるので、自分のポテンシャルを活かせるようなイメージで作りました。今回のヘッドは重心が低く設計されているので、シャフトで上げに行かなくても高さは十分でます。方向性をカバーする目的とクセが少なく扱いやすいシャフトを入れています」と門田さん。また中空アイアンではライ角、ロフト調整が難しいモデルもあるが、この「タイプR」は約1度前後調整が可能なため、こだわりのあるゴルファーにもオススメできるという。

ロマロ「タイプR」の印象を堀越プロに聞いた

「今回試打をするロマロ『タイプR』アイアンは中空構造とのことで、7番アイアンで29度とストロングロフト気味な設定になっています。とはいえ、バックフェースはマッスルバックを彷彿とさせるシンプルなデザイン。ストロングロフト系のアイアンはオフセットが強いことが想起されますが、このモデルはオフセットが少ないので、上級者好みの顔つきで、コントロール性に富み、意図した方向に打ちやすくなると思います」

「バックフェースはステンレスですが、ネックからフェース部分を軟鉄鍛造で、中空部分を溶接しているとのことです。新開発したパーツで重量配分や重心設計が工夫され、中空のメリットである飛びや高弾道、寛容性を維持しつつも、軟鉄鍛造特有の軟らかく心地よい打感を組み合わせることで飛びと打感を両立しているのだと感じました」

画像: 試打者/ほりこし・よしかず。試打経験から裏打ちされた豊富な知識と試打技量から大手メーカーのシャフトやヘッドの開発にも携わる。キング・オブ・試打。クレアゴルフフィールド所属

試打者/ほりこし・よしかず。試打経験から裏打ちされた豊富な知識と試打技量から大手メーカーのシャフトやヘッドの開発にも携わる。キング・オブ・試打。クレアゴルフフィールド所属

「打感や飛距離を併せ持つ『タイプR』アイアンですが、ヘッドの側面からスクリューウェイトを入れることによって『ドローモード(標準)』、『フェードモード』の設定が自身で調整可能になっています。球筋に合わせた調整は勿論のこと、女性やシニアの方などにも扱える重量に落とすことができる『軽量モード(マイナス10g)』にも設定も可能ですので、年齢やスウィングに応じて長く付き合っていけるアイアンだと思います」と調整できる種類の多さに驚く堀越プロ。

▼ドライバ―換算でHS42m/sで試打を開始。

●キャリー/165Y
●トータル/167.3Y
●スピン量/4857rpm
●打出角度/19.4度
※7番アイアン(29度)の試打データ

「29度(7番)と聞いたときは球があがるのかやや心配でしたが、1発目から高く打ち出すことができました。やや芯を外した際にも中空特有の芯の広さでカバーし、距離はやや落ちますが横幅のブレが少なくなっていると感じました。挿してある『モーダス³ TOUR 105』は先端剛性がやや高いモデルなので叩きにいってもつかまり過ぎず、飛距離・方向性・寛容性を上手にまとめている1本だと感じます。スピンはロフトなりで、7番アイアンとしてはやや少なめの印象を受けますが、どちらかというと高さで止めるクラブに感じますね」(堀越)

総評

画像: シャフトの軽量化もあり振りやすく、更に肘にかかる負担まで軽減してくれます

シャフトの軽量化もあり振りやすく、更に肘にかかる負担まで軽減してくれます

「『タイプR』アイアンと『モーダス³ TOUR 105』の組み合わせは、ストロングアイアンで飛距離を求めるゴルファーに限らず、もう少し高さが欲しい方や打感も重視しているプレーヤーにとってもマッチする1本でした。またネック部分が軟鉄のためご自身に合わせたライ角に合わせることができますし、フィッティングしているかのような弾道調整も、年齢や性別、プレイヤースキル問わず幅広い層にオススメできるクラブでした。またオキコバランスさんでは様々なシャフトで打ち比べもできるとのことなので、自分に合った組み合わせを発見できるかもしれませんね」(堀越プロ)

THANKS/クレアゴルフフィールド

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