“プロギア顔”から“米国顔”にイメチェン
ここからは実測データをもとに凄腕シングルでもある松尾氏にクラブ分析と試打レポートをしてもらいます。試打及び計測ヘッドが10.0度、シャフトは「TENSEI」(フレックスS)です。掲載数値はすべて実測値となります。
強めのオープンフェースで素直に構えやすい
クラブ長さは45.0インチと最近ではやや短めに感じますが標準的です。クラブ重量が308.5グラムとやや重いですが、スウィングウェイトがD1.0と抑えられています。クラブの振りやすさの目安となるクラブ全体の慣性モーメントが287万g・㎠となり、計測数値のみで推察するとドライバーのヘッドスピードが43m/sくらいのゴルファーにとってタイミング良く振りやすくなっています。
ヘッドは従来のプロギアお馴染みの丸型形状とは違い、米国モデルの様な縦長形状、強いオープンフェース、フェースのトウ先の逃げ感が特徴です。そしてやや小ぶり感のあるヘッドでFP(フェースプログレッション)値が小さめのややグースネック風のイメージです。

『スピード☘☘☘』は全体的にコンパクトで縦長形状をしている
実際に試打したところ、アドレスでは明らかな強いオープンフェース、そしてヘッドの輪郭は時計の文字盤で言うところの12時〜1時方向に張り出している縦長形状。そしてフラットなライ角度でボールをつかまえ過ぎないイメージが出ています。ヘッドの後方が高いハイバック形状なので、インパクト付近をレベルにスウィングしやすくなっています。そして試打シャフトは軟らかめの設定で、ヘッドスピードが40m/sくらいのゴルファーでも十分扱えそうです。

ディープフェースでヘッドの後方が高いハイバック形状。レベルにスウィングしやすいイメージが湧く
ヘッドの慣性モーメントがやや小さく、ミスヒットに対するやさしさは控えめです。一方でヘッドの操作性を判断できるネック軸回りの慣性モーメントが兄弟モデルよりは小さいです。高重心で適度なスピンが入って弾道が安定しており、ストレート〜軽いフェード系が打ちやすいです。
クラブ重量はやや重めですが、クラブ長さが少し短いので兄弟モデルよりも明らかに振りやすいです。
※週刊ゴルフダイジェスト8月19、26日合併号「ヘッドデータは嘘つかない!」より