2025年9月26日(金)~28日(日)にニューヨーク州ベスページステートパーク・ブラックCで開催されるライダーカップ。米国チームのキャプテン、キーガン・ブラッドリーが、現地時間の8月27日(水)に自動選出された6人に加え、自身が選出したキャプテンピックの6人を発表する記者会見に臨んだ。大舞台を前に、ブラッドリーが語った「最高のチーム」の選出理由とは。

最高の1年、最高のチーム

キャプテン就任からこの1年を振り返り、ブラッドリーは「正直、人生で最も信じられない1年だった」と語った。選手としてトラベラーズ選手権で優勝するなど素晴らしい成績を残しながら、キャプテンとしての重責を担ってきた。

「最も心に残っているのは、ゴルフ場やレストラン、ガソリンスタンドなど、あらゆる場所でファンから受けたサポートだ。キャプテンに指名されたときには想像もしていなかったことだ」と、ファンからの声援が自身の大きな支えになったことを明かした。

自動選出された6人の評価

画像: 上段左からスコッティ・シェフラー、J・J・スポーン、ザンダー・シャウフェレ。下段左からラッセル・ヘンリー、ハリス・イングリッシュ、ブライソン・デシャンボー(撮影/岩本芳弘)

上段左からスコッティ・シェフラー、J・J・スポーン、ザンダー・シャウフェレ。下段左からラッセル・ヘンリー、ハリス・イングリッシュ、ブライソン・デシャンボー(撮影/岩本芳弘)

会見ではまず、世界ランキングを基に自動選出された6人について言及した。

● スコッティ・シェフラー
「3万7000ポイントを獲得し、我々のチームのポイントの10%を占めた。彼は生まれながらのリーダーであり、選手としても信じられないほど素晴らしいが、人としても素晴らしい。我々のチームにとって大きな財産だ」と、世界No.1を称賛。
● J・J.・スポーン
「これまで出会った中で最も好感の持てる、誠実な人間の一人」と表現。今シーズンはトップ3フィニッシュが5回と躍進し、全米オープンでの優勝も大きな評価の対象になった。
● ザンダー・シャウフェレ
「最も謙虚で、メンタルがタフなゴルファーの一人」と評し、「チームの"糊"のような存在だ」と表現。
● ラッセル・ヘンリー
「個人的に大好きな人間の一人」であり、「表面的には優しくて楽しい男だが、コース上では非常に競争心が強く、勇敢なプレーヤーだ」と、その秘めた闘志を評価した。
● ハリス・イングリッシュ
負傷から復帰し、今シーズンメジャーで2度も2位に入るなど、復活を遂げた精神的なタフさを評価。「タフなコースでも素晴らしいプレーをするので、ベスページ・ブラックに最適だ」と述べた。
● ブライソン・デシャンボー
「8試合の出場でこのチームに選出されたのは驚くべきことだ」と、その圧倒的な実力を称賛。特に「チームの一員になるために、これまでの彼がした以上の努力をしてくれたことを誇りに思う」と、その姿勢を高く評価した。

キャプテンピックの6人、その選出理由

画像: 上段左からジャスティン・トーマス、コリン・モリカワ、ベン・グリフィン。下段左からキャメロン・ヤング、パトリック・カントレー、サム・バーンズ(撮影/岩本芳弘)

上段左からジャスティン・トーマス、コリン・モリカワ、ベン・グリフィン。下段左からキャメロン・ヤング、パトリック・カントレー、サム・バーンズ(撮影/岩本芳弘)

いよいよ発表されたキャプテンピックの6人。ブラッドリーは、選手一人ひとりの個性と実力を深く理解した上で、チームに不可欠な存在を選んだ。

1. ジャスティン・トーマス
「彼は我々のチームの心臓だ。ライバル意識も強く、ライダーカップをプレーするために生まれてきたような選手だ。特にベスページ・ブラックにふさわしい」と、彼の闘志とリーダーシップを高く評価した。
2. コリン・モリカワ
「これまで会った中で最も誠実で思慮深い人間の一人」と述べ、「彼は信じられないほどのチームメイトであり、素晴らしいボールストライカーだ」と、その人間性と技術力を称賛。
3. ベン・グリフィン
「非常に自信に満ち溢れ、エキサイティングな選手」と評価。今シーズン10回のトップ10入りを記録し、特にライダーカップと同じ形式のチューリッヒクラシックを含む2勝を挙げたことを選出の理由に挙げた。
4. キャメロン・ヤング
「過去4〜5年で最も安定した選手の一人」と述べ、ニューヨーク州出身であること、アマチュア時代にベスページ・ブラックでコースレコードを記録したことを強調。「彼はゴルフボールを叩き、キャリアで最高のパットをしている。ニューヨーク出身者がチームにいることを非常に誇りに思う」と、地元ファンの期待を背負う彼に期待を寄せた。
5. パトリック・カントレー
「チーム競技では15勝6敗1分けという素晴らしい成績を残している。彼が話すと、みんなが耳を傾ける。彼はライダーカップのために生まれてきたような選手だ」と、その勝負強さとリーダーシップを絶賛。
6. サム・バーンズ
「信じられないほど情熱的なゴルファーだ。この惑星で最高のパターの持ち主であり、マッチプレー選手権で優勝している。チームに入るために、窮地に立たされてから素晴らしいプレーを見せた」と、そのプレッシャーに強いメンタルと勝負勘を高く評価した。

プレーイングキャプテンの選択

会見では、自身のプレーイングキャプテンの可能性についても言及された。「もし自分がチームに入ってチームがより強くなると感じたら、そうするつもりだった」と述べたブラッドリー。しかし、「これらの6人が信じられないほど素晴らしいプレーをしてくれたことで、私の決断は非常に楽になった」と、彼らの活躍が、キャプテンとしてチームを勝利に導くという自身の役割に専念する決断を後押ししたことを明かした。

過去に自身が代表に選ばれなかった経験があるブラッドリーは、選外となった選手たちへの電話が「キャプテンとして最も辛い決断だった」と語り、それでも「彼らの夢を台無しにするようなことは言いたくなかった。シンプルに、彼らはプロらしく振る舞ってくれた」と、選外となった選手たちを称えた。

ブラッドリーは、ゴルフは単なる個人の戦いではなく、チームで戦うことの喜びを選手たちから学んだという。「彼らは自分たちがプレーしていない時でも、友人の勝利を心から喜び、応援している。その姿は、私をゴルファーとしてだけでなく、一人の人間として変えてくれた」と語り、チームへの深い愛情と信頼を示して会見を締めくくった。

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