こんにちは、上原彩子です。アメリカからあっという間にヨーロッパに戻ってきました。今週、LET(欧州女子ツアー)はスイスのミグロスゴルフパークホルツハウザーンで「VPバンクスイス女子オープン」が開催されます。アメリカに2週間いてヨーロッパに戻ってきましたが、時差もあるし移動がやはり結構大変です。でも、選手は皆同じですからね。
先週はパッとしない成績で終わってしまいました。やはりアメリカ。コースの距離が長くて、そのぶんなかなかチャンスに付けられず、スコアが伸ばせませんでした。同時に行われた団体戦も同じくパッとせず。真ん中より下のほうで終わってしまいました。
団体戦はチャーリー・ハルと一緒でしたが、やはり上手かったですね。メジャーチャンピオンだから当たり前ですけど(笑)。彼女は足のじん帯をケガしていて、先週が復帰戦だったそうです。1カ月くらいはお休みしていたんじゃないでしょうか。今週からはまたLPGAツアーに出場しています。

チェコのサラ・コウスコバと、先週初めて一緒に練習ラウンド。「団体戦で優勝したチームのキャプテンだったんですよ」
ケガの話をすると、プロゴルファーって長くやっていると手首や腰などにやっぱり何らかの故障が出てきがち。考えてみれば私は今まで大きなケガはなくて、それはよかったなあと思います。体の強さは本当に両親に感謝しなければいけないですね。父は、陸上の中距離選手でしたし、姉もトライアスロンをやっていて、今もチームを持っているくらい。親や姉の影響でジュニア時代から走ったり水泳をしたり、体のベースづくりは結構やっていたんです。これも長くゴルフを続けられている要因の1つかなあと思ったりします。姉のチームで一緒に練習させてもらったりもしていました。
トライアスロンのジュニアの試合に出たこともあるんですよ。大人になってからは、3人で役割分担するチーム戦で、私は自転車の担当で試合に出たりもしました。海で泳ぐのなんか本当に大変なんです。トライアスロンしている人って、すごいですし、ちょっとおかしくないとできないですよね(笑)。

旧知のLPGAツアーのセキュリティのお兄さん。「久しぶりに会えて嬉しかった。明るく挨拶してくれるからハッピーです」
私の時代はゴルフの選手で試合前にトレーニングしたりする人はいなかったですから。ジュニア時代にウォームアップで駐車場を走ったりダッシュしたりしていて、周りの人に「これから試合なのになんでわざわざこんなに疲れることをするんだ」ということを言われていたみたいです。でも最近は皆、当たり前に走ったりお風呂場でアップしたりしていますよね。時代の先取りでした(笑)。
さて、今週の試合会場は昨年も経験したコースですけど、私にもめっちゃチャンスがあるコースなんですよ。そんなに距離もないですし、フェアウェイが狭かったり大きな木があったりして、狙いどころをはっきりさせないといけない感じ。マネジメントがモノを言います。それに今年はかなり雨が多かったようで、フェアウェイも変にランが出ないし、グリーンも軟らかめで、バーディ合戦になりそうなコンディションでもあります。

試合会場のティーマークが「木製の牛」。いかにもスイスっぽい。「首に付いているリボンとベルが、なんだかかわいいでしょう」
今週は、シーズンはじめのオーストラリアの際にキャディを務めてくれた方のお友だちの家でお世話になっています。世界中にいろいろなつながりができて嬉しいですね。まさに「いちゃりばちょーでー(一度会えば皆きょうだい)」です。ここはチューリッヒのアパートメントで、コースまで車で20分くらい。結構都会です。ホストのお二人はパートナーで、どちらもゴルフは全然しないそうですが、テニスがすごく好きみたいで、アメリカから着いたその日に私たちも誘われました。さすがに疲れていたのでお断りしてしまいました(笑)。
木・金・土の3日間試合。日曜日には、お二人が私たちをどこかへ観光に連れていってくれるみたいです。冷蔵庫に山で採ってきたという美味しそうなブルーベリーがたくさん入っていました。もしかしたら、山に連れていってくれるのかもしれませんね。
そんなことも楽しみにしながら、まずは試合に気持ちを切り替えて、しっかり頑張りたいと思います。
写真/本人提供