週刊ゴルフダイジェスト9月30日号では、この夏、数々のハードルを越え、大きな目標にチャレンジした育ち盛りど真ん中の少年・広橋璃人くんに注目。一人の子がグンと伸びる、飛躍の夏の様子を紹介!みんなのゴルフダイジェストでは、その一部を紹介する。
画像1: 岩隈久志を伯父に持つ13歳・広橋璃人、波乱の夏を経て大舞台へ【Sansan KBCオーガスタ挑戦記】

広橋璃人(ひろはし・りと)

2012年6月22日生まれ。宮城県仙台市出身。小1からゴルフを始め、24年には全日本小学生ゴルフトーナメント優勝。祖父は西武などで活躍した広橋公寿さん、伯父は元メジャーリーガーの岩隈久志さんというスポーツ一家に育つ。

大舞台に挑んだ少年が見せた悔し涙

画像: ドライバー飛距離は璃人くんの圧倒的な武器だが、さらに磨きをかけるつもりだ

ドライバー飛距離は璃人くんの圧倒的な武器だが、さらに磨きをかけるつもりだ

プロゴルファーを目指す宮城県の中学1年生、広橋璃人くん(13)は、今夏、プロトーナメント「SansanKBCオーガスタゴルフトーナメント」(以下KBC)出場を果たした。144人いる出場選手のうち、アマチュアはわずか6人。最年少が璃人くんで、これは50年以上の歴史がある同大会での最年少出場記録だ。

KBCでの璃人くんの目標は「2日間、アンダーで回って予選通過すること」そして「楽しみたい」だった。しかし、夏休みの時期であり、KBCの前にも大きな試合が控えている。7月20日は「青森プロアマチャリティーゴルフトーナメント」へ。プロに交じってのプレーで緊張感はマシマシ。それでも「66」でベストアマ獲得。帰りには新幹線で「弁当を2つ食べました」(璃人くん)。育ち盛りは、とにかく食べる!

画像: 宮里優作との記念撮影

宮里優作との記念撮影

7月22日は「宮城オープン」。地元での試合のうえ、宮里優作とのラウンドとあって緊張感と期待感はマックス。しかし、試合は2ホールを残して熱中症で棄権。実は後半スタート時から具合が悪かったが、我慢しながらプレーしていたという。アンダーで来ていたこともあり無念だったが、棄権を決断。父の貴寿さんが迎えに行くと、璃人くんは悔し泣きをしていたそう。でも「無理せず自分で申し出たことは褒めました」と貴寿さん。貴寿さんは、璃人くんの父であり、ゴルフのライバルであり、KBCではバッグを担ぐ相棒で、璃人くんの世界一の理解者だ。璃人くんの具合が悪いことがわかると、宮里ら同組選手がマスター室への連絡などを迅速に行い、介抱してくれたという。周囲への感謝の気持ちを強くした璃人くんだ。

画像: 芥屋GCにて

芥屋GCにて

7月末にはKBCの舞台、芥屋GCに乗り込んで練習ラウンド。福岡の友人親子と共に回り、“本番”へのイメージを固めていく。福岡名物のもつ鍋も食べて元気チャージ。ご当地グルメにどんどん詳しくなっていく13歳だ。

8月に入り海外遠征で韓国へ。羽田空港から韓国の集合場所まで大人の付き添いなし。一人きりの機内では「この飛行機で間違っていないかな」と不安になったが、練習ラウンドなしのぶっつけ本番大会で中学生トップに。「日本ジュニアに向けて自信になりました」と璃人くん。そして、韓国では「うどんがおいしかった」とのこと……。

今年の日本ジュニアゴルフ選手権(男子12~14歳の部)の舞台は東京GC(埼玉県)。璃人くんが今夏、KBCと共に大きな目標に据えていた大会だ。大会のフォーマットが変更されるほどの猛暑だったが、璃人くんは初日(9H)、2日目(9H)とトップ。しかし、3日目(18H)に伸ばし切れず、結果は3位。しかし、これが璃人くんの刺激になった。「帰りの車では反省と次のレベルアップへの作戦会議で4時間半のドライブがあっという間でした」(貴寿さん)。

勝ったこと、負けたこと、棄権したこと、一人で飛行機に乗って外国に行ったこと……すべてを糧に、KBCの本番へ。

ゴルフも学校も遊びも全力です! 璃人くん日記<2025夏>

7月11日:青森での団体戦で優勝した。夕食で食べた十和田のバラ焼きがおいしかった。
7月12日: この日はラウンド。もっと体の柔軟性を上げたいと感じた。
7月13日: KHBの取材でラウンド。とても良い練習になった。
7月14日: 弟の唯冴くん(小学3年生)と一緒に練習。弟が上手くなっていた。
7月15日: 学校の給食でジャンケンに勝って、冷凍みかんを2つ食べることができた。
7月16日:学校の合唱祭があったが、最優秀賞が取れずに悔しかった。
7月18日: 試合のため青森に移動。夜に食べたハラミがおいしかった。
7月19日: スクランブル戦に参加し、15アンダーの「57」で回ることができた。
7月20日: 「青森プロアマチャリティーゴルフ」でアマチュア優勝を果たし、10万円をもらった。
7月21日: 父の友人と富谷カントリーでラウンドした。
7月22日: 「宮オープン」で宮里優作プロと一緒にラウンド。とても楽しく、勉強になった。
7月23日: 弟と一緒にショートコースを回り、弟が人生初のバーディを取った。
7月25日: 家族で「鬼滅の刃」の映画を見に行った。
7月26日: 弟の大会の練習ラウンドのため、朝4時30分にスタートした。
7月27日: ラウンドでイーグルを取れた。もっとイーグルを取りたいと思った。
7月28日: 夏休みの宿題をした。特に英語に苦戦し、もっと頑張りたいと感じた。
7月30日: 芥屋で「KBCオーガスタ」の練習ラウンドを行った。
8月1日: 九州の友人の親子と芥屋で練習ラウンドを行った。一緒にもつ鍋を食べ、とてもおいしかった。
8月2日: 夏休みの宿題をした。とても大変だった。
8月3日: ショートコースへ行き、長いパットが決まって嬉しかった。
8月4日: ラウンドで、良い練習ができた。
8月5日: 弟の誕生日。温泉に行った。
8月6日: 夜ご飯に「くら寿司」へ行き、30皿食べた。
8月7日: 母の誕生日。東京へ行った。
8月9日: 一人で韓国へ行った。うどんがおいしかった。
8月10日: 韓国で試合があり、日本と韓国の中学生の部で優勝し、少し自信になった。
8月11日: 韓国から帰国。韓国料理はとても辛くておいしかった。日本語を話せる韓国の選手がいて助かった。
8月2日: 昼食にちゅんちゅん(伯父の岩隈久志氏)とお寿司を食べ、夜はパター対決をした。
8月13日: いとこたちとディズニーシーへ行き、ポップコーンを3箱、チキンレッグを3本食べた。
8月14日: ピンでクラブ調整をしてもらった。久々に仙台へ帰り、サービスエリアで食べたクレープがおいしかった。
8月16日: 父の友人2人とラウンド。父と同点のスコアだった。
8月18日: 山梨県でちゅんちゅんと田村尚之さんとのテレビ撮影に参加。元プロ野球選手の多村仁志さん、清水直行さんとも話ができた。
8月19日: 日本ジュニアゴルフ選手権(東京ゴルフ倶楽部)の練習ラウンドを行った。翌日からの試合に向け「頑張るぞ!」と意気込んだ。結果は見事3位だった。

PHOTO/Norimoto Asada、Hiroaki Arihara、本人提供

※週刊ゴルフダイジェスト9月30日号「真夏の大冒険」より一部抜粋

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13歳のプロゴルファー候補、広橋璃人くんがプロから学んだこと、そしてKBCで家族・親族・友人約20人という大応援団の前で見せた「強心臓ぶり」の秘密など、彼の真夏の挑戦の続きは週刊ゴルフダイジェスト9月30日号、Myゴルフダイジェストにて掲載中!

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