マッスルバックの見た目に
中空アイアンのやさしさ
「APEX Ai150アイアン」

キャロウェイ「APEX Ai150 アイアン」
「APEX Ai150アイアン」の特長をひとことで言えば、同シリーズの「APEX Ai200アイアン」、「APEX Ai300アイアン」よりもコンパクトでグースの少ないモデル。構えた印象はマッスルバックそのもので、操作性の良さが感じられるモデルだ。
2023年登場の「APEX PROアイアン」の後継モデルという位置づけになるが、トップブレードはやや薄くなり、フェース面積も小さく、さらにシャープな印象に仕上がっている。
ロフトは全体を通して、ややストロング化しており、2023年APEX PROアイアンが#7で33度だったロフトは、「APEX Ai150アイアン」では31度。現在では主流のロフトといえる。
ラクにボールが上がって
ミスヒットにも強い!
今回は試打クラブ(7番アイアン)を銀座ゴルフレンジに持ち込み、鈴木貴也プロに試打してもらったが1球目から好感触。

試打は鈴木貴也プロ。クラブへの造詣が深く、アマチュアへの指導経験も豊富な理論派
「見た目はマッスルバックのようにシャープでカッコいいですが、めちゃくちゃラクですね。ロフトがややストロングなので飛距離はもちろんでますが、ボールが簡単に上がってくれます。アイアンはグリーンを狙っていくクラブなので、しっかり高さがでることが重要。その点、このクラブはとても優秀です。ヘッドサイズがコンパクトなので、昔からゴルフをされている方でも違和感なく最新の中空アイアンの恩恵が受けられると思います」(鈴木プロ)
試打データ(ドライバーのヘッドスピード44~46m/sイメージ)
ヘッドスピード:41.8m/s
ボールスピード:55.3m/s
スピン量:4439rpm
キャリー:192.1y
トータル:206.2y
試打データ(ドライバーのヘッドスピード40~42m/sイメージ)
ヘッドスピード:37.5m/s
ボールスピード:48.7m/s
スピン量:4982rpm
キャリー:160.0y
トータル:173.3y
※シャフトはN.S.PRO MODUS³ TOUR 105(S)。ボールはキャロウェイ「クロムツアー」。JOY GOLFで計測

操作性の高いコンパクトなヘッドながら数字はいわゆる飛び系アイアン並み。中空アイアンの進化を感じられるクラブだ
「コンパクトな見た目の通り、操作性はとても高いです。フェードやドローの打ち分けもしやすいですし、スウィング通りのボールが出てくれます。驚いたのは芯を外したときのタテ距離のばらつきが小さいこと。とくにトウ側に芯を外したときの寛容性が高く、ヘッドが小さいのに当たり負けする感覚がありません。AI設計のフェースの恩恵でしょうか? これはすごいですね」(鈴木プロ)
進化のポイント①
さらに進化した最新AI設計フェース
「Ai APEX FACE」

最新の「Ai APEX FACE」を導入した「APEX Ai150アイアン」のフェース
「APEX Ai150アイアン」のフェースは、最新の「Ai APEX FACE」。これは、ELYTEシリーズで登場したAi 10x FACEのAPEX Ai150アイアンバージョンで、スキルの高いプレーヤーのリアルなデータを生かしてAIが設計した。コントロールポイントが従来のAI設計フェースよりも大幅に増加しており、打点位置ごとに最適なスピン、打ち出し角へと補正してくれる。
「トウやヒール側に芯を外してヒットしても嫌な曲がりがでないのに、ドローやフェードなど意図した曲がりは素直に出てくれる。アイアンの寛容性が一段階進化した印象です」(鈴木プロ)

特にトウ側でヒットしたときに寛容性を感じると鈴木プロ
ヘッドの構造を詳しく見てみると、フェースは#4~7に高強度なカーペンター455スチール、#8~9、PWには17-4 ステンレススチールを使用。いずれも鍛造となっている。ボディは軟鉄S25Cの鍛造で、フェースもボディも鍛造という組み合わせ。鍛造アイアンならではの打球感、フィーリングをもたらしてくれるのも魅力だ。
進化のポイント②
コンパクトで薄いヘッド形状でも
当たり負けしない強靭な設計

バックフェースはマッスルバックのようなシャープなフォルム
「APEX Ai150アイアン」は、バックフェース上部がマッスルバックのように平らな形状。すっきりとしたシャープなフォルムでありながら、インパクトの衝撃に耐えられるよう設計されている。バックフェース下部には、2023年APEX PROアイアンやAPEX Ai200アイアンなどと同様、重量配分を最適化する台形型のウェイトも搭載。
さらに、中空構造内部のフェース裏側には、フェースのたわみを邪魔せず、無駄な振動を低減することで打感の良さを実現するキャロウェイ独自の「ウレタン・マイクロスフィア」も内蔵。心地よい打音、フィーリングは試打した鈴木プロも満足の様子。

弾き感の少ない中空アイアンとは思えぬ心地よい打音も魅力
「飛距離性能が高いので、ヘッドスピードの速い飛ぶ人より、平均的な飛距離のゴルファーにお勧めしたいですね。ヘッドスピードが速い人はアイアンの上下、とくにウェッジの番手選びが難しくなりそうです。最近飛距離が落ちてきたけど、アイアンに操作性は欲しい。そんな方には得におすすめですね。ぜひ、打ってみてほしいです」(鈴木プロ)
バッグに入れてカッコよく、打てばやさしい。技も生かせる中空アイアン「APEX Ai150アイアン」。興味のある方はぜひ試打してみてはいかがだろう。