
日本女子オープンの会場、チェリーヒルズGC(撮影/岡沢裕行)
今年の日本女子オープンは10月2日~5日に兵庫県のチェリーヒルズGCのキング・クイーンコースで開催(18H、6616Y、P72)。コースセッティングはティー、フェアウェイ刈り高とも10ミリ、ラフ100~150ミリ、ファーストカット25ミリ、グリーン11フィート、コンパクション(山中式)24(乾燥状態)と発表された。
同GCは1989年開場。設計は巨匠、ロバート・T・ジョーンズJr.で人工美と自然美が交錯したアメリカンスタンダードタイプのコース。リスク&リワードの戦略ルートを持つホールが多い。ただそんな日本女子オープンだが、昨年優勝の竹田麗央をはじめ、勝みなみ、畑岡奈紗、原英莉花ら過去10年の優勝者が欠場。いまは主戦場がアメリカとはいえ少し寂しい気もする……。

日本オープンの会場、日光CC(撮影/三木崇徳)
第90回日本オープンは10月16日~19日、栃木県の日光CCで開催(18H、7238Y、P70)。セッティングはティー刈り高10ミリ、フェアウェイ刈り高12ミリ、ラフ100ミリ、ファーストカット30ミリ、グリーン12フィート、コンパクション(山中式)23~24(乾燥状態)となっている。
同CCは1955年開場。名匠・井上誠一の設計。井上自ら足を運んで用地を選定して選んだのは中禅寺湖畔や霧降高原ではなく大谷川の旧川床だった。転石累々の荒地。選んだ理由は杉や樅、柳の独立樹に日光特有の林間の趣を感じたからだという。井上特有の女体の曲線に似たなだらかな自然のアンジュレーションがうねる。2003年にも日本オープンを開催している名門だ。
上記のようにセッテイングは事前に予定されるが、本番では天候によって大幅に変化する。特に日本の秋は台風など雨が多く、予定通りにいけば万々歳ということになる。
もうすでに終わった今年の日本シニアオープンを例に取ろう。JGAが事前に発表した、ティー、フェアウェイ刈り高11ミリ、ラフ80ミリ、ファーストカット20ミリの数字はぴったり。グリーンの速さは10.5~11フィート設定予定だったが、最終日の朝が12フィート、昼は13フィートの速さを達成。コンパクションの21は朝はその状態だったが、昼からは風が吹きグリーンは乾燥して21.5に。そうそう予定通りにいくことはあまりない。
「2日目、3日目に雨が降りましたが、最終日にはいい天気で、グリーンの速さも予定以上でメンテナンスも上手くいきました」と相模原GCの葛谷一夫支配人は話す。
事前のセッテイングを知って試合を見れば一段と興味も募るはずだ。
※週刊ゴルフダイジェスト2025年10月14日号「バック9」より