
長尺パターに戻して3アンダーの4位タイスタートをしたアダム・スコット(撮影/岡沢裕行)
帽子から足元まで爽やかなホワイトコーディネイトで颯爽と登場したスコット。襟元にブルーのポロシャツをのぞかせたのは本大会のイベントカラーを意識したもの。
強風の難コンディションに各選手とも苦しむなかスコットは出だし2連続バーディで飛び出すとバック9では好調なショットにパットが噛み合わずパープレーが続いたが3アンダー69でホールアウト。
「タフな1日でしたね。素晴らしいスタートが切れましたが中盤以降は我慢のゴルフ。いいショットもあったけれどチャンスを生かせなかった。でもこのコンディションでこのスコアには満足しています」
日本で開催されるPGAツアーには通算3度目の出場だが「今回新たな会場でプレーするのが楽しみ」と語っていた彼は18年にここ横浜カントリークラブで開催された日本オープンに出場した経験を持つ。
「あのときも非常にコンディションが難しかった」と50位タイに終わったが、今回は強風の難コンディションを楽しんでさえいる。
「今日は風に影響されるのでウェッジを上げて攻めることすらできませんでした。グリーンを狙うショットも工夫が必要だった。でもクリエイティブなプレーをしなければならない状況は嫌いではありません。今日は自分にとって良いテストでした」
スコットの出身地オーストラリアも強風が吹くコースが多く風のなかのプレーは得意だと自負している。
「明日以降も風が吹いて欲しいです。そうすれば僕にとって少しだけ有利になると思います」
PGAツアーはレギュラーシーズンが終わり、この時期は新しいクラブを試すことに多くの時間を費やしている。
「アイアンはこれまでずっとトラディショナルなブレードタイプにこだわってきましたが、最近はヘッドのサイズが少し大きめのアイアンを試しています。ミスヒットしたときに寛容性が高いので」
実はパターもここ数カ月さまざまなものを試してきた。長年使ってきたL.A.B.ゴルフMezz1の長尺から本人が開発に携わったL.A.B.ゴルフOZ.1iの短尺(35インチ)のパターにスイッチ。DPワールドツアーのBMW PGA選手権では38位タイに終わったが「好感触を得た」という。
今大会も短尺でプレーする予定だったが初日は長尺に戻していた。明日以降はコースコンディションによってパターを替えるのだろう。
日本贔屓のオージーを応援する声は大きい。