PGAツアー使用率1位を走り続けているタイトリスト。今回はツアーモデルの立ち位置である「T100アイアン(25年)」を紹介します。今モデルはロングアイアンの高弾道化。ミドルからショートアイアンはスコアラインを深くし、ラフや濡れたライからでも安定したスピン性能を発揮できるようにセット全体で進化したとのこと。クラブ設計家の松尾好員氏と共に前モデルと比較しながら性能を考察した。

ハードヒッター向けのツアーモデル

ここからは実測データをもとに凄腕シングルでもある松尾氏にクラブ分析と試打レポートをしてもらいます。試打及び計測ヘッドが7番、シャフトは「AMT WHITE」(フレックスS)です。掲載数値はすべて実測値となります。

重心深度は浅く、重心距離が短い特徴は操作性が高いツアーモデルらしい設定だ

クラブ長さが36.88インチとやや短めですが、クラブ重量が435.5グラムと重いです。クラブの振りやすさの目安となるクラブ慣性モーメントが273万g・㎠と大きく、計測数値のみで推察すると、ドライバーのヘッドスピードが、46〜47m/sくらいのゴルファーにとって、タイミング良く振りやすくなっています。

ヘッドがツアーモデルらしく、従来と同様に小ぶりで超ストレートネックのオーソドックスな形状です。アドレスでは丸みのあるリーディングエッジとストレートなトップラインにより、米国モデルらしくフェース全体に逃げ感が出ています。

画像: 米国モデルらしく強いストレートネックで素直に構えやすい

米国モデルらしく強いストレートネックで素直に構えやすい

実際に試打したところ、小ぶりなヘッドですが、前モデルよりもわずかにフェースが長くなり、かつフェースのトウ側の高さが少し高くなっています。そして超ストレートネックでスクエアに構えやすくなっています。また試打シャフトはとてもしっかりしており、ダウンブローにしっかり耐えてくれます。

今回、ロフト角が前モデルから1度立って33度となりました。それでもツアーモデルらしい大きな設定です。アベレージモデルと比べて飛距離は出ませんが、ボールが上がりやすく、スピンが入ってキャリーは安定しています。また打感は軟鉄よりも少し硬いフィーリングですが、インパクト音が比較的抑えられている感じです。

前モデルよりもリアルロフト角が1度ストロングになった

前モデルよりもヘッドの慣性モーメントが小さくなり、ミスの強さは控え目になりました。一方でヘッドの操作性を判断できるネック軸回りの慣性モーメントが、抑えられているのでヘッドの操作性が抜群です。前モデル同様にインテンショナルにドローやフェードと弾道を操作しやすくなっています。

※週刊ゴルフダイジェスト 10月28日号「ヘッドデータは嘘つかない!」より

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