ハードヒッター向けのツアーモデル
ここからは実測データをもとに凄腕シングルでもある松尾氏にクラブ分析と試打レポートをしてもらいます。試打及び計測ヘッドが7番、シャフトは「AMT WHITE」(フレックスS)です。掲載数値はすべて実測値となります。
重心深度は浅く、重心距離が短い特徴は操作性が高いツアーモデルらしい設定だ
クラブ長さが36.88インチとやや短めですが、クラブ重量が435.5グラムと重いです。クラブの振りやすさの目安となるクラブ慣性モーメントが273万g・㎠と大きく、計測数値のみで推察すると、ドライバーのヘッドスピードが、46〜47m/sくらいのゴルファーにとって、タイミング良く振りやすくなっています。
ヘッドがツアーモデルらしく、従来と同様に小ぶりで超ストレートネックのオーソドックスな形状です。アドレスでは丸みのあるリーディングエッジとストレートなトップラインにより、米国モデルらしくフェース全体に逃げ感が出ています。

米国モデルらしく強いストレートネックで素直に構えやすい
実際に試打したところ、小ぶりなヘッドですが、前モデルよりもわずかにフェースが長くなり、かつフェースのトウ側の高さが少し高くなっています。そして超ストレートネックでスクエアに構えやすくなっています。また試打シャフトはとてもしっかりしており、ダウンブローにしっかり耐えてくれます。
今回、ロフト角が前モデルから1度立って33度となりました。それでもツアーモデルらしい大きな設定です。アベレージモデルと比べて飛距離は出ませんが、ボールが上がりやすく、スピンが入ってキャリーは安定しています。また打感は軟鉄よりも少し硬いフィーリングですが、インパクト音が比較的抑えられている感じです。
前モデルよりもリアルロフト角が1度ストロングになった
前モデルよりもヘッドの慣性モーメントが小さくなり、ミスの強さは控え目になりました。一方でヘッドの操作性を判断できるネック軸回りの慣性モーメントが、抑えられているのでヘッドの操作性が抜群です。前モデル同様にインテンショナルにドローやフェードと弾道を操作しやすくなっています。
※週刊ゴルフダイジェスト 10月28日号「ヘッドデータは嘘つかない!」より