選択肢が多いからこそ「定説」にこだわらない
GD 今はクラブが豊富にあるから、セットを綺麗に揃えることもできるし、イメージしたように作ることができるじゃないですか。でも昔はそんなに選択肢がないから1本のクラブに頼って、その1本を自由自在に使ってゴルフをやっていたこともあったと思うんですよ。そう考えると7番ウッドって飛ばすこともできるし、曲げることもできるし、当てることもできる。ユーティリティ的な7番ウッドがあれば武器になるような気がしたんですけど。
長谷部 自分のヘッドスピードだと7番ウッドで200ヤード前後。ユーティリティっぽく打ちたい時もあれば、ロングホールのセカンドショットで遠くにも飛ばしたいけど曲げたくないっていう時に、実力通りのパフォーマンスを出して欲しいので自分が打ちたいと思った距離を打てるシャフト、まさにコントロールしやすいシフトが求められているのかなと思います。
今日打たせてもらって、手元調子の7番ウッドはタイミングがきっちり合えば飛ぶんだけど、そのぶん振り切ってしまったときのミスが大きくなると、手元調子が好きだというのがわかっていても7番ウッドは特殊なクラブだから違うシャフトもチャレンジしたほうがいいという発想になります。選択肢が多いからこそ今までの定説にこだわらずに自分のプレースタイルに合ったシャフトを選ぶというのが大切なのかなと思いましたね。
GD 今日試打をしているときに、いろんな球筋を試されていましたけど、『MB FW』はインパクト付近の操作がしやすいように見えたんですが。
長谷部 長く売られているシャフトで、「定番」とまで言われている理由がそこにあると思います。いろんなゴルファーのレビューがあってひとつにはまとまらないと思うんですけど、結果的には拾いやすい、扱いやすいというところに集約されるんだとすれば、人気の理由がそこにあると思います。ドライバーに合うシャフトとは違うんだけども扱いやすかったという結果になりましたね。
GD 今日2つのアッタス、『ウルトラブラック』とフェアウェイ専用の『MB FW』を打ってもらいましたが、『ウルトラブラック』はどちらかというとフルスウィングした時に性能が良いシャフトっていうことになる?
長谷部 きっちりスウィングできる人は別としても、アマチュアにとってみれば飛ばすためのシャフトという理解のほうが良くて、大慣性モーメントのヘッドに合うシャフトだと思います。しっかりつかまえてくれるので振り遅れはなくなるんだろうなと。そういうシャフトをフェアウェイウッドに合うのかっていわれると、使い手を選びますよね。ドライバーが良ければフェアウェイウッドもいいわけではないのと同時に、いろんな選択肢があるのだからフェアウェイウッドのシャフトはちゃんと選んだほうがいいねってことですね。
GD フェアウェイウッドって試打する機会が少ないじゃないですか。その条件のなかで最初にドライバーと同じシャフトがどうなのか試したくなるような気がするけど、一概にそうではない?
長谷部 そこは興味があるし、試してほしいんですけど、でも自分がそれを使いこなそうとしてはいけない。選べるものがたくさんあるんだから合うものを選びましょう、そうしないと迷路にはまってしまうので、ドライバーのシャフトだったらフェアウェイにも合うはずだってことは絶対ないので注意が必要ですよ。
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