23年に国内男子ツアーで賞金王になり昨年からDPワールドツアーに参戦している中島啓太。出場6試合目のヒーローインディアンオープンで早くも初優勝を挙げたが、その後は足の痛みに腰痛とケガに苦しみ、トップ10入りがわずか2回。パリ五輪でも振るわず、年間ポイントランクは35位で、トップ10に付与されるPGAツアー出場権に届かなかった。
PGAツアーの予選会に出場することもできたが、欧州でゴルフを続けることで技術が磨かれると出場を見送り、今年もDPワールドツアーに出場していた。
ポイントランク19位でスペインオープンを迎えたが、「スペインは昨年も出ましたが、苦手というか難しいコース。日本からスペインへ行ってそこから次戦のインドに行くと、移動や時差ボケで少しタフになる。日本で4日間試合をしてからインドへ行ったほうが、その翌週に行われる韓国での試合も大事にできると思いました」と日本に戻りベイカレント C レクサスに出場。

DPワールドツアー、スペインオープンではなく日本で開催されたPGAツアー、ベイカレント C レクサスに出場した中島啓太。翌週のインドでは惜しくも優勝を逃したが2位になりポイントランクを上げた
そして次戦、インドで行われたDPワールドインディア選手権では、最終日、2位に2打差の首位からスタートし、再びインドで勝利を目指したが、トミー・フリートウッドに逆転を許し2位。しかし、ポイントランクは12位に浮上し、「インドは間違いなく私のお気に入りの国のひとつです」とコメントした中島。
大会終了時のポイントランク1位のローリー・マキロイと6位のロバート・マッキンタイアはすでに来季のPGAツアーのシード権を持っており、3位のティレル・ハットンはLIVゴルフの選手なので除外されるため、実質的に中島はポイントランク9位になるのだ。
10月23日~26日は予定通りに韓国で行われたDPワールドツアーのジェネシス選手権に松山英樹、星野陸也、桂川有人と出場。54位タイと振るわなかったが、ポイントランクは12位(実質的には9位)を死守。
11月6日からUAEのヤスリンクス・アブダビで開催されているDPワールドツアープレーオフシリーズ初戦「アブダビHSBC選手権」の初日は、スタートの1番でいきなりボギー発進でつまづいたかのように見えたが、2番ですかさずバウンスバック。その後も5連続を含む8バーディを奪い、首位と1打差の6位タイと上々のスタートを切った。
このままPGAツアー昇格圏内に踏みとどまれるか?
※週刊ゴルフダイジェスト2025年11月11日号より一部加筆して掲載(Ph/Hiroyuki Okazawa)


