「フェアウェイウッドシャフト」はどう選ぶ?
フェアウェイウッドが苦手という方が多くいらっしゃるのではないでしょうか?
ティーアップして打つドライバーショットに対してフェアウェイから打つ機会の多いフェアウェイウッドのショットは様々なライの影響を受けやすく、アマチュアゴルファーにとってナイスショットの確率は低くなりやすいです。そのため、難しいイメージを持っている方が多くいらっしゃいます。

フェアウェイウッドのシャフト、あなたはどう選んでる?(撮影/有原裕晶)
フェアウェイからのショットの精度を上げるのにスウィングはもちろんですが、そのスウィングに大きく影響するのがシャフトになります。ドライバーのシャフトは色々と試している方は多いですが、フェアウェイウッドのシャフトを試している方は意外と少なく、実際にフェアウェイウッドがうまく打てないという方にはドライバーに比べてオーバースペック、またはアンダースペックのシャフトのセッティングの方も多く見受けられます。
今回は特に「フェアウェイウッドが苦手」という方のためにシャフトの選び方を考えていきたいと思います。
FW専用のシャフト
フェアウェイウッドのショットの精度を高めたいけれどシャフト選びに迷っているという方は、先ずはFW専用のシャフトを選んでみるのをおすすめします。大手のシャフトメーカーは必ずFW専用のシャフトをカタログラインナップに加えています。ドライバーシャフトに対して数は少ないものの、フェアウェイからのショットを考慮したシャフト設計になっているものがほとんどです。

まずはFW専用シャフトから試してみよう
フェアウェイウッド用のシャフトの多くは手元部分から中間、先端部分にかけての剛性値を扱いやすい設計を採用しています。手元部分は高くない剛性設計で、先端部分はフェアウェイからのボールの上がりやすさを実感できるように剛性をやや落としてあります。そのため、苦手意識がある方でもダウンスウィング時に切り返ししやすく、フェアウェイからもボールの上がりやすくなっているということです。
今回はフェアウェイウッドが苦手な方に試して欲しい代表的なFW専用モデルをピックアップしました。
フジクラ SPEEDER NX FW
SPEEDER NX FWはSPEEDER NX初のFW専用モデルとして2025年に発売されたモデルです。40グラム台のFW45、50グラム台のFW55、60グラム台のFW65、70グラム台のFW75が用意され、それぞれの重量に合わせて豊富なフレックスが用意されています。

おすすめFW専用シャフト:フジクラSPEEDER NX FW
先端部分の設計は地面からのボールの拾いやすさが特長で、高い弾道でターゲットを狙えるシャフトです。SPEEDER NXユーザーはもちろんフェアウェイウッドが苦手だという方にもフェアウェイからボールの拾いやすいシャフトですのでオススメです。
USTマミヤ ATTAS MB FW
クセのない素直なしなり感とヘッドを選ばないマッチングの良さで人気のシャフトです。40グラム台の45、50グラム台の55、60グラム台の65、70グラム台の75、の4つの重量帯が用意されているので選びやすく、中調子らしい素直なシャフト挙動は多くの方に扱いやすい。そして、しっかりとしたインパクトを実感できる先端剛性ながら高い弾道を生み出せるのも人気のポイントです。
フェアウェイウッドが苦手な方のシャフトの候補の一つに加えて欲しい名シャフトです。

おすすめFW専用シャフト:フジクラSPEEDER NX FW
グラファイトデザインTOUR AD F
50グラム台のF55、60グラム台のF65、70グラム台のF75、80グラム台のF85の4つの重量を用意したシャフトです。TOUR ADシリーズのドライバーからの流れを考慮した設計は「TOUR AD PT」の設計をベースに開発されました。シャフト全体の素直なしなり戻りはフェアウェイウッドのシャフトとして扱いやすく、特にTOUR ADユーザーでフェアウェイウッドのシャフトに悩んでいる方は試して欲しいシャフトです。

おすすめFW専用シャフト:グラファイトデザインTOUR AD F
ドライバーシャフトと同じモデルを選ぶ
FW専用シャフト以外の選択肢はドライバー用のシャフトを装着するということになるでしょう。既にドライバーで相性の良いシャフトがある場合は、ドライバーに使用しているシャフトを装着してみるのもオススメです。同じシャフトを装着することでテークバック時から切り返し時のイメージが揃いやすくなるでしょう。
スウィングのタイミングが揃いやすいことでフェアウェイのショットで一番重要なインパクトのイメージが合いやすく、ミスショットの確率が低減できると思います。ドライバー用シャフトをフェアウェイウッドに装着する場合は、私の経験上いくつか注意するポイントがあります。
シャフト特性について
フェアウェイウッドに装着した際にドライバーシャフトの持つ特性が大きく変わる場合もありますので注意が必要です。多くはフェアウェイウッドに装着する際にシャフトレングスを短くすることで生じます。
プロモデルのシャフト。例えば「フジクラVENTUSシリーズ」「グラファイトデザインTOUR ADシリーズ」「三菱ケミカルDiamanaシリーズ」などはあらかじめ手元側(BUTT)と先端側(TIP)をカットして装着することを前提に設計されているので、同じモデルを装着してもイメージ通りになる場合が多いです。
一方でドライバーに装着した際でのパフォーマンスを重視した設計の場合、シャフトレングスが短くなることで本来のシャフトの持つ特性が変わる場合があります。装着しようとしているドライバーシャフトがフェアウェイウッドにも合うかどうかは注意が必要です。フェアウェイウッドが苦手という方は手元側の剛性が高くないモデルを選ぶのが良いと思います。
シャフト重量について
シャフト特性がフェアウェイに装着しても合うシャフトの場合は振り感を揃える為に基本的にドライバーと同じシャフト重量を装着して良いでしょう。シャフトの重量が軽く感じられる場合は、一つ上の重量を装着しても良いと思いますが、シャフト重量が上がるとシャフトの剛性が変わることでフィーリングそのものが変わるシャフトもありますので注意して下さい。
シャフトフレックスについて
ドライバーと同じフレックスを装着した場合、手元側(BUTT)のカット量が多くなることでシャフトのモデルによっては硬く感じられる場合があります。その場合、ドライバーがフレックスSなら、3番ウッドはフレックスSRというように1フレックス軟らかいものを装着しても良いでしょう。
手元部分(BUTT)と先端部分(TIP)について
先ず手元部分(BUTT)カットについてですが、ドライバー用のシャフトをフェアウェイウッドに装着する際は手元側をカットしてレングスを調整することになります。その場合、装着するドライバーシャフトの手元側の設計がシャフトのフィーリングに大きく影響します。ドライバーシャフトは手元側の剛性設計がモデルによって大きく異なります。特に手元側の剛性が高いシャフトの場合BUTTカットにより更に硬く感じる場合がありますので注意して下さい。
先端部分(TIP)カットとは、ドライバー用シャフトをフェアウェイウッドに装着する際にヘッドへのシャフト挿入長やインパクト時のフィーリングの好みに合わせて先端部分をカットして装着する方法で、特にプロゴルファーのセッティングに多くみられる方法です。
先端部分(TIP)をカットすると当然シャフト先端部分は硬くなりますので注意が必要です。フェアウェイウッドが苦手という方にはTIPカットが必ず必要ということはありません。TIPカットする場合はシャフトのモデルの特性(手元剛性・先端剛性)を考慮して装着するフェアウェイウッドのヘッド設計やシャフト挿入長を考慮して、知識のあるクラフトマンに相談して行うようにして下さい。


