日本人選手8人が出場している米女子ツアー最終戦「CMEグループ ツアー選手権」は、フロリダ州ティブロンGC(6660ヤード・パー72)で現地時間20日に初日が行われ、韓国のイ・ソミが1イーグル7バーディ1ボギーの8アンダーでラウンドし、首位に立った。2打差の2位にはアリセン・コプース、3打差の3位タイには畑岡奈紗や世界No.1のジーノ・ティティクルなど4人が並んでいる。逆転で年間女王を狙う山下美夢有は2アンダーの32位タイと出遅れた。
画像: 畑岡奈紗(左)が3位タイ発進。山下美夢有は首位と6打差の32位タイとやや出遅れた(写真はTOTOジャパンクラシック3日目、撮影/大澤進二)

畑岡奈紗(左)が3位タイ発進。山下美夢有は首位と6打差の32位タイとやや出遅れた(写真はTOTOジャパンクラシック3日目、撮影/大澤進二)

イ・ソミが魅せた「リディア・コー流」パットの覚醒

「CMEグループ ツアー選手権」に初出場となるイ・ソミが、自己ベストに並ぶ8アンダー「64」をマークし、リーダーボードの頂点に立った。彼女の快進撃を支えたのは、グリーン上での大胆な修正だ。

イ・ソミは、その好調の要因を「正直に言うと、ただリディア・コー選手のパターグリップを真似しただけです」と告白。「彼女は良い選手ですし、良い選手のパターグリップを真似して悪いことはないと思った」という大胆な試みが功を奏した。

2週間前にリディア・コーのパッティングを見て、先週から試行。今週、普段使っているアームロックからノーマルに変え、手の感覚を重視する調整を加えたことが、最高のパッティングに繋がった。

ティーショットを一度も外さず(14/14)、グリーンを高い確率で捉え(16/18)、終盤17番(パー5)では5番アイアンでの2打目を思った通りの結果にしてイーグルを奪うなど、ショットとパットが完全に噛み合った。

フェアウェイキープ率100%(14/14)
パーオン率88.89%(16/18)
パット数27
イ・ソミの初日の主要スタッツ

彼女は初の大舞台にもかかわらず、「来シーズンの準備をしよう」という心構えで臨んだことが、「ストレスを軽減し、より良いスコアを出すことにつながった」と語る。クラブハウスリーダーとして、「残りのラウンドで最も重要な要素は、おそらくメンタルコントロールでしょう」と、冷静に見据えている。

イ・ソミの17番イーグルをプレーバック【LPGA公式X】

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アリセン・コプースが語る「最終週のバーディチャンス」

2打差の単独2位には、アリセン・コプースが6バーディ、1ボギーの「66」で続いた。

「ここはバーディチャンスがたくさんあるコースだと思います。だから、ジェイ(キャディ)に『今年最後の週。どれだけ獲れるか、どこまで上位でフィニッシュできるか、やってみよう』と言っていました」と、攻めの心構えを明かした。

彼女は3番をボギーとする苦しい展開から、続く4番から7番にかけて4連続バーディを奪うなど、勢いに乗ったスタート。「毎年ここに戻ってくると、コースが少しずつ親しみやすく感じられる」という慣れも大きな武器となっている。

フェアウェイキープ率92.86%(13/14)
パーオン率83.33%(15/18)
パット数28
アリセン・コプースの初日の主要スタッツ

畑岡奈紗の「ラウンド中の修正力」

日本勢トップの3位タイに食い込んだのは、畑岡奈紗。前半はフィーリングが悪かった(とはいえ、ボギーは9番のみ)というが、ラウンド中にスウィングを修正し、バックナインでスコアを伸ばす粘り強さを見せた。

「フロントサイド(前半)はあまり良いフィーリングではなかったのですが、ラウンド中にスウィングを修正できたので、それがとても嬉しいです。だからこそ、バックサイド(後半)でたくさん(4つ)のバーディを奪うことができました」

フェアウェイキープ率100%(14/14)
パーオン率77.78%(14/18)
ドライビングディスタンス261.0ヤード
畑岡奈紗の初日の主要スタッツ

フェアウェイをすべて捉える(14/14)という精度の高いボールストライキングを武器に、「引き続き、自分のやるべきことをしていく」と、残り3日の優勝争いに向け集中を誓った。

ジーノ・ティティクルは「手首の痛み」を乗り越える

ディフェンディングチャンピオンであり、世界No.1のジーノ・ティティクルも5アンダー「67」で畑岡に並んだ。

「これが今年最後のトーナメントなので、ストレスなくプレーできるのが鍵になっている」と、プレッシャーからの解放が好スコアの要因だと語る。

しかし、その裏で、先週硬い地面で打ち込んだことで手首に問題を抱えていたことを告白。「今週プレーできるだろうか、という感じでした。火曜日は休んでボールを打たなかった。本当に手首を守りたかった」と、ギリギリの状態だったことを明かした。

フェアウェイキープ率92.86%(13/14)
パーオン率88.89%(16/18)
パット数29
ジーノ・ティティクルの初日の主要スタッツ

【動画】ジーノ・ティティクルの初日ハイライト【LPGA公式YouTube】

画像1: Jeeno Thitikul Highlights | 2025 CME Group Tour Championship Rd. 1 www.youtube.com

Jeeno Thitikul Highlights | 2025 CME Group Tour Championship Rd. 1

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山下美夢有は32位タイ発進

逆転で年間女王を狙う山下美夢有は、4バーディ、2ボギーの2アンダー「70」で32位タイと、少し出遅れた。首位のイ・ソミとは6打差。最終戦で求められる爆発力に向け、明日以降のチャージが待たれる。

【動画】CMEグループ ツアー選手権初日のハイライト【LPGA公式YouTube】

画像1: Condensed Round 1 Highlights | 2025 CME Group Tour Championship www.youtube.com

Condensed Round 1 Highlights | 2025 CME Group Tour Championship

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