NEWTON GOLFから軽量モデルが発売
アメリカのPGAツアーチャンピオンズでシェアを拡大して注目されたNEWTON GOLFの「NEWTON MOTION」。物理学に基づいた革新的な設計思想で作られたシャフトはMADE IN USA。
以前「NEWTON MOTION」を検証していますが、今回は10月から追加された軽量モデルの「NEWTON FAST MOTION」を検証していきたいと思います。

NEWTON GOLF 「NEWTON FAST MOTION」(上)、「NEWTON MOTION」(下)
先ずは外観からチェックしていきます。「NEWTON MOTION」同様に角度によって見え方が変化する「カラーシフトペイント」塗装が施されています。「NEWTON FAST MOTION」はイエローからオレンジを採用。プレミアム感のあるシャフトカラーは存在感があります。
6フレックス展開。表記は●(ドット)
シャフトのフレックス展開は6つ。フレックス表記は一般的なRやSというフレックス表記ではなく●(ドット)で表されていて、●の数が増えるとフレックスが硬くなります。
ちなみにテストヘッドはテーラーメイドQi35 10.5度。
| フレックス | ヘッドスピード(メーカー推奨) | 重量 | トルク | 振動数(吉田調べ) |
| ● | 34m/s~ | 41g | 6.5 | 210CPM |
| ●● | 34m/s~38m/s | 45g | 5.3 | 220CPM |
| ●●● | 38m/s~42m/s | 49g | 4.8 | 235CPM |
| ●●●● | 42m/s~47m/s | 52 g | 4.3 | 250CPM |
| ●●●●● | 47m/s~51m/s | 57g | 4.1 | 265CPM |
| ●●●●●● | 51m/s~ | 62g | 3.8 | 273CPM |
今回は軽量モデルのポジションで日本のプレーヤーに合わせて「●」から「●●●●」までの4つのフレックスを用意して検証します。
●1ドット
シャフト重量は41グラムでNEWTON FAST MOTIONで最も軽く軟らかいフレックスです。軽量シャフトですが、手元側はやや太く、しっかりとした強めの剛性感が特徴で、ワッグルした際は先端部分の動きが大きいです。シャフトの手元側に剛性を感じますが、切り返し時にタメを作ってくれるのでスムーズに切り返しが可能で、スウィング中も非常に滑らかな動きです。

軽量モデル「NEWTON FAST MOTION」
先端部分はしなりがありますが剛性はしっかりとしていますので当たり負け感は一切ありません。バックスピン量も抑えられているので、ボールの吹け上がりがなく鋭い弾道が打てると思います。打ち出し角度はインパクトエリアでのシャフトのしなり戻りのイメージで変化する印象です。基本的には高弾道ですが、しなり戻りが速いのでフェースがクローズに入る方には軟らかいフレックスのイメージよりも高さが抑えられれる印象に感じる方が多いと思います。
シャフト重量も40グラム台と軽くスウィングスピードが速くない方に対応したフレックスですが、しなり戻りのタイミングが合わせられれば想定しているヘッドスピード以上の方が打っても楽に飛ばせることが可能な面白さを備えています。「NEWTON FAST MOTION」の持つ高いシャフトパフォーマンスを感じられるフレックスです。
●●2ドット
1ドットに比べて4グラムアップしてシャフト振動数は10CPMアップします。手元側の剛性もアップしてシャフト先端部分のしなり量も抑えられています。中間部分から先端部分にかけてスムーズに加速していく動きですが、動きに粘り感があるのでヘッドポジションを感じやすく、インパクトエリアにヘッドを戻しやすいイメージです。しっかりとボールをとらえてくれるのでフェース面にボールを押し込んでいける重厚なインパクトが実現できるため、高いボールスピードを実現できます。
ボールをしっかりとつかまえてくれる先端部分の動きがありながらも、左へのボールの巻き込みがなく、強い直進性の高い弾道が印象的です。
メーカーからは対象ヘッドスピードが34~38m /sとアナウンスされていますが、それ以上のヘッドスピードがある方にも問題なく使えるフレックスです。シャフトのしなりを使って飛距離を出せるということをヘッドスピードに関係なく感じてもらうことができるフレックスです。是非試して欲しいと思います。
●●●3ドット
2ドットに比べてシャフト振動数も15CPM上がり235CPMとなります。シャフト重量も49グラムですので軽量シャフトというイメージはあまり感じることもなくシャフト全体の剛性感が一気に上がり手応えを感じられるフレックスです。
手元側から中間部まではハリ感があり、潰れにくさを感じます。先端部分はしなりがありますが穏やかな動きでインパクトエリアまでスムーズにヘッドを導いてくれます。しっかりとフェースでボールをとらえるつかまり感はそのままに弾道には推進力があり、左への巻き込みもなく安定感があります。

スピン量が少ないのが特徴
スウィングエネルギーを効率良くボールスピードに変換してくれるイメージの3ドットフレックスは、日本のプレーヤーが馴染みやすいフレックスだと感じます。
●●●●4ドット
4ドットは52グラムとなり更にシャフト全体の剛性が高くなります。シャフト振動数は250CPMとなり、一気に強いイメージのフレックスになります。NEWTON FAST MOTIONは手元部分がやや太めの設計になっていて手元側から中間部分までしっかりとした剛性が連続していますので、シャフトにやや強めのテンションをかけて切り返しできる方にオススメです。テークバックがやや早めの方でも切り返しのレスポンスが良く捻れも感じず、スムーズなシャフト挙動に感じられるフレックスです。
重厚なインパクトイメージでボールスピードの速さや弾道の鋭さを感じられます。しっかりと叩いていけるイメージを備えているフレックスですので、インパクトを自身のスウィングでしっかりと作っていけるタイプのアスリートゴルファーにオススメです。42~47m/sとアナウンスされていますが、ヘッドスピードに関係なく自身の求める振り心地と弾道で選んでいただいて良いと思います。
MOTION FAST MOTION総評
今回はNEWTON MOTIONの軽量モデルNEWTON FAST MOTIONを検証させて頂き、1ドットから4ドットまで順番に打ってみました。滑らかなシャフト挙動はNEWTON MOTIONシャフトのイメージそのままに約10グラム軽量化され軽快な振り心地が印象的でした。
シャフトフィッティングでの先入観を払拭するための●(ドット)表示のフレックス表記で、自身のスウィングに合ったフレックスを先入観なく選べる気がします。
MADE IN USAで「シンメトリー360」という独自の構造で作られ、4方向からのCPMテストでクリアしたシャフトのみ販売されているハイクオリティシャフトです。
約10グラム軽量化されたNEWTON FAST MOTIONがラインナップに加わったことで、更に日本人のプレーヤーにとって選択肢が増えたのは非常に良いニュースだと思います。ただNEWTON FAST MOTIONシャフトの持つシャフトパフォーマンスを最大限発揮させるためにはシャフトフィッティングが必須です。シャフトフィッティングではプレーヤーのスウィングタイミングはもちろんですが、ヘッドとのマッチングも重要になります。
特に重心が浅いヘッドや深いヘッドはシャフトのフィーリングも変わりますし、弾道にも影響します。是非フィッティングの際は装着するヘッドとのマッチングも十分考慮していただければと思います。



