先々週PGAツアー最終戦のRSMクラシックでハリス・イングリッシュが2027年シーズンのスケジュールが20試合になると“うっかり“口を滑らせ話題になった。
そして今回タイガーが「この改革はファンがベースになります。ファンの皆さんにできるだけ最高のものを提供しようと努力しています」とスケジュール変更に肯定的な発言をおこなった。

自身が主催のヒーローワールドチャレンジ記者会見で姿を見せたタイガー・ウッズ(写真/Getty Images)
具体的な変更点はシーズン開始時期の延期。NFLとの競合を避けるためスーパーボールの直前か直後をイメージしている。
来季はマウイ島の深刻な水不足でセントリーが中止になりソニーオープン・イン・ハワイがシグネチャーイベントに昇格したが、27年にはハワイアンスウィング(シリーズ)自体が廃止に。
フォールシリーズもおこなわれない可能性が高く、DPワールドツアーとの共催大会が増える方向だ。
ロラップ新CEOは大会の希少性を説いておりツアーの過密なスケジュールを見直す意向。今後15億ドルをツアーに投資しているサウジアラビアの公共投資基金(PIF)が撤退した場合、スケジュールの削減が有効な対応策になる。
しかしタイガーはこれらの具体案については言及せず「最高のフィールドを作り、視聴者とファンの参加を最大限にするために可能な限りもっとも適したスケジュールを模索しています」と語るにとどめた。
「選手が参加したい、参加することにワクワクするようなツアーを作り、ファンやすべてのイベントのパートナー、このスポーツに関わるすべての人々がより良いプロダクトだと思えるようなツアーを作っていきましょう」
そうはいってもスケジュール変更のハードルは高い。廃止や降格が予想されるイベントのスポンサーにどう対応し、新たな提携方法を提案するかなど課題は山積み。
「これまで3回会議を開き今週もう1回おこなう予定です。我々はさまざまなモデルを徹底的に検討してきましたがその作業は本当に大変でした。タイトルスポンサー、トーナメントディレクター、メディアパートナーなどさまざまな関係者と話し合い彼らの希望を理解したつもりです」
タイガーはそういうがあるツアー関係者はそれを実現するのは「飛行中の飛行機を組み立て直すようなものだ」と不可能に近いことを強調した。
24年の全英オープンで予選落ちして以来競技に出場していないタイガーは現在の体調について10月に受けた椎間板置換手術からの回復が「思ったほど早くない」と明かした。
「手術自体は良かったし必要でした。リハビリには時間が必要です」
医師からアプローチとパットの練習をはじめる許可が出たのは「つい数日前だった」というから、息子チャーリーと出場してきた恒例の親子大会は断念せざるを得ない。
年明けに第2シーズンがスタートするTGL(タイガーとマキロイが立ち上げたリアルとバーチャルを融合したイベント)については「出られたとしてもシーズン終盤」になるという。
12月30日に満50歳の誕生日を迎えるためチャンピオンズツアー出場を検討しているのか、という質問も飛んだが、これに対しては冗談めかして「両ツアー(PGAツアーとチャンピオンズツアー)合わせて25試合くらいはプレーすると思います(笑)」とはぐらかした。
「ただただプレーに戻るのが待ち遠しい。一歩一歩進んでいくだけです」と回復を願う口調。これは本音だろう。


