「ロピアフジサンケイクラシック」で優勝
長野泰雅 (ながの・たいが)
九州の名門、沖学園3年時にQTに挑みプロ転向。翌22年にルーキーながら賞金ランク30位につけ初シードを獲得。23年の「JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP」ではプレーオフで敗退しあと一歩のところで初優勝を逃す。福岡県出身の22歳
「球が曲がる。左OBが怖くて1Wが持てなかった」

悪循環のキッカケはドライバーを替えたことだったと言う
高校3年生でプロ転向し、翌年にはシード権を獲得。さらに翌23年には優勝争いを経験と、順調にプロ生活を歩んできた長野泰雅。ところが23年に37位だった賞金ランクが24年は57位まで落ちてしまった。昨年は一体、何があったのか?
「僕はもともと持ち球がドローだったので、昔から時々チーピンが出ていたんです。でもそれが頻繁に出るようになってしまいました」
キッカケはドライバーを替えたことだった。飛距離は伸びたが曲がるようになり、曲がることを恐れてスウィングも悪くなるという悪循環に陥ってしまったようだ。
「左が怖いから右を向いて打つと余計にチーピンして、次はそれを嫌がって右にプッシュという繰り返しでした。ドライバーを持てなくなって、昨年はほぼ3Wでティーショットしていました。飛距離のアドバンテージがなくなって、つらかったですね」
【データでわかる不調】24年に飛距離が落ちたのは必然だった
| 平均飛距離 | FWキープ率 | パーオン率 | 賞金ランク | |
| 2023年 | 299.4yd | 53.3% | 69.7% | 37位 |
| 2024年 | 293.0yd | 54.5% | 66.4% | 57位 |
| 2025年 | 294.3yd | 50.2% | 66.8% | 28位 |
24年は3Wでのティーショットが増え飛距離が落ちたが、FWキープ率は上がった。しかし長いクラブでグリーンを狙うことになりパーオン率のランキングが23年の9位から60位まで急落した。
チーピンから逃げることをやめ向き合った

今年は“陽キャ”の長野プロをたくさん見ることができた
そんな状況でもシード権をキープできたことが驚きだが、アプローチが卓越して上手いから飛距離ロスをカバーできたということか?
「アプローチは得意ですけどパターが苦手だったので、半分は予選落ちでした。唯一、日本オープンではラフが深くてみんながドライバーを使わずに3Wとかで打っていたから、2打目を同じ位置から打てて8位に入れたんです。その1回のトップ10内フィニッシュでギリギリシードが取れたという感じでした」
1年間ずっとチーピンを直せなかったのはなぜなのか?
「当時はチーピンが出るのをクラブのせいにしてしまっていたので、ドライバーの練習を全然しなかったんです。練習しても良くならないからと諦めてしまっていました。でもオフになって、チーピンはスウィングを直さないと克服できないなと思って、練習を始めました」
心機一転、クラブも替えてチーピンと真剣に向き合い、今季の開幕までに完全に封印することに成功したのだ。

「相手が指すほうを瞬時に避けられる」と自慢げの長野プロ
実は運動神経バツグン
「特技は“アッチ向いてホイ”とドッジボールです」
小さい頃からスポーツは何を やっても上手くできたという運動神経の持ち主。「とくにドッジボールが大好きで異常に強かったです(笑)。あと“アッチ向いてホイ”は誰にも負けません。反射神経がいいから、相手が指すほうを瞬時に避けられます」
構成/重富由美子
写真/有原裕晶、姉﨑正
取材T /フォーティネットプレーヤーズカップ
※月刊ゴルフダイジェスト1月号「【頑張ろう! JGTO 男子プロから“本物”を学ぶ】長野泰雅 “チーピン克服”物語り」より一部抜粋
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ドライバーを替えたことがキッカケで、チーピンが止まらなくなり昨年の1年間苦しみ続けた長野プロ。最初はクラブが原因と考え練習から遠ざかっていたが、オフを使ってチーピンに向き合い、見事克服することに成功した。Myゴルフダイジェスト、月刊ゴルフダイジェスト1月号では、長野プロが実際に取り組んだ“克服法”を掲載中! 長野流の“チーピン治療”、ぜひお試しあれ。





