パーシモン時代から長きに渡って日本ゴルフ界に君臨している「本間ゴルフ」。昨年の「TW767シリーズ」で初めて“MAX”と冠したモデルが登場しました。そして今年は後継シリーズとなる「TW777シリーズ」が発売。今回は「TW777MAX ドライバー」を、前作と比較しながらクラブ設計家の松尾好員氏と共に分析した。

本間らしいトウ先の作りは健在

ここからは実測データをもとに凄腕シングルでもある松尾氏にクラブ分析と試打レポートをしてもらいます。試打及び計測ヘッドが10.5度、シャフトは「VIZARD for TW777」(フレックスS)です。掲載数値はすべて実測値となります。

重心距離と重心深度がそれぞれ標準値よりも長く、深い。ミスヒットに対する強さを求めた設計に見られる特徴だ

クラブ長さは45.13インチと標準的ですが、クラブ重量が305.2グラムとやや重めなので、クラブの振りやすさの目安となるクラブ全体の慣性モーメントが290万g・㎠とやや大きな値になっています。計測数値のみで推察すると、ドライバーのヘッドスピードが44〜45m/sくらいのゴルファーにとって、タイミング良く振りやすくなっています。

ヘッドは横幅が広いオーソドックスな丸型形状で、時計の文字盤でいうと1時〜2時方向に張り出し感があります。そしてフックフェースながらも本間ゴルフらしく、フェースのトウ先に逃げ感が出ています。さらにフックフェースとアップライトなライ角で、アドレスではボールをつかまえてくれそうなイメージが伝わってきます。

重心深度が深いことで、ヘッドの後方が突き出しているようなシルエットになっている

実際に試打したところ、アドレスではヘッドの投影面積が大きく、フェース面もよく見えるので、安心感があります。加えてヘッドの後方が低いシャローバック形状なので、インパクト付近をアッパーにスウィングするイメージが湧きます。

ヘッド後方が低い形状なので、アッパー軌道のイメージが湧く

近年のモデルの中では明らかにリアルロフトが大きく(14.1度)、なおかつ大きめのフェースプログレッション(フェースが前方に出ていること)なので、ヘッドスピードに自信がないゴルファーでも、ボールが上がりやすくなっているのが特徴です。また試打シャフトが非常に軟らかい設定なので、ヘッドスピードが38m/sくらいのゴルファーでも十分扱えそうです。そしてインパクト音はやや高めの音域でした。

高重心設定でスピンが入りやすく、ヘッドスピードがゆったりしているゴルファーやシニアゴルファーが使えば、ドロップを防ぎ高弾道なキャリーが安定するドライバーでしょう。

※週刊ゴルフダイジェスト 12月30日号「ヘッドデータは嘘つかない!」より

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