パーシモン時代から長きに渡って日本ゴルフ界に君臨している「本間ゴルフ」。昨年の「TW767シリーズ」で初めて“MAX”と冠したモデルが登場しました。そして今年は後継シリーズとなる「TW777シリーズ」が発売。今回は「TW777MAX ドライバー」を、前作と比較しながらクラブ設計家の松尾好員氏と共に分析した。
画像: 【試打クラブスペック】●ロフト角/10.5度 ●ライ角/59.0度 ●ヘッド体積/460cc ●価格(税込)/10万7800円※すべてメーカー公表値

【試打クラブスペック】●ロフト角/10.5度 ●ライ角/59.0度 ●ヘッド体積/460cc ●価格(税込)/10万7800円※すべてメーカー公表値

シニアゴルファーにとって頼もしい一本

GD 今回は古豪メーカーのひとつ、本間ゴルフから登場した「TW777MAXドライバー」(以下、今作)を、「TW767MAX」(以下、前作)と比較しながら、分析していただきます。昨年発売された「TW767シリーズ」で、本間として初めて“MAX”と冠されたモデルが加わりました。

松尾 そうですね。前作の性能を振り返ると、MAXモデルらしくミスヒットに強く、なおかつ高重心設計でキャリーが安定していました。またフックフェースと強いアップライトの組み合わせで、つかまり性能も兼ね備えていました。

画像: 左から「TW767MAX」、「TW777MAX」。今作はメーカーロゴのモグラがプリントされている

左から「TW767MAX」、「TW777MAX」。今作はメーカーロゴのモグラがプリントされている

GD 今作はどんな性能になっていますか?

松尾 “MAXらしさ”の一つであるヘッドの慣性モーメント(標準値:4600〜4799g・㎠)は、前作が5303g・㎠と大きい値でした。今作は4878g・㎠と少しダウンしていますが、ミスヒットへの強さは平均以上の性能です。
 
一方で大きく変化した部分はリアルロフト角です。前作が11.7度とやや大きい設定でした。他メーカーだと、規格ロフトに対して小さくするのが主流なので、前作でも珍しい値でした。今作はそれを上回る14.1度と非常に大きくなっています。

画像: 今作はリアルロフト角が非常に大きい設定で、他を見渡しても類を見ない珍しい設計になっている

今作はリアルロフト角が非常に大きい設定で、他を見渡しても類を見ない珍しい設計になっている

GD たしかにあまり見たことがない数値です。10.5度表示に対して、3.6度も大きいわけですね。ここで気になるのが、そもそもリアルロフト角は製造誤差から生まれるものなのでしょうか?

松尾 製造誤差というのは過去の話で、現在のリアルロフト角はメーカーが意図的に設定していると考えていいです。最近の主流である規格値よりも小さく設定する理由は、打ち出し角度を低くし、ボール初速を上げたいという理由で採用されています。

GD なるほど。「TW777MAX」においては、どんな意図でリアルロフト角が大きくされたと考えられますか?

松尾 ボールの上がりやすさを確保するための施策だと思います。加えて前作と同様に、高重心設計は継続されているので、従来よりも高弾道で飛ばせるドライバーにしたかったのではないでしょうか。

画像: 今作も前作と同様に高重心設計が継続されている。大きいリアルロフト角との組み合わせで高弾道で飛ばせる

今作も前作と同様に高重心設計が継続されている。大きいリアルロフト角との組み合わせで高弾道で飛ばせる

GD 本間ゴルフ「TW777MAXドライバー」はどんなゴルファーにおすすめですか?

松尾 アップライトなライ角とフックフェースの組み合わせも継続されているので、つかまり性能も兼ね備えているドライバーです。
 
近年ではリアルロフト角が厳しいドライバーが多く、このような高ロフトドライバーは珍しいので、普段よりもつかまった高弾道で攻めたいシニアゴルファーにいいでしょう。

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