極小ショットを基準→スタンス狭くグリップ短く
距離を調整するコントロールショットでは、小さく振ることがカギになるという伊丹プロ。どういうことなのか?
「PWのフルショットが100Yだとします。そこからボール位置は変えず、スタンス幅だけを極端に狭くします。すると距離は20Yくらい落ちます。さらにグリップを短く持ってみてください。そうすればトータルで70Yくらいの飛距離になります。この極小ショットを基準に考えればいいんです」
スタンスを狭くし、グリップを短く持つだけで、そこまで飛距離は落ちるものなのか?
「スウィングはフルショットのつもりでも、狭いスタンスでは、体が使えなくなるので振り幅は確実に小さくなります。加えてグリップを短く持つと遠心力が生かせなくなるため、ヘッドスピードが落ちます。2つの要素によって極小のショットが簡単に作れます。極小のショットで70Yだとしたら、そこにグリップの長さやスタンス幅を足していけば、75Y~95Yが打てるようになります。
朝の練習場でPWやAWの極小ショットを試しておくことは必要ですが、プロのようにひたすらハーフショットやスリークオーターを練習しなくてもいいわけです。極小ショットから足していく方法は、振り幅も力感も調整しません。いつもと同じフルショットのままでいいんです。これなら簡単ですよね。大きく振れない、小さくしか振れない状態を基準にすれば、絶対に緩むことはないんです」
2つのポイント
ポイント①
振り幅も力感も調整しないからミスにならない
「コントロールショットのミスは引き算的な思考が原因です。極小ショットからスタンスやグリップを足していく方法なら振り幅、力感は調整しないのでミスになりにくいです」
ポイント②
スウィングは変えないから緩まない
「極小ショットから距離を作っていく方法なら、スウィングは一切変えなくていいです。余計な動作を加えないので緩む心配もありません。これが最大のメリットです」

「スタンスを狭くし、グリップを短く持つと、PWなら70Yくらいの飛距離になります。この極小ショットを基準にすれば、インパクトで緩むことなく、距離を調整できます」
PWの極小ショットなら70Y
このショットを基準に距離をコントロール
Check1 スタンスはこぶし1個分の幅にする
「スタンス幅を極端に狭くするときは、こぶし1個分を目安にします。両足をぴったりくっつけてしまうと動きが窮屈になるからです」
Check2 グリップは超短く持つ
「グリップはできるだけ短く持ちます。グリップの先端に右手の指がかかるくらいに持てれば、飛距離はかなり落とせるはずです」

極小ショット
PWのフルショットが100Y
いつも通りの気持ちいいショット
「一般的なアマチュアであれば、PWのフルショットは100Y前後でしょう。振り幅も力感も意識せず、気持ちよく振り抜く。極小ショットの感じを覚えておいて、同じ感覚で振りましょう」

いつも通りのショット
「距離の調整術」
極小ショットからグリップ長&スタンス幅を足していく
「極小ショットを基準にスタンスを広げたり、グリップを長く持つことで距離を調整します。スタンス幅のほうが距離の増減が大きいので、大まかにスタンスを作り、グリップで微調整するのがおすすめです」
Step1 スタンスを広げる
「こぶし1個分のスタンスから徐々にスタンスを広くしていくと距離をプラスしていけます。ボール位置はフルショットと同じです」
Step2 グリップを長く持つ
「短く持ったグリップから少しずつ長く持つことで距離をプラス。ボール位置は変えませんが、ボールと体との距離は微調整します」

足していくことが大事
