解説/伊丹大介プロ
東北福祉大学を経て、2004年にプロ入り。関東を中心にレッスン活動を展開。クラブにも造詣が深く、練習器具やシャフトの開発にも携わる。ジュニア育成、ゴルフの普及活動なども精力的に行っている。
距離は落とすより増やすほうがミスになりにくい
クラブの特性に詳しく、理論的なレッスンに定評がある伊丹大介プロはアマチュアのコントロールショットをこう分析する。
「アマチュアはフルショットを基準にしますよね。そこから振り幅を小さくしたり、力感を抑えたり……。こういった引き算的な思考では、ミスになる可能性が高いです。なぜかというと“緩む”から。スウィングが緩むとインパクトのタイミングがズレます。軌道、入射角、フェース面、ロフトなど、すべてが狂ってしまうんです。緩んでいいことは何もありません」
「プロはどんなに短いアプローチでも緩むことがなく、しっかりスピンをかけてきます。このショットがスコアに直結するんです」（伊丹プロ・以下同）
では、プロや上級者はどう距離を調整しているのか?
「プロはハーフショット、スリークオーター、フェード、ドローなど、コントロールショットばかりを練習しています。ハーフショットを基準にすれば、力感や振り幅を足していくだけですから距離の調整で緩むことはありません。距離は落とすより増やすほうがミスになりにくいわけです。ただ、アマチュアはハーフショットを練習する時間がないですよね。そこでおすすめしたいのが『小さく振ること』。これを覚えれば、練習しなくても足し算的なコントロールショットが打てますよ」
プロの コントロールショットは？
「プロはよくハーフショットを練習します。それがベースにあれば、距離の調整はそれほど難しくありません。力感や振り幅を足していけば緩まないですし、再現性が上がり、インパクトも強くなります」
アマチュアは 距離の調整でミス連発
「フルショットを基準に考えるアマチュアは、距離をどう調整するのか? 9割以上のアマチュアは振り幅を小さくしたり、力感を弱めたりするはずです。これらは緩みの原因にしかなりません」
