2026年1月27日、PGAツアー「ファーマーズ・インシュランス・オープン」の会場に、かつての最強ゴルファーが帰ってきた。 ブルックス・ケプカ、35歳。LIVゴルフに移籍してから約3年半、ついに彼はPGAツアーへのフル参戦復帰を決断した。復帰制度「リターニングメンバープログラム」を利用しての電撃復帰。世間では「最近のメジャーでの成績不振が理由ではないか?」という憶測も飛び交っていたが、会見で彼が語った“本当の理由”は、意外なほどシンプルで、人間味に溢れるものだった。

「LIVのスケジュールは最高だった。でも……」

LIVゴルフの魅力は、年間14試合というスケジュールの少なさだ。家族との時間を大切にしたい選手たちにとって、それは大きなメリットだったはずだ。しかし、ケプカにとっての現実は少し違っていたようだ。

画像: 会見でPGAツアー復帰について語ったブルックス・ケプカ(写真/Getty Images)

会見でPGAツアー復帰について語ったブルックス・ケプカ(写真/Getty Images)

「PGAツアーで一番恋しかったのは、家族を常に帯同できる環境だったと思う。この数年、彼らはあまり一緒に旅をすることができなかったから」

LIVは世界各地を転戦するグローバルツアーだ。アメリカ国内を中心に回るPGAツアーとは異なり、移動の負担や環境の違いから、幼い子供を連れての帯同は容易ではない。皮肉なことに、「家族との時間」を求めて選んだはずの場所が、結果として「試合会場で家族と共に戦う時間」を奪っていたのかもしれない。

「今週は彼らが来てくれるんだ。家族を連れて来られることが、何よりも嬉しいよ」

そう語るケプカの表情は、メジャーハンターの鋭い眼光ではなく、良きパパのそれだった。

「少しナーバスになっている」知らない顔が増えたツアー

かつて「メジャー以外は興味がない」と公言して憚らなかった男が、復帰戦を前に意外な本音を漏らした。

「正直、少しナーバスになっているよ。この3年半で選手の顔ぶれも変わった。知らない選手もたくさんいる。新しい顔ぶれに会って、またツアーの一部だと感じられるようになりたいね」

2022年以来となるツアー復帰。かつての王者は、まるで転校生のような新鮮な緊張感を抱いているようだ。

オーガスタに向けて「できるだけプレーする」

今後のスケジュールについて問われると、彼は「シグネチャーイベント(昇格大会)の出場権は多く持っていない」としつつも、貪欲な姿勢を見せた。

「今週、ウェイストマネジメント(フェニックス)、コグニザント(ホンダクラシック)……オーガスタ(マスターズ)までに、できるだけ多くの試合に出ようと思っている」

家族という最強のサポーターを再びロープサイドに迎えたブルックス・ケプカ。 愛する者たちの前で、あの圧倒的な強さを再び見せつけることができるか。トーリーパインズでの第一打に、世界中の視線が注がれている。

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