国内女子ツアーから挑戦者が続出している米国女子ツアー、LPGA。すでに日本人のメジャーチャンピオンも誕生しているが、ツアーの裏話、選手たちの知られざる一面をレックス倉本がお届け!
画像: 平均280Y超でも「パットはワースト」。ポリー・マックが最終予選で起こした“9バーディ”の奇跡

レックス倉本

名古屋GC所属。
高校卒業後、米国にゴルフ留学して、
世界中のツアーを転戦。
解説者に転身後は
現地から情報を発信。
現在はWOWOWやBS10で
LPGAやPGAツアーの解説を担当

LPGA屈指のロングヒッター、ポリー・マック

2023年のルーキーイヤーから昨年まで、平均飛距離280ヤードオーバーで常にトップ3に入っている26歳のポリー・マック。しかし、23年はCMEランキング125位、24年はポートランドクラシックの5位タイがあるも同ランキングは101位、昨年は156位と、圧倒的な飛距離がありながらも成績につながっていません。

その最大の要因はパッティング。パーオン時の平均パット数は常に1.85を超えていてツアーのなかでもワースト10に入っているんです。彼女のようなロングヒッターは、パー5でグリーン近くからアプローチしてタップインすれば1パット、イーグル逃しの2パットでも1パットと記録されるため、統計上のアドバンテージがあります。それなのにコンスタントにワースト10に入っているのですから、数字以上に深刻な問題でしょう。

ドイツのベルリンに生まれ、オリンピックに出ることを大目標にゴルフを本格的に始めたそうです。スコア優先ではなく、飛距離を追求して、元々の運動能力に磨きをかけながらジュニア時代を過ごしたといいます。体ができるまでに飛距離を追求し、そのあとでスコアメイキングを考える、それが彼女とジュニア時代のコーチとの方針だったそうで、アラバマ大学に進んでからコースマネジメントとスコアメイキングを考え始めました。

LPGAに昇格してからはゴルフの総合力の壁に直面しながら戦っている状態だと察します。プロ入りしてからは経済面での戦いも始まり、彼女の成績だと赤字続きのプロ活動になり、予選通過との戦い、ショートゲームのプレッシャーに向き合いながらの戦いが大きな壁になっているはずです。

しかし、昨シーズン終了後の12月に行われた2026シーズンの最終予選会で壁を乗り越えるきっかけをつかんだかもしれません。最終日を前に通過ラインから5打差の絶望的な状態からスタート。ところが最終日に9バーディ、1ボギー、しかも残り8ホールで6バーディという大爆発で、見事10位で最終予選会を突破しました。ここまでいばらの道を歩んできたからこそ、今シーズンの躍進に期待したい超大型選手です。

画像: 日本からは渋野日向子、西村優菜、櫻井心那が挑んだ昨年末の最終予選会で、最終日に9バーディ、1ボギーと その日のベストスコアをマーク。土壇場で最終予選会突破を決めた

日本からは渋野日向子、西村優菜、櫻井心那が挑んだ昨年末の最終予選会で、最終日に9バーディ、1ボギーと
その日のベストスコアをマーク。土壇場で最終予選会突破を決めた

PHOTO/Yoshihiro Iwamoto
※週刊ゴルフダイジェスト2026年2月10日号より

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