
ピアースサン・クーディ(Pierceson Coody)。双子の兄・パーカーもツアープレーヤー(写真は26WMフェニックスオープン3日目、撮影/岩本芳弘)
ピアースサン・クーディは、1971年「マスターズ」を含むツアー3勝のチャールズ・クーディを祖父に持つ、3世代にわたってのゴルファー一家に生まれた。
「ピアースサンの祖父は、1971年の『マスターズ』を制し、PGAツアー通算3勝を挙げた名ゴルファーです。また父もテキサス大学で活躍後、プロとしてアジアンツアーでもプレーしていました」(以下、杉澤)
ピアースサンには双子の兄、パーカー・クーディがいる。
「パーカー・クーディは、ピアースサンの双子の兄で、37分早く産まれたそうです。2人とも父と同じテキサス大学に通い、ピアースサンは2021年の世界アマチュアランキング1位に輝きました。そして2022年にNCAAゴルフ大会でテキサス大学を優勝へと導いています」
そんな彼だが、実はプロとして活躍する以前から、『マスターズ』の舞台の雰囲気を味わっていた。
「6歳の時にオーガスタの芝の上にいたそうです。パー3コンテストで祖父のキャディとして参加していたんです。パー3コンテストの9番で、当時6歳のピアースサンが、約12メートルのロングパットを決めた時は、彼は神童だと、それは盛り上がったそうです」
輝かしいアマチュア時代を過ごしたピアースサンは、プロ転向後もその才能をいかんなく発揮する。
「ピアースサンは2022年にプロ転向すると、わずか3戦目にしてコーンフェリーツアーで初優勝を遂げました。2023年には『パナマ選手権』で下部ツアー2勝目を挙げています。華々しいアマチュア時代を経てプロの世界へ飛び込んできましたが、その期待に違わぬ活躍を見せていると言えるでしょう」
順風満帆に見えるピアースサンのプロ生活だが、決して平坦な道のりではなかった。
「彼は2022〜2023年ごろには左手首を怪我するという苦難も経験しています。プロになってからはレギュラーツアーとコーンフェリーツアーを行き来しており、昨年はコーンフェリーツアーの選手として活躍しました。年間を通して12位という成績を収めたため、2026シーズンからPGAツアーに本格参戦することになりました」
ピアースサンの最大の弱点であったパッティングが克服されつつある。
「このオフシーズンに、彼はパッティングのメカニズムを根本から見直したそうです。その結果、ロングパットの距離感が劇的に改善し、元々得意だったショットの切れ味とパッティングがうまく噛み合うようになっています」
今年の調子も上々だ。
「今年の調子がずっと良いですね。そろそろ優勝しても良いのではないかと期待しています」
レギュラーツアーでも着実に結果を残している。
「彼は2024シーズンも2025シーズンも、レギュラーツアー大会でトップ10入りを2回ずつ記録しています。今年の『ファーマーズインシュランス』では2位タイに入り、『WMフェニックスオープン』では3日目に松山英樹選手、久常涼選手とラウンドしました。今年に入って出場している全ての大会で20位以内という安定感も光りますね」
恵まれた才能を持ちながらも、怪我やシード落ちなど様々な苦労を経験して今がある。
「ゴルフサラブレッドがPGAツアーの中心にいることは間違いないですし、今年はPGAツアーを牽引する存在になるだろうと期待しています」
苦労を乗り越え、着実に成長を続けるピアースサン。そんな彼を支えているのは、ゴルフの原点とも言える祖父の教えだ。
「祖父から教わった最大の教えは、『フェアウェイに打ち、グリーンにのせ、そしてパット、それだけで良い』というものでした。いつも笑いながら話をしているのが印象的です。ゴルフは難しく考える必要はない、ということを教えてくれているのだと思います。その教えを胸に、彼はこれからもゴルフと向き合っていくでしょう」
そんなピアースサン・クーディの熱いプレーにぜひ注目しよう!
U-NEXT 木村真希


