プロ入り23年目を迎えた上原彩子。40代を迎えたが、まだまだゴルフという“冒険”の真っ只中にいて、今季は欧州女子ツアーに挑戦中。上原の好きな沖縄の言葉に「ゆいまーる(助け合い)」があり、上原彩子は人と人を結んできた。そして、上原から世界は広がっていく――。沖縄発、世界。“彩子の冒険”の日々を紹介していく。今回はオーストラリアでの出来事について。

こんにちは、上原彩子です。先週からオーストラリアに来ています。LET(欧州女子ツアー)はこの地で4週連続、試合が開催されています。オーストラリアに着いたときは暑いくらいでしたが、3日もしたら一気に気温が下がって秋の雰囲気になりました。でも、寒いということではなくて、23度くらいはあるでしょうか。

先週は、シドニーからレンタカーで海沿いに南に走って1時間くらいのウロンゴンGCで開催された「フォードウイメンズニューサウスウェールズオープン」に出場しました。

当初から天気予報は悪く、練習のときは何とか大丈夫だったんですけど、初日はスタート前から本降りの雨と風になってしまいました。海沿いのコースなので、風が吹くとかなり難しくなるんです。米LPGAで戦っていたとき、一番天気が酷かった試合はスコティッシュ女子オープンでしたけど、今回はその上をいく風雨でした。

画像: 新たなシーズンがスタートしたばかりの彩子。久しぶりに会うツアー仲間たちと一緒に練ラン。「腰の調子もよいですし、今年も楽しみながらやっていきます」

新たなシーズンがスタートしたばかりの彩子。久しぶりに会うツアー仲間たちと一緒に練ラン。「腰の調子もよいですし、今年も楽しみながらやっていきます」

私は朝早いスタートで、グローブも何枚か替えてはいたけれど、それでもグリップはびちょびちょだし、“カッパ”もまったく機能しない感じで。それにスパイクを脱いでひっくり返したら水が出てくる。本当に過酷でしたね。13番までプレーしたところでホーンが鳴って一度ハウスに戻りましたけど、さすがに今日はもうできないと。そんな中でも一応頑張って回ったんですよ。結局、残りの5ホールは翌朝ラウンドし、4オーバー。

そして土曜日に2日目のラウンドをして2アンダー、通算2オーバー。1打足りずに予選落ちしてしまいました。コースの状態はすごくいいので短縮競技にはならず、3日目のラウンドはショットガンスタート。LIVゴルフみたいですよね。

2日目からは雨も風もなくて何の問題もなかった。スタート組でコンディションがまったく違う……でもゴルフってそういうものです。運もありますから。それでも今回、「私、めっちゃ試されているなあ」と思ったんです。自分の課題や目指すスウィングを試合で試しながらプレーしているんですけど、開幕戦のサウジの試合ではイマイチやりきれなかったり、先週のコンディションが悪い中では難しくなってごまかしながらのゴルフになってしまった。ゲームでステージクリアできない感じです。まだまだですね。どんな状況でもできるようになって初めて、本当に身に付いたことになりますから。

画像: “チェアマン”でもあるキャディさんの“教え”も心強い味方。オーストラリアはすべて4日間試合。「海沿いなので風が吹くと難しくなる。そういう状況も嫌いではないので頑張ります!」

“チェアマン”でもあるキャディさんの“教え”も心強い味方。オーストラリアはすべて4日間試合。「海沿いなので風が吹くと難しくなる。そういう状況も嫌いではないので頑張ります!」

さて今週は、シドニーから北に車で1時間くらいの海沿いにあるリゾート、マジェンタにいます。マジェンタショアーズG&CCでの「オーストラリアン・ウイメンズ・クラシック」に出場しますが、実は今週も土日はあまり天気がよくないみたいです。LPGA時代にも同じ時期にオーストラリアで試合がありましたけど、雨が降るイメージはまったくないんですよ。

オーストラリアは戦略性の高い面白いコースが多いですが、今週は初めてラウンドするコースで、グリーンのアンジュレーションも結構あって、砲台グリーンなのでグリーンを外したときのアプローチからの勝負になる。個性があるし戦略性も高いし、好きな感じのコースです。目から入ってくるプレッシャーもあるので、それに負けずにシュッと打てたときは「よしっ!」となります。

オーストラリアではハウジング(ホームステイ)を利用しています。先週からの3週間はすでに宿泊先が決まり、最後の週だけはまだ探しているところ。ハウジングは、ツアーに申し込みますが、アメリカでは100%すぐに決まっていたけれど、ヨーロッパでは皆が当たるわけではない。ホテルは一応予約しておき、決まればキャンセルします。コースでキャディの方に「誰かハウジングしてくれる方を知りませんか?」と聞いたりもします。今週もギリギリで決まったんですよ。でも、完全にボランティアでやっていただけるので、選手に費用はかかりませんし、基本ご飯も作ってくれますから、めっちゃありがたいんですよ。

画像: 先週の奥さまの手料理はナギ・マエハシさんのレシピで。「とても美味しかった。そういえばオーストラリアの女性って結構強くて主導権を握っている感じがあります(笑)」

先週の奥さまの手料理はナギ・マエハシさんのレシピで。「とても美味しかった。そういえばオーストラリアの女性って結構強くて主導権を握っている感じがあります(笑)」

先週は、どちらも警察官だという60代のご夫婦の家にお世話になりました。奥さまがコースメンバーさんです。奥さまは最近すごく売れているという料理本「TONIGHT」のレシピで、バターチキンカレーやメキシコ料理などを作ってくれましたし、旦那さんは自分のレシピでステーキなどを作ってくれました。

今週は、マジェンタにお住いの日本人、土屋トーマスさんとパートナーのアンドリューさんのご自宅にお世話になっています。2人ともゴルフはしません。トーマスさんは幼稚園の先生ですから帰宅が19時くらいになるのでアンドリューさんが料理担当です。細い紐を巻いて、ゆっくり回して油を落としながら焼くチキンの丸焼き、パスタやピザも作ってくれました。ご近所の方たちもハウジングしているので、その方たちやそこに泊っている選手たちとも交流して一緒にご飯を食べたりもします。ハウジングって、いろいろな面白い方と出会えるのでとても楽しいですよ。いいシステムだと思います。

それにしても海外の方って、自分で好きなことをしながらゆっくり人生を楽しんでいる方が多い。日本の方は時間に追われてせかせかしがちですから。よく寝てよく食べて好きなことをする。あ、私も同じですね(笑)。

画像: 先週の旦那さまの手料理はレシピなしでラムステーキなど。「こちらもとても美味しかった。彼は小型船を持っていて、定年後はそちらで楽しんでいるみたいです」

先週の旦那さまの手料理はレシピなしでラムステーキなど。「こちらもとても美味しかった。彼は小型船を持っていて、定年後はそちらで楽しんでいるみたいです」

さて、今週のボランティアキャディさんはコースメンバーさんで、しかもチェアマンだそうです。初めてのコースなので、どこを狙うかなど細かく教えてくれました。でも、「試合中のクラブは自分で取ります」とは伝えましたよ。

私が泣く泣く出場を諦めた「ダイキンオーキッドレディス」で国内女子ツアーもいよいよ開幕します。私のほうもすでに開幕していますので、こちらも応援よろしくお願いします!

写真/本人提供

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