業界初の三層フェースを搭載したキャロウェイ「クアンタムシリーズ」は全5機種をラインナップし、中でもギアファンが注目しているのが「クアンタム ♢♢♢MAX ドライバー」。今回は前モデルの「エリート ♢♢♢MAX」と比較しながら、クラブ設計家の松尾好員氏と共に性能を徹底解析した。基準ヘッドは10.5度、データは実測値です
画像: 【試打クラブスペック】●ロフト角/10.5度 ●ライ角/57.0度 ●ヘッド体積/460cc ●価格(税込)/11万8800円※すべてメーカー公表値

【試打クラブスペック】●ロフト角/10.5度 ●ライ角/57.0度 ●ヘッド体積/460cc ●価格(税込)/11万8800円※すべてメーカー公表値

操作性の「♢♢♢」、やさしさの「♢♢♢MAX」

GD 今回はギアファンの中で話題になっている、キャロウェイ「クアンタム ♢♢♢MAX ドライバー」を分析していただきます。昨年の「エリートシリーズ」で初めて、ツアーモデルに当たる「♢♢♢」の派生モデルが登場しましたね。

松尾 はい。この連載でも3機種を取り上げましたね。前モデルの「エリート ♢♢♢MAX」は、ヘッド形状が「♢♢♢」に似た引き締まったシルエットながらも、ヘッド体積は456cc(カタログ値:460cc)と大きめの設定でした。そしてヘッドの慣性モーメント(標準値:4600〜4799g・㎠)が4945g・㎠とやや大きい値でした。見た目も中身もやさしいツアーモデルという性能でした。

画像: 今回は前モデル「エリート ♢♢♢MAX」と比較しながら、「クアンタム ♢♢♢MAX」の性能をひも解いていく

今回は前モデル「エリート ♢♢♢MAX」と比較しながら、「クアンタム ♢♢♢MAX」の性能をひも解いていく

GD 今モデルはどんな性能でしたか?

松尾 前モデルと同様のやさしさが詰まったツアーモデルながらも、初速性能が進化しています。
 
フェース面上の重心高さを比較すると、前モデルは35.8mmと標準的な値。今モデルは33.9mmとやや低い部類になりました。加えて低重心率(※)が前モデルは65.7%と高重心でしたが、今モデルは62.3%と標準値まで下がりました。
※低重心率……「重心高さ÷フェース高さ」で求められる指標。標準値は62.0%~63.9%でこれよりも上であれば高重心、下回れば低重心

画像: 今モデルは低重心化された

今モデルは低重心化された

GD なるほど。他の部分に触れると前モデルはツアーモデルながらも、機敏なフェースローテーションではなく、オートマチックな操作性で飛ばすドライバーでしたね。

松尾 そうですね。操作性を判断できる、ネック軸回りの慣性モーメント(標準値:7000〜7299 g・㎠)は、7750g・㎠と前モデルの7714 g・㎠と同様なので、オートマチック感は継続です。

GD 現在の460ccヘッドと昔のヘッドでは、ネック軸回りの慣性モーメントの標準値は変わってきているのでしょうか?

松尾 はい。ヘッドの進化につれて大きくなっています。初期のチタンヘッド(250cc未満)で4300g・㎠前後。300cc時代で、5300〜5500g・㎠あたりでしたね。

GD 現行モデルの標準値(7000〜7299g・㎠)と比較すると、かなり小さく感じますね。

松尾 この変化にはアマチュアだけでなくツアープロも対応して行かなければならなかった時代です。ちょうど今のシニアプロたちは、小さいヘッド+小さいネック軸回りの慣性モーメントのヘッドで、ボールを操作してゴルフを組み立てていました。
 
ですから現在のヘッドが出た当初は、彼らにとってかなり大きく感じたでしょうし、いまだに好まない傾向がありますね。

GD 女子ツアー開幕戦では兄弟モデルの「♢♢♢」派と、「♢♢♢MAX」派で分かれていました。この違いは何があると思いますか?

松尾 「♢♢♢」のネック軸慣性モーメントは標準値内に収まっています。つまり「♢♢♢MAX」よりも操作性が高い性能になります。
 
この違いから分析すると、今の若手プロはアマチュア時代から現行ヘッドを使っていた可能性が高いので、「♢♢♢」では難しく感じた方もいらっしゃったのかもしれませんね。

画像: “クアンタム♢♢♢兄弟”の大きな違いは操作性にある

“クアンタム♢♢♢兄弟”の大きな違いは操作性にある

GD この2モデルを選ぶ基準はどこになりますか?

松尾 投影面積が大きいヘッドとミスの強さといった安心感を求めるならば「♢♢♢MAX」。インテンショナルにドローやフェード、また弾道の高低などをホールによって操作したければ「♢♢♢」という感じになるでしょう。


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