プロ入り23年目を迎えた上原彩子。40代を迎えたが、まだまだゴルフという“冒険”の真っ只中にいて、今季は欧州女子ツアーに挑戦中。上原の好きな沖縄の言葉に「ゆいまーる(助け合い)」があり、上原彩子は人と人を結んできた。そして、上原から世界は広がっていく――。沖縄発、世界。“彩子の冒険”の日々を紹介していく。今回はモーリシャスから。

こんにちは、上原彩子です。今週のLET(欧州女子ツアー)は初のモーリシャス、コンスタンスベルマーレプラージュ(レジェンドC)で「MCBレディスクラシック・モーリシャス」が開催されます。

南アフリカの試合は2つとも予選落ちしてしまいました。ショットが酷くて“右も左も”という感じで散らばってしまいスコアを作ることができませんでした。何とか修正しようといろいろと試してはいるんですけど、タイミングが全然合わなくて……。

2戦目の2日目、16番パー5でバーディが取れて、あと2ホールで1つバーディが取れたら残り2日間もプレーできる感じでしたけど、2回とも1メートルくらいのパットを外してそのまま終わってしまいました。こういった流れが悪いときは自分としっかり向き合う以外にはないと思っています。

画像: ロイヤルケープGCでの「インベステックSA女子オープン」でバッグを担いでくれた地元キャディさんと

ロイヤルケープGCでの「インベステックSA女子オープン」でバッグを担いでくれた地元キャディさんと

スウィング改造の過程では、練習ではできても試合では上手くできないようなこともよくあります。この2週間、球数を増やして打っていましたけど、しっかり練習して感覚やタイミングを自分のなかに落とし込むようにしたいですね。

それにしても、LETは年々レベルが上がってきているなあと感じます。ヨーロッパはベテランのママさん選手なども多くいるイメージでしたけど、今はガラッと変わって新しい若い選手が入ってきています。世界的にそういう傾向にありますよね。それに、今まではアメリカ人でヨーロッパに来る選手はほぼいなかったんです。

でも昨年くらいから増えて、今年はまた増えた感じ。今まではエプソンツアー(米LPGA下部ツアー)から昇格を目指すという流れだったと思いますが、LETの試合数も増えましたし、今年からチェアマンがトム・フィリップスになり、いろいろと変わりそうです。彼は、香港ゴルフ協会のCEOを務め、DPワールドツアーで活動し、ファルドシリーズを統括していました。サウジアラビアでの初戦にも来ていて、「これからもっと賞金も上げて、選手たちの要望も取り入れていくので、一緒にツアーを盛り上げていきましょう」という挨拶もしていました。

当然、レベルも上がっています。私からしたらアメリカの選手がわざわざヨーロッパに来るって衝撃的ですよ(笑)。全体的にスコアも上がっていて、予選カットラインもこれまでイーブンから1アンダーだったのが2アンダーになったり。選手たちも、仮にサスペンデッドになっても諦めずに粘ってスコアが落ちないんです。

ところで、南アフリカの宿泊先にはエアーフライヤーがあったので使ってみたくてお菓子を作りました。エアーフライヤーは油を使わずに天ぷらなどが作れる調理器具で、ずっと気になっていたもの。ココナッツフラワーを調達してスコーンのようなお菓子を作りました。お砂糖はまったく入れていなくて、デーツだけ入れています。デーツは少し入れるだけですごく甘味が出ます。体によい食材でもありますけど日本だと簡単に買えないですし、たとえば8個で1000円以上したりめちゃくちゃお高い。でも、南アフリカやヨーロッパではかなりお安く手に入ります。

画像: 彩子の手作りスコーン風お菓子、南アフリカバージョン。「ボロボロと崩れやすいけれど美味しいと思います」

彩子の手作りスコーン風お菓子、南アフリカバージョン。「ボロボロと崩れやすいけれど美味しいと思います」

今回のお菓子は飛行機での移動などでも食べられるように作りました。道中はお腹がすくし機内食は美味しくないので。携帯食としてはおにぎりも作りました。日本からお米を持ってくるのを忘れたので現地調達して作ったのですけどあまり美味しくなくて……。“リゾット米”で作ったからでしょうね。日本のお米って本当に美味しいですから。でも、その名の通りリゾットにしたらすごく美味しかった(笑)。料理ごとに合うお米ってあるんですよね。リゾット米はちょっと丸っこくて、トマト、オニオン、ガーリック、シーチキン、チーズを入れて作ったリゾットはめっちゃ美味しかった。これを機内に持ち込みました。

さて、モーリシャスです。初めて来ましたけど、大会が開催されるのも初めて。モーリシャスはインド洋にある島国で、ビーチがあってすごく綺麗なところです。なんかすごくインドっぽいというか、でもタイっぽい雰囲気もあって、めっちゃ“アジア感”があります。プラス、石垣島みたいな沖縄の離島っぽさもある。飛行機を降りた瞬間から、湿度感とか植物が「これ、沖縄じゃん!」と(笑)。ちょっと楽しいです。

コースは海沿いにあるリゾートコース。でも、LETは雨を追いかけているのかなというくらい毎週のように雨が降って、練習ラウンドが中止になったり、サスペンデッドが多かったりします。今回も練習日にまたゴルフ場がクローズになりました。プロアマ戦のときにようやくラウンドできましたけど、コースにもアジア感がありますね。

画像: ケープタウンのプロアマで地元の方とラウンド。「年配のご夫婦とそのお友だち。左の男性、ゴルフが上手かったです」

ケープタウンのプロアマで地元の方とラウンド。「年配のご夫婦とそのお友だち。左の男性、ゴルフが上手かったです」

グリーンも高麗芝ですし、ラフもグリーン周りもバミューダティフトン芝っぽい。私は結構好きかもしれません。また、プレーヤーズラウンジは高級アジアンリゾートホテルにあって、食事もホテルのブッフェみたいで、ボリュームもあってとても美味しかったです。ここはオフィシャルホテルでもあり、円安も手伝って1泊5万円以上します。だから今回も、コースから10分くらいの「エアビー(Airbnb)」の宿に泊まっています。

本当にのんびりした田舎で、自炊の食材が調達できないのかと心配しましたけど、唯一あるスーパーを見つけて、そこには野菜やお肉など何でも売っているので一安心。タイなどによくある道端で野菜などを並べている小さなお店で買うほうが安いでしょうけど、値段の交渉にもパワーって使いますからね。空港でレンタカーを借りるときも、最初は中国人かどうか聞かれて日本人だと言うと、じゃあこの値段だ、なんて言われました。ぼったくりじゃないかと思いました。でも、治安はそんなに悪くなさそうです。皆いい人そうです。

画像: ケープタウンの家々とウォーターフロント。「今回観光地に行ってみたら、危ない人がいるエリアもありました」

ケープタウンの家々とウォーターフロント。「今回観光地に行ってみたら、危ない人がいるエリアもありました」

そういう話でいうと、南アフリカはとにかく治安が悪いと皆が言いますよね。でも一昨年、昨年と行ってみて、本質的にはいい人が多いと思っていました。その中でも昔からの奴隷文化が影響したり、生きるために最低限の食事がなかったりしたら余裕がなくなってしまう人もいるだろうと。それが今回ケープタウンの観光地に行ってみたら、もう完全に正気を失っているような人たちが結構いることに驚きました。よくない薬物などもあるようですので心配です。

アメリカなんかにもそういった一角はありますけど、南アフリカには、本当にたくさんいてすごく怖かったですし、こういう方たちは救うことは厳しいのかなという感じもしました。社会がそうさせているんでしょうけれど……。

画像: 初めて訪れたモーリシャスはアジアの雰囲気。「沖縄っぽくもあり、なんだか気分も上がっています!」

初めて訪れたモーリシャスはアジアの雰囲気。「沖縄っぽくもあり、なんだか気分も上がっています!」

今週は東京からお友だちが来て、キャディもしてくれます。こういうチャンスでもないとモーリシャスに来ることはないと言って実現しました(笑)。実は6月にはイタリアでバッグを担いでくれることも決まっているんですよ。友だちのパワーも借りて、悪い流れをなんとか断ち切りたいと思っています。来週は1週空いて、いよいよ欧州本土での試合になります。そこに向けても弾みをつけられるように、3日間頑張ります!

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