次期理事会メンバー、グローバーの毅然たる態度

ルーカス・グローバー(写真は25年全米プロ、撮影/岩本芳弘)
来年1月からPGAツアーのポリシーボード(理事会)入りを控えているルーカス・グローバーは、この問題に対して毅然とした態度を示した。
LIVへ移籍した選手たちに対する個人的な感情を問われると、グローバーは「人間は人間だ。私は、理由がない限り誰に対しても同じように接するという信条で生きている。キャリアや人生を良くするための決断を下した人たちを恨むことは絶対にない」と、プロゴルファーとしての個人の選択には一定の理解を示した。
しかし、ツアー復帰の条件となれば話は別だ。「彼らが復帰の道筋(パスウェイ)に従い、以前の選手たちが支払ったのと同じペナルティを支払うべきか? 答えは絶対に『イエス』だ」と断言。ツアーの規律と公平性を守るため、特例は認めず、決められた手順と制裁を受け入れるべきだという確固たる立場を明らかにした。
静観の構えを見せるハーマン。「今は対処すべき問題ではない」

ブライアン・ハーマン(撮影/岩本芳弘)
一方、全英オープン覇者のブライアン・ハーマンは、飛び交う噂に対して冷静かつ静観の構えを見せている。LIVが閉鎖に向かっているという見方について、ハーマンは「彼らが店を閉めるとは確信していない。資金が枯渇しつつあるとしても、他から資金を確保して続ける可能性はある。あちらには影響力のあるビッグネームが大勢いるのだから」と、事態を冷静に分析する。
その上で、PGAツアー選手としての現在の立ち位置を明確にした。
「すべてが終わって、彼らが実際に電話をかけてきてツアーに戻ろうとするまでは、現在我々が対処すべき問題ではない」
ただし、和解への壁が存在することも認めている。
「ファンは全員が一緒にプレーすることを望んでいると思うし、時間はすべての傷を癒すだろう。しかし、特に訴訟に関しては、まだいくらかの感情的なしこりが残っている。それを乗り越えるのは難しい」
ハーマンは、わだかまりを和らげるためには「何らかの措置(ペナルティ)が必要」としながらも、「それが何かを言えるほど、私は賢くない」と慎重に言葉を選んだ。
世界1位シェフラーが覗かせたフラストレーション
この騒動に対して、最もストレートに不快感を覗かせたのが、世界ランキング1位のスコッティ・シェフラーだ。

この日は前半好スタートだったもののパットが決まらずフラストレーションをためたスコッティ・シェフラー(撮影/岩本芳弘)
序盤の3アンダーからパットが決まらず、1アンダーにまで後退してホールアウトした直後の苛立ちの中、記者から「LIV選手の復帰の道筋について、無条件で受け入れるべきか、ペナルティが必要か」という質問が飛んだ。シェフラーは苦笑いを浮かべながら、短くこう吐き捨てた。「今、ゴルフコースから上がってきたばかりだ。私に何を求めているんだ(笑)」。

左からルーカス・グローバー、スコッティ・シェフラー、ブライアン・ハーマン(すべて撮影/岩本芳弘)
それぞれの立場で、様々な受け止め方を見せるPGAツアーの選手たち。世界最高のプレーヤーたちが集うべき場所はどこなのか、ゴルフ界を揺るがす波紋はまだ当分収まりそうにない。
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