新旧や複数のブランドを織り交ぜるのが女子プロの常識

まずは女子プロのFW&UTをチェック
女子プロにとっては、スコアメイクの生命線とも言えるFWとUT。それぞれのクラブで何ヤードを運ぶ計算をしているのか、どういう役割や狙いがあってそのモデルと番手(ロフト)をバッグに入れたのか聞いてみた。
永峰咲希:3W・7W・9W・5U
「“飛ばす”“上げる”、どちらもやりやすい7Wは重宝しています」

右から3W(14.5度)、7W(21度)、9W(24度)、5U(26度)
「FWは“上がるだけ”というイメージがあって、以前はUTを3本入れていました。でも7Wに出合い、下のUTとの飛距離の階段が作りやすいことに気づきました。7Wは高さが出るけど、かといって上がりすぎず、飛ぶばすのも上げるのも両方できます。9Wはラフ対策で投入しました」(永峰)
【FW&UTの詳細】番手(ロフト角)/メーカー名/モデル名/飛距離
●3W(14.5度)/タイトリスト/GT1/205Y
●7W(21度)/テーラーメイド/Qi35/195Y
●9W(24度)/テーラーメイド/Qi35/185Y
●5U(26度)/テーラーメイド/Qi4D MAX LITE/168Y

7Wのフェース
7Wは飛ばすのも上げるのも両方OK。活躍する場面が多いクラブだという。
髙橋彩華:3W・7W・4U・5U
「上がりすぎる9Wよりアイアンのように打ち込めるUTが好み」

右から7W(21度)、3W(15度)、5U(27度)、4U(23度)
「イメージした弾道が出ることを重視していて、オーソドックスな顔が好き。5Wは飛びすぎることがあったりして、パー3などで使い勝手が悪かったので、7Wを入れました。9Wは球が上がりすぎて風に負けることもあるので、アイアンっぽく打てるUTにしています」(髙橋)
【FW&UTの詳細】番手(ロフト角)/メーカー名/モデル名/飛距離
●3W(15度)/テーラーメイド/Qi35/205Y
●7W(21度)/テーラーメイド/Qi35/190Y
●4U(23度)/テーラーメイド/Qi35 MAX/180Y
●5U(27度)/テーラーメイド/Qi35 MAX/170Y

5Uのフェース
女子ツアー屈指のショットメーカーだけに、アイアン感覚で打ちやすいUTでグリーンを狙う。
川﨑春花:3W・5W・7W・5U・6U
「見た目、弾道、打感のすべてを信頼している代えが利かないFW」

右から時計回りに3W(15度)、5W(18度)、7W(21度)、6U(28度)、5U(25度)
「FWは 『SIM グローレ』を長く愛用していて替えられません。構えた感じ、高さ、距離、打った感触のすべてにおいて信頼していて、他のモデルを試すこともほとんどないです。FWとUTの組み合わせは、ジュニア時代からずっとこういう感じで続けています」(川﨑)
【FW&UTの詳細】番手(ロフト角)/メーカー名/モデル名/飛距離
●3W(15度)/テーラーメイド/SIM グローレ/210Y
●5W(18度)/テーラーメイド/SIM グローレ/200Y
●7W(21度)/テーラーメイド/SIM グローレ/190Y
●5U(25度)/ダンロップ/スリクソン ZX MkⅡ/180Y
●6U(28度)/ダンロップ/スリクソン ZX MkⅡ/170Y

7Wのフェース
2020年モデルのFWが手放せない。個性が強すぎず構えやすく、真っすぐ飛ぶという。
菅楓華:3W・3U・4U・5U
「見た目がコンパクトで振り抜きやすいヘッドを選んでます」

右から3W(15度)、4U(22度)、3U(19度)、5U(25度)
「5Wと3Uの飛距離があまり変わらないので、ラフから抜けが良いUTを入れています。モデルを選ぶときに必ず一番に見るのは、小ぶりなヘッドであること。スウィングをシンプルにしたいので、ヘッドが小さいほうが振り抜きやすいと感じるんです」(菅)
【FW&UTの詳細】番手(ロフト角)/メーカー名/モデル名/飛距離
●3W(15度)/ダンロップ/スリクソン ZXi/205Y
●3U(19度)/ダンロップ/スリクソン ZXi/185Y
●4U(22度)/ダンロップ/スリクソン ZXi/175Y
●5U(25度)/ダンロップ/スリクソン ZXi/165Y

5Uのフェース
5Iの代わりに5Uを入れた。ミートの技術が高く、打痕がフェースの真ん中に集まる。
三ヶ島かな:3W・5W・7W・5U
「球が上がりやすくてラフからも打ちやすいFWを3本に増やした」

右から5W(18度)、3W(14.5度)、7W(21度)、5U(24度)
「以前は3Uや4Uを入れていましたが、球が“ポーン”と上がるイメージが強くて、ラフなどでも打ちやすいのでFWを増やしました。7Wはメーカーの担当の方にスコアラインの一番上を消してもらうなどして、構えたときの見え方にこだわっています」(三ヶ島)
【FW&UTの詳細】番手(ロフト角)/メーカー名/モデル名/飛距離
●3W(14.5度)/タイトリスト/GT1/210Y
●5W(18度)/タイトリスト/GT2/200Y
●7W(21度)/タイトリスト/GT2/185Y
●5U(24度)/タイトリスト/GT2/170Y

5Uのフェース
球の高さでグリーンに止める24度のUT。5Wと7Wと同じモデルで流れをそろえている。
吉田鈴:3W・5W・7W・4U・6U
「7Wまでは高さが必要。その下は使い慣れてるUTを2本入れてます」

右から7W(21度)、5W(18度)、3W(15度)、4U(24度)、6U(27度)
「クラブはパッと構えたときの“顔” で選びます。インサイドアウト軌道の強い私は、ロフトがあまり立って見えない、つかまりすぎない“丸い系”の顔が好み。7Wまではしっかり高さが欲しいですね。9WではなくUTなのは昔から慣れている部分も大きいです」(吉田)
【FW&UTの詳細】番手(ロフト角)/メーカー名/モデル名/飛距離
●3W(15度)/キャロウェイ/QUANTUM MAX/210Y
●5W(18度)/キャロウェイ/QUANTUM MAX/198Y
●7W(21度)/キャロウェイ/QUANTUM MAX/187Y
●4U(24度)/キャロウェイ/PARADYM/175Y
●6U(27度)/キャロウェイ/PARADYM Ai スモーク/165Y

6Uのフェース
アイアンで球の高さが出ないギリギリの番手までUTを入れて、そのレンジをカバーしている。
桑木志帆:3W・3U・4U
「FWは3Wのみでアイアン感覚で打てるUTが役立ってます」

右から4U(22度)、3U(19度)、3W(15度)
「顔と据わりを重視してクラブを選んでいます。UTは左にかぶっていない顔が、FWは上がりやすそうな顔が好き。3Wから下をFWではなくUTにしている理由は、UTのほうがアイアンっぽく打てるからです。もともとアイアンのほうが好きなので」(桑木)
【FW&UTの詳細】番手(ロフト角)/メーカー名/モデル名/飛距離
●3W(15度)/ブリヂストン/B1ST/210Y
●3U(19度)/ブリヂストン/BX2HT/190Y
●4U(22度)/ブリヂストン/BX2HT/180Y

4Uのフェース
UTはできるだけアイアンのイメージに近いモデルにしたのも、ショットメーカーならでは。
青木瀬令奈:3W・5W・7W・9W・5U・6U・7U
「ターゲットに止めたり球を曲げたりするので操作性が最優先です」

右から3W(15度)、5W(18度)、7W(20度)、9W(23度)、5U(25度)、6U(28度)、7U(30度)
「操作性を最も重視してモデルを選んでいます。止める球や曲げる球を打ち分けたいので、自分の意図を反映できるスマートなヘッドが好み。今は高さが出るウッド主体で考えて、UTでもグリーンに止まる高さが出るモノから使う感じ。飛距離性能に優れた最新モデルに替えないのは、操作できることのほうが大事だからです」(青木)
【FW&UTの詳細】番手(ロフト角)/メーカー名/モデル名/飛距離
●3W(15度)/ダンロップ/スリクソン ZF85/185Y
●5W(18度)/ダンロップ/ゼクシオ10/177Y
●7W(20度)/ダンロップ/ゼクシオ10/170Y
●9W(23度)/ダンロップ/ゼクシオ10/165Y
●5U(25度)/ダンロップ/スリクソンZ H65/154Y
●6U(28度)/ダンロップ/スリクソンZ H65/150Y
●7U(30度)/ダンロップ/スリクソン ZX/143Y

6Uのフェース
ヒール寄りの打痕から、アイアン感覚で打ち込んでいることがわかる。FWからの流れで、球がしっかり浮くUTを選ぶ。
【前澤杯で快挙】男子ツアーで史上初のアンダーパーにもFW&UTが大貢献!

「前澤杯」では、青木瀬令奈の盟友である成田美寿々がキャディを務めた
硬いグリーンを攻略する基本戦略として、FWキープ率1位を争うほどの精度でセカンド地点の優位性を確保。
「そこからUTやFWで状況に応じてメリハリをつけました。奥ピンなら徹底して転がし、手前ピンなら花道の傾斜を利用する。技術とイメージの力でアンダーパーにしました」(青木)

硬いグリーンに球を止めるため、サイドスピンで勢いを殺す“カット打ち”を多用
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ここまで女子プロたちが好むFW&UTの組み合わせを見てきた。続く【後編】では、さらに6名の女子プロ(ウー・チャイェン、稲垣那奈子、後藤未有、髙野愛姫、天本ハルカ、阿部未悠)のセッティングの深堀りや、アマチュアが取り入れたい【いまどきFW&UTの選び方】を考えていく。その中でも、試打で分析を行いタイプ分けしたFW&UT45モデルの詳細図鑑は必見。読んでぜひ、自分のプレースタイルにピッタリのFW&UTを見つけてもらいたい。
▶月刊ゴルフダイジェスト7月号「スコアが出せるFW&UTの選び方、組み合わせ方!」【後編】はこちら
取材・文/新井田聡
撮影/有原裕晶、岡沢裕行
協力/浅見ゴルフ倶楽部、ユニオンゴルフ
取材T/NTTドコモビジネスレディス
※月刊ゴルフダイジェスト7月号「スコアが出せるFW&UTの選び方、組み合わせ方!」より一部抜粋
