
解説/服部公翼プロ
1983年生まれ。USGTF公認ティーチングプロ。ゴルフの専門学校を卒業後、オーストラリアにゴルフ留学。独自の飛距離アップ法をベースに飛ばしの理論を展開。飛距離に特化したレッスンで人気を集める。自身も300Yを超えるドライバーショットを放つ。
クラブの特性を最大限に引き出せる
「クラブ垂直フィニッシュ」といえば、昨年のPGAツアー年間王者、トミー・フリートウッドを思い描く人は多いはず。ウェッジやアイアンでクラブが立つ、このフィニッシュにはどんなメリットがあるのか。服部公翼プロに聞いてみた。

クラブが立つフィニッシュになるフリートウッド
「フリートウッドだけじゃないです。スコッティ・シェフラー、ローリー・マキロイ、松山英樹など、世界のトップ選手はみんなクラブが立ちます。これは、クラブを寝かさず立てたまま扱っているからです。
クラブを立てる=ライ角を保つという意味があるのですが、ショットでは必ずヘッドが垂れます(トウダウン)。これは遠心力や重力によるもので、それを防ぐにはライ角を保つ技術が不可欠になります。そこで大切なのが手元の動きです。コック(手首を親指側に折る)を入れたまま最後まで振り抜く。
そうするとフィニッシュではクラブが垂直に立ちます。中高年ゴルファーであれば『クラブは立てろ』と教わった経験があるはずです。それを意識するだけでさまざまなメリットが得られるからです。
たとえばボールがつかまる。フェース面が安定する。狙った方向に打ち出しやすい。番手通りの距離が打てる。スピンがしっかり入るなどなど。多くのアマチュアはアイアンやウェッジをダウンブローに打てていません。ですが、クラブ垂直フィニッシュが身に付けば、ダウンブローに打てますし、ショートアイアンは間違いなく上手くなりますよ」

2025年PGAツアー年間王者
トミー・フリートウッド
イングランド出身の35歳。2024年パリ五輪銀メダリストであり、昨年のPGAツアー年間王者。グリップを短く持つスタイルやクラブが立つフィニッシュは彼の代名詞といえる。
「クラブ垂直フィニッシュ」驚くべき5つの効果
【メリット①】 ライ角が保たれボールがつかまる
「手元が浮いてライ角がアップライトになるとフェースは開きます。ライ角が保てればボールはつかまる。クラブの性能を生かすにはライ角キープが大事」(服部プロ・以下同)
【メリット②】 フェース面が安定して方向性がよくなる
「クラブを立てるスウィングはフェース面が安定します。これは手元を固定したまま振り抜くからです。フェースがターンしないため、方向性はかなりよくなります」
【メリット③】 ロフトが立つため距離感が合う
「クラブ垂直フィニッシュはリリースしないため、ロフトが立ったままボールをとらえられます。ボールがフェースに乗るのでインパクトが安定し、距離感が合うようになります」
【メリット④】ダウンブローに打てる
「地面にあるボールはすくい打ちのようなアッパー軌道では打てません。クラブは上から下に振るもの。クラブを立てれば、自然とダウンブローに打てるようになります」
【メリット⑤】 スピンが入るから曲がりづらい
「クラブ垂直フィニッシュはロフトが立って当たるダウンブローになります。その結果、スピンがしっかり入ります。スピンがかかったボールは空気抵抗が減り、曲がらないんです」

フィニッシュでクラブが立つ!
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前編では、松山英樹やフリートウッドら世界のトップ選手が例外なく行っている、ライ角を保ってフェース面を安定させる「クラブ垂直フィニッシュ」の5つのメリットついて服部公翼プロに教わりました。
一方で、多くのアマチュアはヘッドを走らせようと手首を急激にリリースしてしまい、フェースターンが過剰になって方向性や距離感を損なう罠に陥っています。アイアンショットがピンに絡まない本当の理由は、ここにあるのかも。
では、番手通りのディスタンスと圧倒的な方向性を両立させる「本物の垂直フィニッシュ」を完成させるには、一体どうすればいいのか。続く【後編】では、服部プロが下半身の動きとイメージワークを融合させた解決策を提示しています!
・グリップは強めに握ってOK? リリースを抑えるとっておき2つのドリル
・手元を固定したら体が止まるのはNG! 右サイドをターゲットへ押し出す「右パンチ」のイメージ
・フィニッシュのフェース面を要チェック! フェースが自分側を向く合格サイン
すくい打ちのミスを根絶し、アイアンのコントロール性能を極限まで引き出すプロの技術。あなたのアイアンを覚醒させるレッスンは、後編に続きます。
後編はMyゴルへ 有料記事になります
PHOTO/Hiroaki Arihara、Yoshihiro Iwamoto、Getty Images
THANKS/オークラランドゴルフ練習場


