レッスンプロを育成(指導)するレッスンプロの先生が教える「ゴルフの教科書(基本)」。今回は「切り返しのきっかけ」について解説する。【レッスンプロの先生とレッスンプロの教科書から学ぶゴルフの基本118】
画像: 切り返しで意識するポイントとは?

切り返しで意識するポイントとは?

切り返しのきっかけは「背骨を右に傾ける」

画像: 切り返しのきっかけは「背骨を右に傾ける」

切り返しのきっかけは「背骨を右に傾ける」

GD 前回まで説明していただいた「フォローでひじをたたむ」に続いて深掘りしたいのが、「左へ振っていくときに背骨を右に傾ける」という教えです。原田プロはこの動きを取り入れれば、体重が自然と左に乗っていく、体重移動がスムーズにできると話していました。私はそんなことをしたら、右肩が下がりボールの手前を叩いてしまうような気がして半信半疑でした。でも、実際にその動きをやってみると、徐々にその効果に気がついたんです。

原田 ほう。といいますと。

GD 原田プロの説明通り、ダウンスウィングの初期で背骨を右に倒すと体重移動を意識しなくても背骨を傾けるだけで体重が左に乗るんです。これには本当に驚きました。背骨を右に倒したら体重が右足に残ってしまうこともありませんでした。

背骨を右に傾ける→左へスライド→回転が正解

画像: 背骨を右に傾ける→左へスライド→回転が正解。左腰がターゲット方向にスライドして、左足(シューズ)の外側から垂直に引いた仮想の線まで軸を動かす

背骨を右に傾ける→左へスライド→回転が正解。左腰がターゲット方向にスライドして、左足(シューズ)の外側から垂直に引いた仮想の線まで軸を動かす

原田 それはね、背骨を右に傾けると左腰がターゲット方向にスライドして、左足(シューズ)の外側から垂直に引いた仮想の線まで軸が動くんです。その動きで体重がスムーズに左足に乗っていくわけです。そしてスウィングに必要なビハインド・ザ・ボールの形ができるんです。つまり体重を左に乗せながら頭がボールよりも後方にある形ですね。

GD いわゆる切り返し、トップができてから左へ振っていくときのきっかけ作りが大きなテーマでした。トップでどこから動かしていくのがスムーズな動きなのか。それがこの背骨を右に傾けることで切り返しからフィニッシュまでスウィングの流れが良くなり、以前よりボールを強く叩けるようになりました。

原田 その動きはほんの一瞬です。ダウンスウィングではまず体重移動して、それから左の腰がスライドします。腰が左にいくということは背骨が右に傾くということでもあります。そして背骨を傾けること自体、頭が残ることなんです。これらはセットなんです。

GD はい、背骨を右に傾けると頭が右に残ります。ということはいわゆる上半身の突っ込みも防げるわけですね。

原田 振っていくときに頭や体が左へ突っ込んでしまうミスも減ると思いますよ。

GD 効果が複数あるのですね。で、背骨を傾けるのは自動的ですか、それとも意図的にやるべきでしょうか?

切り返しでは"意識的に"背骨を傾けるのがポイント

画像: 切り返しでは"意識的に"背骨を傾けるのがポイント

切り返しでは"意識的に"背骨を傾けるのがポイント

原田 もちろん意図して行います。いいですか、傾けるっていうのはね、実は右の動きではないんですよ。背骨が傾くと腰が左へスライドします。トップを作ったときは、左足(シューズ)の外側から真上に引いた仮想の垂線に対して腰は中に入っていますよね。ここからその線とのすき間を埋めるように左にいく。そのときはふたつの動きがあります。まず体重の移動で、もうひとつは腰を回す動きですが、まずは体重の移動が先行します。腰が先に回ってしまうと左への体重移動はできません。ここが大事です。腰が先に回ると上体から動いてしまう。だからまず体重移動が先です。そうすると腰が左足の上にくる。それから自動的に腰が回る。これらの一連の動きは「背骨を右に傾けること」で同時に行われるわけですよ。そうすると上体が正面を向いて右のわきも締まる。前回話したインサイドからクラブが入る土台ができるわけです。体重の移動より腰の回転が先だったらクラブは外から下りてしまいます。

ダウンスウィングで右わきを締めることも意識しよう

画像: 背骨を右に傾け、左にスライドし、右わきを締める。背骨を傾けなかったりスライドをしないと、右わきが空いたまま、クラブが外から下りてアウトサイドイン軌道になってしまう

背骨を右に傾け、左にスライドし、右わきを締める。背骨を傾けなかったりスライドをしないと、右わきが空いたまま、クラブが外から下りてアウトサイドイン軌道になってしまう

GD トップでは少し右わきが空いているのが正しいと教えていただきました。背骨を傾けるとその右わきの空きが締まる。スウィング軌道が安定するわけですね。

原田 そうです。

GD 構えたときにグリップは右手が左手より下なので構えたときにも少し背骨が傾いています。左へ振っていくとはそれよりも意識して傾けるんですか?

原田 アドレスから背骨は右に少し傾いているけど、右わきは少し空いています。それを埋めなくてはいけない。そのためには意識して背骨を傾けます。そうすれば右わきが締まり、体重が左へ移動して左腰が左足(シューズ)の外側から上に引いた仮想の垂線に対して左腰がくっつくようにスライドしますよね。

GD 全ては背骨を少し右に傾けるということがきっかけになるんですね。わきを締めるんじゃなくて、傾くことで締まる感覚が大事ということですか?

原田 そうです。背骨を傾けることで結果的にわきが締まる。自分からギュッと締めるのはダメです。切り返しの感覚がわかると、ボールは真っすぐ遠くへ飛ぶようになりますよ。

●原田伝一 (全日本ゴルフスクールプロ指導者連盟理事長)

はらだ・でんいち。1955年、横浜市出身。80〜82年、US・NGFインストラクターセミナー参加。ゴルフ指導者について研究を積む。83年、NGF日本ゴルフ財団チーフインストラクター就任。2010年、一般社団法人 全日本ゴルフスクールプロ指導者連盟理事長に就任。数多くのレッスンプロを世に送り出している。

撮影協力/ 世田谷ゴルフスクールTAJIMA、梅里CC、ENゴルフレンジ、東名CC

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