国内男女ツアーで使用者が急増しているオッセイの新パター「TRTL(タートル)」。海外でもPGAツアーでミンウー・リーがひと足早く投入し、コーンフェリーツアーでは石川遼が実戦で使用。その流れは米LPGAツアーにも波及し、西村優菜もこの“カメ”パターへのスイッチを果たした。オレゴン州で開催された「ポートランドクラシック」で西村がバッグに挿したのは、ショートスラントネックの「TRTL S」。カメの甲羅を思わせる中央部に軽量素材を配置し、カメの脚にあたる4箇所にソールウェイトを備えた高慣性モーメント(MOI)モデルだ。

驚きの「32グラム軽量化」と浅重心カスタム

画像: 「TRTL」パターを使う西村優菜。ネックはショートスラントタイプ(PHOTO/Getty Images)

「TRTL」パターを使う西村優菜。ネックはショートスラントタイプ(PHOTO/Getty Images)

このパターの最大の特長はウェイトの入れ替えによる自由な調整機能だが、西村のセッティングはひと際異彩を放っている。標準仕様では[前:5g×2、後:15g×2]と後方を重くして慣性モーメントを高める設計だが、西村[前:2.5g×2後:1.5g×2]へ変更。標準から実に32グラムもヘッドを軽くし、あえて浅重心化を図っているのだ。

高MOIを誇るヘッドをわざわざ軽量化し、操作性を高める狙いは何か。その理由は、ヘッドが重すぎるとテークバックの始動で初速が出すぎてしまったり、米LPGAの超高速グリーンでタッチが緩んだりしやすいことに起因するのではないか。フェースの開閉をコントロールしやすいショートスラントネックを選びつつ、自らのタッチで繊細に打ち出すための西村ならではのこだわりと言える。

画像: 西村優菜が投入したのはショートスラントネックの「TRTL S」

西村優菜が投入したのはショートスラントネックの「TRTL S」

生命線のパッティングで復調へ

米LPGAツアーで戦う西村にとって、飛距離のギャップを埋めるショートゲームとパッティングは最大の武器であり生命線だ。日本ツアー時代には平均パット数で常に上位に位置し、通算6勝を支える勝負強さを誇っていた。しかし、米ツアーに主戦場を移してからは、傾斜の強いグリーンやタフなセッティングの中でパッティングの試行錯誤が続いていた。今季のパッティングスタッツにおいても、
かつてのような絶対的なアドバンテージを握りきれず、もどかしい戦いが続いていたのも事実だ。

だからこそ、自らの感性とタッチを極限まで生かせる「TRTL S」へのスイッチは、現状を打破するための大きな一手となるはず。持ち前の繊細なフィーリングを取り戻した西村優菜が、この“カメ”パターとともに米ツアーのグリーンを攻略する姿に期待したい。


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