昨年の「ベイカレントクラシック Presented by LEXUS 2025」でPGAツアープロたちが魅せた豪快な飛距離と、精密機械のような繊細なアプローチ技術。目の前で繰り広げられた圧倒的なプレーに、ただ驚かされた記憶が今も鮮明に残っている。あれから1年、今年もアジア注目のPGAツアー「ベイカレントクラシック Presented by LEXUS 2026」が、10月5日〜11日の日程で横浜カントリークラブにて開催される。「昨年の記事で難関ホールと書いたが、実際にラウンドしたらどれくらい難しいのか?」。そんな疑問を確かめるべく、大会前の横浜CCで18ホールの体験ラウンドに挑んできた。全18ホールを回って見事に打ちのめされたのだが、中でもプロの凄さとコース設計の巧みさを体感したのが「13番ホール(西6H)」だ。今回は、編集Hが身をもって知った13番ホールのリアルな難しさと、今年さらに進化を遂げた大会の見どころをお届けしたい。

ワンオン可能な13番(約320ヤード・パー4)に仕掛けられた罠

画像: 昨年13番ティーイングエリアの様子

昨年13番ティーイングエリアの様子

この日設定されたのはブルーティー。キャディさんによればピンまでの距離は約320ヤードだ。ちなみに、編集Hのドライバー平均飛距離は約270ヤード(アマチュア特有の「当たれば飛ぶ」という自己申告である)。

【ココがムズい①】フェアウェイ右の巨木と3つの顎高バンカー

画像: 13番ティーイングエリアからグリーンを望む。240ヤード地点右手にある1本木と左手にある3つのバンカーにプレッシャーを感じた

13番ティーイングエリアからグリーンを望む。240ヤード地点右手にある1本木と左手にある3つのバンカーにプレッシャーを感じた

ティーイングエリアに立ち、真っ先に視界に入ってくるのは、フェアウェイ右手にそびえる大きな木だ。距離にして240ヤード前後。いつもなら気にならない位置だが、その左手にはあごの高い3つのバンカーが威圧感を放ちながら待ち受ける。

さらに13番ホールは、中腹以降が強烈な打ち上げになっている。どちらのトラップに捕まっても距離感が完全に狂わされるロケーションで、打つ前から強いプレッシャーを受ける。

狙いを定めた(つもりの)私のティーショットは、幸いにも3つのバンカーの上を通過。昨年取材した際に「最も球が集まる」と紹介したスロープの下へピタリと止まった。ここまでは順調だったのだが、本当の勝負はここからだった。

【ココがムズい②】見えないカップと「馬の背グリーン」

編集Hのアプローチは、左バンカーの淵まで戻されてしまう

この日のピン位置はグリーン奥。グリーンはまるで馬の背のように、ピン両端の傾斜が極めて強い。キャリーの距離感を少しでも間違えれば、グリーンの段に届かず戻ってくるか、奥のエッジまでこぼれ落ちてしまう。しかも強烈な打ち上げでカップの位置がまったく見えず、目測での距離感を掴むのが実に難しい。

アプローチには多少の自信があった私だが、気合が空回りしたショットはスロープを登りきらず、傾斜をゆっくりと戻ってきてバンカーの淵にピタリ。

実際に自分でプレーしたからこそ、プロの技術の凄さをより実感することができた。この13番ホールでプロが「安全に刻むか、リスクを負ってワンオンを狙うか」を判断し、その後に繰り広げられるアプローチ勝負は必見だ。プロでも寄せきれずに頭を抱えるシーンが続出するはずである(ちなみに、私はボギーでホールアウト)。

西コースを18ホール回って判明! 2026年大会の進化と注目の観戦ポイント

昨年には無かったカート道も導入した

18ホールを完走して分かったのは、コースの難しさだけではない。2026年大会は観戦環境やイベント面でも大きな進化を遂げていた。

1. 大改修された18番(東)フィニッシングホール
グリーンとバンカーの形状やアンジュレーションはそのままに、フェアウェイ方向(前方)へ14メートル移動。これによりグリーン奥から左側の立ち見スペースが大幅に拡張された。さらに17番ホールとの間の急傾斜もなだらかに再整備され、優勝決定のドラマチックな瞬間をこれまで以上に間近で楽しめる仕様へと生まれ変わっている。

2. 快適になった新しい観戦スタイル
3番ホールと9番ホールを同時に見渡せるオープンエアな「テラスバー」や、16番ホール横の「ダブルデッカーテラス(2階建てテラス)」が新設される。ドリンクやフードを手にリラックスしながら観戦できるアメリカンスタイルは、これまでのゴルフ観戦のイメージを爽やかに覆してくれるはずだ。

3. ゴルフの枠を超えた「都市型スポーツフェス」へ
保護者同伴なら15歳以下の子どもが2名まで入場無料となり、拡大されたファンゾーンには体験型コンテンツや多彩なキッチンカーが集結。

4. ストレスが低減したアクセス環境
混雑緩和のために「第2ゲート」が新設され、JR東戸塚駅および相鉄線二俣川駅からの無料シャトルバス運行により来場動線が大幅に改善されている。

【要注意】通常営業とトーナメントの「コースルーティング対比表」

トーナメント時のホール構成は、通常営業時のルーティングと大きく異なる。

西コースと東コースを大胆に組み替え、難関ホールを各所に配した全7315ヤード(パー71)のスペシャルセッティングだ。現地で観戦する際の現在地把握にも、ぜひ役立ててほしい。

ホール番号ヤードパー通常営業一言コメント
14754西10OUTスタートは西コースのINから始まる
24184西11
31683西12テラスバー設置エリア
45365西13【バーディ必須】稼ぎどころパー5
54364西14
65295西15【バーディ必須】昨年難易度が最も低かったチャンスホール
71823西16
83574西17
94324西18テラスバー設置エリア
104314西1INスタートは西コースのOUTへ折り返す
115104西4【難関の壁】2番目に難易度が高いモンスターパー4
124584西5
133374西6今回記事化したワンオン可能&トラップ満載ホール
145084西7【最難関】昨年平均スコア4.410の激ムズパー4
153874西8
162373西9ダブルデッカーテラス設置エリア
174394東17ここから東コースを贅沢に使用!
184754東18大改修が行われた運命のフィニッシングホール
TOTAL731571--

世界トップの技と最高のエンタメをぜひ現地で!

自分で18ホールを回って打ちのめされたからこそ、松山英樹をはじめとする世界最高峰のプロが見せる1打の重みと、その技術の高さが深く胸に刺さる。また、日本のファンも多いリッキー・ファウラーや、さらに豪華な選手の参戦も噂されている。

難関コースで繰り広げられる熱いドラマと、フェスのように充実した観戦環境。「ベイカレントクラシック Presented by LEXUS 2026」は、ゴルフ好きはもちろん、初めて観戦に訪れるファミリーにとっても間違いなく最高の1日になるはず。現地での熱気あふれる戦いを、ぜひ楽しみに待っていてほしい。(文/幅克成)


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