インパクトに力をマックス集約

「“この一点”に全部を乗せることが肝心です」(髙橋弘樹)
中野とは高1の冬に出会い、当初は主に体力アップのためのトレーニングに励んできたという“ロッキーさん”こと髙橋弘樹トレーナー。期待以上に成果が出て、次の段階として取り組むことを考えたとき、元世界チャンプで大の“ゴルフ好き”ボクサー、カネロ・アルバレスのスウィング動画を中野に見せると「僕はこういう動きがしたい」と言ったのだという。

元世界チャンプ(カネロ・アルバレス)のインパクトは中野にそっくり!? 「麟太朗は力を全部出さなくても飛びます」とロッキーさん。トレーニングだけでなくケアも行う。「僕は選手の体をできるだけ100%の状態に近づけておきたい。それで60~70%の力で上手く動けたら一番疲れません」
「100億以上稼いでいるスーパースターですけど(笑)。ボクシングを取り入れたらできるようになるよと伝え、高2の冬から取り組み始めました」
そこから試行錯誤しながらともに作り上げていき、「ロッキーメソッド」ができた。今では、プロアマ問わずゴルファーに伝授し、中野はもちろん、皆に飛距離アップの効果が出ているのだという。
「目標物に対して、インパクトで一瞬にしてマックスの力を加えるための体の動かし方です。ボクシングの動きでこれをつかむことができます。ミット打ちをすると前へ前へと進んでいきますが、ゴルフのスウィングではその場でクラブを後ろに上げます。そこを加味して編み出していきました」
何よりインパクトという“この一点”にすべての“力”を乗せるイメージが大切だとロッキーさん。

スーパールーキー中野麟太朗も"この一点"
「パンチってゆっくりやってはダメ。それに手だけで当てようとしても力は乗りませんし、逆に腰だけが先に行って手が遅れても力は乗らない。すべてのタイミングが合わないといけません。インパクトという“この一点”にすべての力を乗せることができれば、その先にヘッドがあっても大丈夫。あとは前傾すればゴルフのスウィングになります」
ロッキーさんはゴルフをしないが、まさに“飛ぶスウィング”の完成ではないか!

「ゴルフって止まっているようでリズムのスポーツなんです」(ロッキー)。最初はステップワークをさせることも多い。「自分の中でリズム感を持ってやることが大事。どのスポーツでもリズム感がないとまずカッコ悪いです」
「連動性が大事。まず、クラブを握らないで自分の体を使って、どうしたらパンチが強く打てるかということがわかるようになること。あとは感覚的にゴルフクラブに落とし込む作業だと思えばいいだけです」(中野麟太朗)
「麟太朗はもう7年くらいやっていますからボクシングのパンチも打てるんですよ」(ロッキー)

●解説ロッキー髙橋(トレーナー・理学療法士)
たかはしひろき・1980年生まれ、埼玉県出身。小6からボクシングを始め20歳までにアマで78戦65勝。その後理学療法士の資格を取得し、多くのプロサーファーなどに治療、トレーニングを行い「ロッキーメソッド(インスタグラム@rocky_method_2023 )」を確立。プロ・アマゴルファーにも頼られる存在だ。
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後編では、クラブを握る前に実践すべき「具体的ドリル」と「下半身・体幹づくりのトレーニング」が明かされている。「右ストレート(反動)→ 左フック(テークバック)→ 右アッパー(インパクト〜フォロー)」という1・2・3のリズムで行うボクシング動作は、いかにして右ひざの溜めを作り、上半身の力みを抜いてヘッドスピードを加速させるのか。この簡単なパンチ動作を繰り返すだけで、スウィングの軸と地面を蹴るパワーの「発射台」が自然と身体に刷り込まれていくという。実際に同級生選手が330ヤードを計測し、40代女性キャディでも260ヤードのビッグドライブを叩き出したという驚異の実績。さらに中野選手が「自分の下地をすべて作った」と語る、両手に重りを持って走る体幹強化ランニングまで――今日から自宅で試せて確実にヘッドスピードが上がる実践ドリルの全貌は、週刊ゴルフダイジェスト9月22日号、Myゴルフダイジェストにて公開中!
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THANKS /一力ボクシングジム
写真/岡沢裕行、増田保雄、Getty Images
※週刊ゴルフダイジェスト9月22日号「ボクシングの動きで飛距離アップ!」より
