世界選抜が3ポイントのリードを持って挑む最終日シングル戦。オギルビー主将は、世界選抜のエース・松山英樹を、全12マッチのちょうど折り返し地点であり、後半戦のスタートを切る「第7マッチ(Match 25 / 12:14スタート)」に投入。対戦相手には、メジャー2勝を誇る米国選抜の精密機械、コリン・モリカワが決定した。実力者同士が真っ向から激突するこの注目カードは、単なる1マッチの枠を超え、大会全体の決着を左右する「天王山」となる。

「第7マッチ配置」に隠されたシナリオ

なぜオギルビー主将は、エース松山を前半ではなく「第7マッチ」に置いたのか。そこには対抗戦を知り尽くした指揮官ならではの黄金シナリオが存在する。

シングル戦では、追いかける米国選抜が前半のマッチ(19〜22)に世界1位のスコッティ・シェフラー(Match 22)やジャスティン・トーマス(Match 21)ら主力を投入し、怒涛の追い上げを狙ってくることが予想される。万が一、前半組で米国に流れが傾きかけたとしても、後半戦の頭である第7マッチで松山が勝利を収めれば、米国の反撃の波を完全に遮断(ストップ)することができると考えたはずだ。

さらに圧巻なのは、その直後の配置だ。第8マッチ(Match 26)には、チーム最多12度目の出場を誇る精神的支柱アダム・スコット(vs パトリック・カントレー)を配置。松山からスコットへと続く「世界選抜の歴代絶対エース」によるリレーが、後半戦の強固なバックボーン(背骨)として陣取っている。

7度目の出場で挑む「悲願のチーム初勝利」

松山英樹にとって、2013年(ミュアフィールド・ビレッジ)の初出場から今回で7大会連続の出場。個人通算11勝(11勝14敗5分け)を積み重ね、世界選抜の顔として戦い続けてきたが、過去6回の挑戦でチームとして勝利のカップを掲げたことは一度もない。

自身の調子は万全でない中でも、初日はルーキーの久常涼を優しく導いて勝利を挙げ、2日目はイム・ソンジェを引き立てて圧勝。「自分のゴルフの状態はよくないが、チームに貢献できてよかった」と語る松山は、言葉ではなくプレーと背中でチームを引っ張ってきた。

開幕前に「今年のチームはエネルギーが違う。全員が勝てると信じている」と語ったエース。自らの手でチーム勝利を決める15.5ポイント目を引き寄せる準備は整っている。

アジア最高峰のゴルファーが歴史を塗り替える

画像: 2日目のフォーサム勝利後、副キャプテンのテーラー・ペンドリスに祝福される松山英樹。1998年以来のチーム優勝後にこの笑顔が見たい

2日目のフォーサム勝利後、副キャプテンのテーラー・ペンドリスに祝福される松山英樹。1998年以来のチーム優勝後にこの笑顔が見たい

メジャー覇者コリン・モリカワとの一騎打ちは、至高のアイアンショット対決となる。

「チームの勝利のために自分ができる最高のプレーをするだけ」

第1マッチの久常涼から始まった情熱のバトンを受け取り、松山英樹がメダイナの地でモリカワを破った時、世界選抜にとって28年ぶりとなる歴史的奪還の瞬間が、一気に現実のものとなる。

写真/Getty Images


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