久常涼の奮闘:ヤングの猛追に屈するも魅せたルーキーの意地

最終日12番でバーディパットを外し、天を仰ぐ久常涼
第1マッチでキャメロン・ヤングと対戦した久常涼。プレッシャーのかかる大一番にもかかわらず、序盤から伸び伸びとしたショットを披露し、4番ホールまでに2アップのリードを奪うロケットスタートを切ってみせた。しかし、ヤングも黙ってはいない。5番、6番と奪い返され、オールスクエア(同点)で前半を折り返した。
後半、11番、12番、13番と圧巻の3ホール連続奪取で一気に突き放された久常。最終盤の16番ホール(パー3)で意地のバーディを奪って一矢報いたものの、ヤングもバーディを奪い返し、このホールで3&2の決着となった。
敗れはしたものの、試合後にヤングが語った言葉が久常のプレーの素晴らしさを物語っている。
「久常の20フィート級のパットは、打つたびにすべて入るんじゃないかと思った。本当に素晴らしいプレーヤーだ」
初日フォーボールで松山英樹と組んで勝利を挙げ、最終日はチームの1番手を任された24歳のルーキー。アウェイの大歓声の中で得た刺激と経験は、彼のキャリアにとって何物にも代えがたい大きな財産となったはずだ。
松山英樹vsモリカワ:至高のショットメーカー対決と18番の決着
第7マッチで対戦した松山英樹とコリン・モリカワの一戦は、今大会屈指のハイレベルな激闘となった。
松山が2番で先行し、6番で2upと主導権を握る展開。中盤に追いつかれながらも12番で勝ち越し、14番ホール終了時点まで松山が1upでリードを保つ息詰まる攻防が続いた。
しかし、終盤に試練が訪れる。15番ホール、約1メートルに寄せた松山に対し、モリカワはロングパットが残っていた。しかし、モリカワが先にこのミラクルパットをねじ込むと、続く松山はプレッシャーからか約1メートルのパーパットを外してしまい、土壇場でオールスクエアへ。16番・17番は互いに譲らず、勝負はタイのまま最終18番ホールへ持ち込まれた。
18番(パー4)のティーショットは、松山が右ラフ、モリカワはフェアウェイ。モリカワは2オンに成功するも、10メートル以上のパットが残る。対する松山は、ライや木の枝を計算したインテンショナルスライスでグリーン手前まで運んだ。
勝負の第3打アプローチで寄せてプレッシャーをかけたい松山だったが、ボールはカップを約4メートルオーバー。対するモリカワは手堅く1メートル以内に寄せた。あとがない松山のパーパットは無情にもカップ右を抜け、無念のボギー。パーをセーブしたモリカワに最終ホールで勝ち越しを許し、1downで惜敗を喫した。
今大会、初日は久常涼をエスコートして勝利へ導き、2日目はイム・ソンジェを引き立ててフォーサム圧勝を収めた松山。自身の調子が万全でない中でも、世界のトップとしてチームを牽引し、通算成績を「11勝15敗5分け(通算11勝)」とした。
「長い間、一緒に戦える日本の後輩が来るのを待っていた。一緒にプレーできて本当に嬉しかった」
開幕時にそう語っていたエースの背中は、チームの柱として、そして日本の後輩への道しるべとして、最後まで力強く輝いていた。
28年ぶりの日本人2人出場が拓いた新たな扉
1998年の丸山茂樹&尾崎直道以来、28年ぶりとなった日本人選手2人の同時出場。
世界選抜のチームメイトから愛された久常涼のフレッシュな躍動と、世界選抜の精神的支柱として背中で語った松山英樹。惜しくもチームの勝利には届かなかったものの、2人が見せた情熱と絆は、2年後の2028年大会(オーストラリア・キングストン・ヒース)での悲願達成に向けた、大きな希望の光となった。
写真/Getty Images
【動画・約8分半】松山英樹vsコリン・モリカワ、最終日の死闘! 44秒~の4番グリーンの攻防は必見です【PGAツアー公式YouTube】
Collin Morikawa vs. Hideki Matsuyama | Day 4 Singles Highlights | Presidents Cup | 2026
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