「打った瞬間から完璧だった」——神がかったバイオリズム
「打った瞬間から完璧な感触だった。グリーンで良いバウンドをしてピン方向に向かうのは見えたけど、そこから先はマウンドの向こう側で見えなかったんだ。でも、ギャラリーが両手を挙げて大歓声を上げてくれたから、入ったと分かったよ」
ラウンド後、スミスは興奮冷めやらぬ表情で快挙の瞬間をそう振り返った。
「実は、ツアーでのアルバトロスは今回が初めてなんだ」と明かした彼だが、驚くべきはその“神がかった”直近のバイオリズムだ。今年8月の「ウィンダム選手権」では見事なホールインワンを達成し、「フェデックス・セントジュード選手権」でも劇的なショットインイーグルを記録している。
「ウィンダムでのホールインワン、セントジュードでのイーグル、そして今日のアルバトロス。間違いなく言えるのは、今の自分は何か持っているということだね」
立て続けに飛び出すスーパープレーに、本人すらも自身の絶好調ぶりに驚きを隠せない様子だった。
【実際の映像】ジョーダン・スミスがツアー初のアルバトロス!【PGAツアー公式X】
@PGATour post on X
x.com上がり3ホールで驚異の「5アンダー」! 同組トッドからの愛あるボヤキ
この日のスミスを覆っていたオーラは、アルバトロスだけにとどまらなかった。
7番(パー5)で着実にバーディを奪うと、続く8番(パー3)でも手前寄りのシビアなピン位置に対し、約9メートル(30フィート)の長距離バーディパットを鮮やかにねじ込んだ。7番バーディ、8番の劇的パット、そして9番のアルバトロス——上がりわずか3ホールで5アンダーを叩き出す驚異の猛ラッシュを見せたのだ。
そんな怒涛の上がりを見せたスミスに対し、同組でプレーしていたブレンドン・トッドから愛のあるボヤキが飛び出した。
「俺だって最後の3ホールは連続バーディで最高の上がりだったんだぞ。それなのに、お前があんなプレーをするせいで、俺たちのプレーが全部台無し(目立たなくなった)じゃないか!」
スミスは笑いながら「確かにみんな良いプレーをしていたんだけど、僕が9番であんなことをしちゃったから、みんなの見せ場を台無しにしちゃったね」と、和やかな舞台裏のやり取りを披露してくれた。
自己ベストタイ「63」をマークし、狙うはシグネチャーイベント出場権

大会前のランキングが69位のジョーダン・スミス。上位フィニッシュでシグネチャー大会の出場権を獲得できるか(写真は26年全英オープン、R&A提供)
この日、自身のPGAツアー自己ベストタイ記録となる「63(8アンダー)」をマークし、首位とわずか1打差の2位タイという絶好の位置につけたスミス。DPワールドツアーから主戦場を移し、PGAツアー初挑戦となった今シーズンだが、すでに環境にもアジャストし、確かな自信を胸に抱いている。
「秋のシリーズでしっかりと結果を残して、来年のシグネチャーイベント(格上げ大会)の出場権を絶対に勝ち取りたい」
奇跡の一打で勢いに乗る男から、この秋は目が離せない。
