
米国チームが11連覇を飾ったプレジデンツカップ。トランプ大統領も会場にかけつけた(PHOTO/Getty Images)
「プレジデンツカップ」も1994年の創設当初、出場選手やキャプテンに一切報酬が支払われなかった。チャリティが目的のPGAツアー主催大会では全収益が出場者の名義で慈善団体に寄付されていた。
しかし2022年に状況が変わる。ツアー側は出場選手自身の裁量で使用できる25万ドルの支給金制度を導入。慈善団体への寄付が義務ではないが、多くの選手やキャプテンが全額寄付に充てることを選んでいる。対戦結果によってその金額が変わることはない。
以前は、国際的なマッチプレーで国を代表して戦うプロに対して報酬を支払うという考え方はなかった。議論の余地すらなく時代が続いたが、1999年の「ライダーカップ」でタイガー・ウッズらが巨大な収益源に成長した大会への貢献に対して「報酬を支払うべきだ」という主張を繰り広げた。
その大会で米国チームキャプテンを務めたベン・クレンショーは「一部の選手が主張する意見には腹が立つ」と発言。多くのファンがクレンショーの意見に共感した。だがそれから30年近くたち、「ライダーカップ」を取り巻く金銭的な仕組みは変化した。現在米国チームの選手には1人当たり50万ドルが支給され、そのうち30万ドルは寄付、残りは個人への手当てに充てられるようになった。
しかし報酬を受け取るという考え方を冷笑する欧州の選手も多い。ローリー・マキロイやシェーン・ローリーは「報酬をもらうよりその舞台でプレーする特権に対して自腹を切るほうがずっとましだ」と語っている。
「プレジデンツカップ」での報酬をめぐる議論はほぼない。支給金以外の目に見えるご褒美はスターリングシルバー製で金メッキが施された重さ約13キロの優勝カップ。これを持ち帰るため両チームがしのぎを削った。
※週刊ゴルフダイジェスト2026年10月20日号「バック9」より
