連覇と大会初の複数回優勝を狙うザンダー・シャウフェレと、2019年「ZOZOチャンピオンシップ」以来の日本参戦となるジョーダン・スピース。2026年「ベイカレントクラシック」の開幕を前に、世界トップクラスの2人が横浜カントリークラブの印象と攻略法を公式会見で語った。

雨続きのコースコンディションとフェアウェイキープの重要性

祖父母が日本在住、母が日本育ち、今回は生まれたばかりの息子を連れて祖父母と対面するという、特別な一週間を過ごすディフェンディングチャンピオンのシャウフェレ。直近のプレジデンツカップでの激闘の疲労を抱えながらも、連覇への意欲は十分だ。

しかし、過去1カ月近く雨が続いた横浜のコンディションには警戒を強める。「40日近く雨が降ったと聞いたが、コースは驚くほど素晴らしい状態」とコース管理の苦労を労いつつも、「フェアウェイキープが非常に重要になる。ラフからグリーンを狙う際、距離感を掴むのが難しいから」と分析する。彼自身、昨年大会でもフェアウェイキープの高さが多くのホールを攻略する鍵となったことを明かしており、今大会でもアグレッシブにピンを攻めるための「絶対条件」として位置付けている。ロブウェッジのグラインドを変更するかどうかも、直前まで熟考を重ねているという。

スピースが語る“日本特有のゾイシア芝”への警戒と自信

画像: 大会前公式会見に出席したジョーダン・スピース

大会前公式会見に出席したジョーダン・スピース

一方、約4週間のオフを経て来日し、「すでに5ポンド太った」と日本の食事を満喫しているスピースは、日本特有の芝について独自の視点を見せた。

「日本のフェアウェイはゾイシア芝(高麗芝の一種)だが、実は私が普段アメリカで練習しているコースの芝と似ていて違和感がない」と、特有の芝への対応に自信を見せる。

しかし、勝負を分けるのはグリーン周りの緻密なマネジメントだと断言する。

「グリーンは非常に速く、傾斜が強い。フェアウェイから正確なセクションに打たなければならず、外せばスピードと傾斜のせいで寄せるのが非常に困難になる」

さらに「ラフからはボールが飛びすぎるため、どうアプローチするか綿密な計画を立てる必要がある」と強調した。彼はフロントナインがバックナインより「1〜2打やさしい」と見込んでおり、アウトコース(1~9番H)でスコアを伸ばす戦略を描いている。実際、昨年の大会データでも前半(Par36)の平均スコアは「34.61」とアンダーパーを記録しており、スピースの狙いは極めて理にかなっている。

また、2019年大会で松山英樹と同組で回った記憶を振り返り、「アメリカでタイガー・ウッズと回っているような熱狂で、大雨の木曜朝なのにフェアウェイが何重もの人垣で埋まっていた」と日本ファンの熱量に改めて感謝を示した。オフの間にショートゲームを磨き上げ、今大会からはタイトリストの新「プロV1」を投入する予定のスピース。「スウィングの修正ではなく、スコアメイキングに集中できている」と表情は明るい。

週末へ向けたバーディ合戦の行方

世界のトップ2人が口を揃えるのは、精度の高いアプローチとフェアウェイキープの重要性だ。

火曜日までの不安定な気候が過ぎ去れば、水曜日以降の天気は回復傾向にある。木曜日の本戦開始から日曜日にかけては「晴れ・微風(北東〜東の風、6〜14mph)」という絶好のコンディションが予報されている。良好な天候のもと、さらなるバーディ合戦が予想される今大会。日本の芝に順応し、横浜カントリークラブの難解なグリーンを完璧に読み切るのは誰か。世界最高峰の技術と戦略から目が離せない。

写真/岡沢裕行


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