レッスンプロを育成(指導)するレッスンプロの先生が教える「ゴルフの教科書(基本)」。今回は「アプローチでの腕の使い方」について解説する。【レッスンプロの先生とレッスンプロの教科書から学ぶゴルフの基本128】
画像: アプローチのミスの多くは手をこねてしまうこと。振り幅の大きさで手や腕の使い分けを覚えよう

アプローチのミスの多くは手をこねてしまうこと。振り幅の大きさで手や腕の使い分けを覚えよう

アプローチは「体と腕の同調」が大事

画像: 「すくい打ちを防いで安定したインパクトを迎えるには、『体と腕の同調』が必須です」

「すくい打ちを防いで安定したインパクトを迎えるには、『体と腕の同調』が必須です」

原田 前回までランニング、ピッチエンドラン、ロブショットのボール位置、そしてインパクトでロフトどおりに打てる構え方を説明しました。しかし、アプローチを苦手にしているアマチュアの方は、たいてい無意識のうちに「自分の手や体でボールを上げよう」としてしまい、ロフトどおりにボールを打てずにダフリやトップになるケースが多いです。

GD クラブではなく手で打とうとしていると。

原田 打つ瞬間に右手をこねて、下から上へすくい上げるようにスウィングしてしまうんです。でも、これは一番やってはいけない動きです。ボールを上げるのは手の役割ではありません。クラブのロフト角が上げるのです。

GD 「ロフトがボールを上げてくれる」と頭ではわかっていても、いざボールを目の前にすると、つい手首ですくい上げて球を高く浮かせたくなる心理が働いてしまいます。

原田 すくい打ちを防いで安定したインパクトを迎えるには、「体と腕の同調」が欠かせません。アプローチでは、振り幅によってこの「体と腕の同調」を明確に切り替えなければなりません。

GD 振り幅による同調の切り替えですか。

4時~8時までの小さなアプローチは両腕を伸ばしたまま振ろう

画像: 手のポジションが8時(トップ)~4時(フィニッシュ)の小さなアプローチは両腕を伸ばし、肩のラインと両腕でできる三角形をキープする

手のポジションが8時(トップ)~4時(フィニッシュ)の小さなアプローチは両腕を伸ばし、肩のラインと両腕でできる三角形をキープする

原田 まず、7時~5時、あるいは8時~4時までの短い距離のアプローチの場合です。

GD スウィングを時計に見立てた「イメージクロック」ですね。

原田 そうです。小さなアプローチの振り幅、8時~4時までは、両腕を真っすぐに伸ばし、手首は一切使いません。さらに、ひざから下の動きや体重移動も一切行いません。ランニングアプローチやピッチエンドランは特に、ずっと左に体重をかけておきます。ロブショットはやや左体重にするくらいです。あらかじめアドレスで作ったインパクトの形をキープしたまま、肩と腕で作る三角形を崩さずに、胸と肩、そして腕のリードでストロークします。

GD 体重移動をせず、左足に体重を乗せたまま、緩やかなダウンブローでボールをコツンととらえる感覚でしょうか。

原田 緩やかなダウンブローはいいですけど、コツンと打つんじゃなくて振るんですよ。インパクトの形は作っておくけど、振ることが大事です。アマチュアの方は昔の青木功プロみたいにコツンと当てるような打ち方はしないほうがいいです。しっかりストロークをしていきましょう。ストロークが6時の位置で終わるようではダメです。

9時~3時より大きなアプローチはひじを曲げてわきを締める

画像: 9時~3時より大きなアプローチはひじを曲げてわきを締める

9時~3時より大きなアプローチはひじを曲げてわきを締める

GD 6時のインパクトでコツンと当てるのではなく、5時、4時までフィニッシュを取るということ、フィニッシュまでしっかりと振り切るストロークですね。では、ハーフスウィングにあたる9時~3時以上の、少し大きなアプローチになるとどう変わるのですか。

原田 そう、9時~3時の振り幅で、ストロークに変化が必要になります。テークバックの8時を過ぎて9時から手首が折れ、ひじが曲がり、わきが締まる「テコシステム(コック)」が入ってきます。この大きさからは手の動きも使っていきますし、それに伴って下半身の動き、体の回転とも同調させて振るようになります。まさにこれが9時~3時のハーフスウィングの基本になります。

GD アプローチのトップが9時の場合、よくアマチュアが悩むのがトップからクラブを振ってフォローサイドで左肩が上がって詰まるような感じになることです。これはどうして起こるのでしょうか。

3時より大きいフォローでは両腕を伸ばさない

画像: ラインを出したいとターゲットに向けて両腕を伸ばしがちだが、4時より大きいフォローではひじは自然に曲げていくこと

ラインを出したいとターゲットに向けて両腕を伸ばしがちだが、4時より大きいフォローではひじは自然に曲げていくこと

原田 それはね、腕が突っ張っているからです。8時~4時の感覚のまま、フォローで無理やり腕を真っすぐに伸ばし続けて大きく振ろうとしてしまうからなんです。8時~4時までは腕は真っすぐに伸ばしていますが、8時~4時より大きい9時~3時の振り幅のアプローチではひじは自然に曲がらなければなりません。

GD 4時を越えて3時までフォローを取る振り幅では、ひじが曲がっていいのですね。

原田 曲げるというか、4時より先はひじをたたみ、ひじの先からヘッドを上げていくんです。そうするとクラブが立つでしょう。胸の前でクラブが縦にスッと立ってきます。アプローチは腕を真っすぐ伸ばす8時~4時の振り幅と9時~3時より大きな振り幅の2つをマスターしていきたいですね。次回はこの続きを解説します。

●原田伝一(全日本ゴルフスクールプロ指導者連盟理事長)

はらだ・でんいち。1955年、横浜市出身。80〜82年、US・NGFインストラクターセミナー参加。ゴルフ指導者について研究を積む。83年、NGF日本ゴルフ財団チーフインストラクター就任。2010年、一般社団法人全日本ゴルフスクールプロ指導者連盟理事長に就任。数多くのレッスンプロを世に送り出している。

撮影協力/ 富士ヶ嶺グリーンゴルフクラブ、東名CC

アプローチの基本を解説


This article is a sponsored article by
''.