「みんなのゴルフダイジェスト」のフォロワーの間で根強い人気を見せているのが、4スタンス理論に関する記事である。そこで、今回は4スタンス理論とはどのようなものなのか、あらためて追いかけてみることにしよう。第24回は米ツアーを主戦場にしている古江彩佳選手のスウィングを解説していく。
画像: 古江彩佳(写真は26年ソニー日本女子プロゴルフ選手権、撮影/姉崎正)

古江彩佳(写真は26年ソニー日本女子プロゴルフ選手権、撮影/姉崎正)

左右の体重移動はエラーのもと!? 軸を中心とした「体の入れ替え」

今回は、2024年のエビアン選手権を制し、メジャーチャンピオンとなった古江彩佳選手を見ていくことにしましょう。20〜21年シーズンに6勝を挙げてメルセデス・ランキング1位に輝いた後、22年からは米ツアーを主戦場にしている古江選手ですが、彼女はジョーダン・スピース選手、原英梨花選手、桑木志帆選手などと同じB1タイプです。

画像: フォローからフィニッシュにかけて体を起き上がらせたI字型のフィニッシュ(撮影/岡沢裕行)

フォローからフィニッシュにかけて体を起き上がらせたI字型のフィニッシュ(撮影/岡沢裕行)

まず、スウィングを飛球線後方から見ると、フォローからフィニッシュにかけて体を起き上がらせ、I字型のフィニッシュを取っていることがわかりますが、これはパラレルタイプ(A2とB1)の特徴です。次に、体の正面からドライバーショットを見ると、右足に圧をかけたままインパクトしていることがわかると思います。これはBタイプの特徴で、結果として彼女がB1タイプであることがわかるというわけです。

画像: 体の軸を中心とした体の入れ替え(撮影/姉崎正)

体の軸を中心とした体の入れ替え(撮影/姉崎正)

古江選手のスウィングを見て感じるのは、左右の体重移動の動きが少なく、体の軸を中心とした体の入れ替えが非常にうまいということです。体の軸(中心線)を保ったまま、バックスウィングでは体の右サイドが後ろ(背中側)に下がり、左サイドが前(ボール方向)に出る。ダウンからフォローにかけては、右サイドが前に出て、左サイドが後ろに下がる。この、軸を中心にして上半身が前後に入れ替わることによって、あたかもその場で回転しているように見えるのがB1タイプの理想なのですが、古江選手はそのお手本のようなスウィングといえるでしょう。

さらに、古江選手の強みは、スウィングの再現性が高いことにあります。常に自分に必要なこと(B1タイプらしい動き)だけをやっているため、動きがシンプルで力みがなく、さまざまなシチュエーションの中でも同じ動作を繰り返しやすい。それがショットの正確性や、安定した成績につながっているのです。

この古江選手の再現性と精度の高さは、同じB1タイプの人にはぜひ参考にしてもらいたい部分といえます。そのためのポイントは2つ。骨盤(おへそ)をボールに正対させて構えることと、首の付け根(のど元)を安定させてスウィングすることです。基本的に、B1タイプは、この2つができていると、軸が安定して、体の入れ替えがしやすくなります。その結果、動作の再現性やショットの精度も高まるので、ぜひ試してみてください。

▶第1回「4スタンス理論を詳しく説明! あなたのタイプの見つけ方」を読む

A1タイプ

A2タイプ

B1タイプ

B2タイプ

画像2: B1タイプのメジャー女王・古江彩佳に学ぶ、軸をブラさず再現性を高める「体の入れ替え」【4スタンス理論で探す最高のお手本#24】

監修/廣戸聡一(レッシュプロジェクト代表)

ひろとそういち。1961年生まれ。一般社団法人『レッシュプロジェクト』代表。スポーツ整体『廣戸道場』主宰。幼少時より、野球、剣道、格闘技を経験。高校卒業後、施療を学び、施療家の道を進む。現在は、施療家として、また一流のアスリートや芸能関係者を対象とした、体のケア、トレーニング、食事面の総合アドバイザーとして活躍中。JOC(日本オリンピック委員会)強化スタッフ、日本高等学校ゴルフ連盟公式強化役員、日本ゴルフツアー機構(JGTO)のアドバイザーなどを務め、2011年『ゴルフダイジェスト』誌レッスン・オブ・ザ・イヤーを受賞する。


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