【写真の記憶】⑧フィル・ミケルソン
“強さ”と“脆さ”を併せ持つ天才レフティ
100ヤード以内は
天才的な才能を発揮する
「いまこそ僕たちがメジャーに勝ってもいい年齢に達した。機は熟しているんだ」
フィル・ミケルソンが、そう熱く語ったのは、1994年のマスターズのときだった。
当時24歳という年齢が、メジャー優勝を狙う年齢かどうか、僕は一瞬戸惑ったけれど、彼はそのときすでに米ツアー4勝を果たしていた。初優勝は、アリゾナ州立大在学中にアマチュアとして出場したノーザン・テレコム・オープンだった。
彼のスウィングは左打ちである。左利きだったわけではない。幼いころ父親のスウィングを正面から見て、そのまま真似をしていたためなのだ。
ジュニア時代からミケルソンのコーチをしてい...