本州最西端の港町・下関紀行【前編・銀のゴルフを育てた街】
古くから交通の要所として栄えた港町・下関は中部銀次郎が生まれ育った地。ゴルファーであれば一度は訪れたい街です。
日本アマを6勝し、67年の西日本オープンでは並み居るプロを制し優勝。「プロより強い」と言わしめた日本アマチュア界の至宝は、下関市街を見下ろす名池山の高台で生まれ育ちました。
中部一族は当時、下関港を拠点に捕鯨やトロール漁業を行っていた「大洋漁業(現在のマルハ)」を営んでいた、いわば名士。銀次郎にクラブを握らせた父・利三郎は、下関の水産業界に多くの業績を残した人として、地元で今なお語り継がれる人物です。
そんな利三郎が響灘に面した景勝地、八ヶ浜に創設したのが「下関ゴルフ倶楽部」。...