マキロイも愛用中! ナイキの「ヴェイパー ドライバー」
言わずと知れた、実力ナンバー1プレーヤーのローリー・マキロイが愛用するドライバー。何と言ってもカラーリングが特徴的。この「フォトブルー」という色は、ナイキ全体のイメージカラーとなっているのだとか。とにかく、練習場でもコースでも目を惹くこと間違いなしなカラーリングだ。
今となっては、各メーカーがこぞって採用しているフェース面近くの溝。実はこの発想は、ナイキが最初に採用したもの。そして大きな「えぐれ」もすっかりナイキのトレードマークになった。そのあたりは、微妙に形状を変えながらもしっかりと受け継がれている。今回も基本構造を変えないあたり、ナイキはこの形状に相当の自信を持っているのだろう。
「丸顔」と「洋ナシ型」顔のつくりは全然違う!
今回、2モデルが登場したが、まずは構えたときの顔をチェックしよう。
両方ともヘッド体積460㏄で同じだが、構えるとその差は大きい。「ヴェイパー フライ」は、やや丸顔でやさしく安心感がある。一方、マキロイが使う「ヴェイパー フライ プロ」は、上級者がいかにも好きそうな洋ナシ型のヘッドで強い球が期待できる。フェース面は、「フライ」がシルバーで「プロ」がブラック。シルバーのほうが、フェース面が良く見えるので、球の上がりやすさをイメージさせてくれる。
また、「フライ」のほうが丸顔の分ヘッドの前後に長いが、それ以外の形はよく似ている。ただ、いずれも前作よりクラウン部を約30%軽量化し、余剰重量をヘッド後方の低い位置に持ってきているので、低重心に仕上がっているのは間違いなさそうだ。
続いてはフェース面を比較。
構えたときと違いフェース面を見比べると結構カタチが異なることに気がつく。「フライ」のほうがディープで「プロ」はそれよりもややシャロー。「フライ」が上下に広いのに対し、「プロ」は左右に長い。「フライ」は上下に、「プロ」は左右の打点のズレに強そうだ。そして前作よりフェースは薄肉化が進み、弾きが良くなっているとのことだ。
フライプロの飛距離性能にアッパレ!
では、打ってみることにしよう。まずは「ヴェイパーフライ」から。
打感はやや軽めで、打球音も澄んでいて心地いい。肝心の打球も、弾きが良くて初速の速さを感じるが、つかまった高弾道のボールがコンスタントに打てる。ライトな印象のカラーリングと相まって、非常にリラックスして打てるドライバーだ。安定感という意味では、トップクラスに入るのではなかろうか。
次に「ヴェイパー フライ プロ」。
打感は軽やかな感じから一転、やや手に残る重さがある。打球音も低く控え目な印象。恐らく重心距離が長いのだろう、一旦フェースにくっついてから弾き出されるような感じだ。「フライ」に比べてつかまらず、ややフェードが出やすいドライバー。しかし、ここ一発叩きにいっても、左に巻き込むことがなく、パワーヒッターにとっては心強い相棒になることは間違いない。「フライ」に比べて弾道の高さは3分の2くらいに抑えられる。
2つを打ち比べると、その性格の違いが明確で、非常にチョイスしやすいドライバー。どうしても、マキロイと同じ方(フライプロ)を使いたいということであれば、ネックのカチャカチャによって、
最大12.5度にまでロフトアップできるので、それなりにつかまりをカバーしてくれそうだ。
しかし、基本性能は変わらないので、スライスに悩んでいるなら「フライ プロ」ではなく、「フライ」を選ぶのが賢明だろう。シャフトは、両方ともやや軽めでしなりが大きい感じがするので、腕っぷしに自信のある人は、カスタムした方がいいかもしれない。とはいえ、ヘッドと純正シャフトの相性は非常に良いので、ヘッドスピード43m/sぐらいまでなら、問題なく使えると感じた。
色だけでなく、飛距離性能も進化した今度のヴェイパー。カラーリングで二の足を踏むゴルファーも
ぜひ一度、打ってみて欲しいドライバーだ。