「親父のおさがり鑑定団」では、過去モデルではあるものの、未来に継承したいそのクラブにまつわるエピソードをご紹介します。

ホンマ「LB737」

この切れ味はまさにプロモデル

画像: 本間ゴルフ・LB737 1992年

本間ゴルフ・LB737
1992年

プロやトップアマに高い評価を得ていた「PP737」のキャビティ版として登場。ヘッドのサイズやイメージ、操作性を保ちつつ、やや低重心化してミスに強くなった。

日本オープン歴代優勝アイアンにその名を刻む

画像: 小ぶりでシャープな見た目

小ぶりでシャープな見た目

一般にキャビティのアイアンはヘッド速度が遅い人でもやさしく打てることを念頭に設計されている。マッスルバックよりも重心距離が長く、ヘッドの返りが強くなって飛距離が出るからだ。

画像: 重心距離が短く、操作性がいい

重心距離が短く、操作性がいい

しかし、この「LB737」は一般のキャビティアイアンとは一線を画していた。ヘッドサイズはキャビティバックとしては小さく、それに伴って重心距離も短くなる。ということはヘッドターンを自分でコントロールしなければならず、アマチュアにとっては難しく、プロにとっては操作性が高いという評価になる。これがプロ仕様のキャビティと言われる所以である。

画像: 当時のアイアンの中では低重心に分類される

当時のアイアンの中では低重心に分類される

「LB737」の名を強く印象付けたのが伊澤利光だ。95年の日本オープン、舞台は霞ヶ関CC東コース。赤星四朗らが設計し、かのC・H・アリソンが改造した難コースだ。それまで未勝利の伊澤は「LB737」を手に、難攻不落の砲台グリーンを正確なショットで次々と攻略し、初のツアー優勝を達成した。その切れ味が瞬く間に世間に知られ、「LB737」は伝統ある日本オープンの優勝アイアンに名を連ねることになった。

95年 日本オープン

※月刊ゴルフダイジェスト2012年8月号より

バックナンバーは↓↓↓

This article is a sponsored article by
''.