「2日目を終えて松山選手が3位タイ、石川選手が15位タイ。松山はもちろん、石川も週末に大いに期待を持てる順位で終えましたが、これには日本オープンの影響が大きいとみています」(みんなのゴルフダイジェスト編集部員兼プロゴルファーの中村修、以下同)
「PGAツアーは長い長いツアーが始まったばかりで、なおかつ今週は“アジア開催”。シーズン終盤のような張り詰めた空気ではないはず。そんな中、両選手は日本オープンの大ギャラリーと、押しつぶされるような緊張感を4日間味わった直後ですが、上位でフィニッシュしたことで、精神的にはいい状態でプレーしていると思われます。日本とマレーシアは時差が少ないのも有利に働いているに違いありません」
「松山選手は日本オープンで優勝を果たしましたが、初日は調子がいいとは言えない状態。アプローチとパターで耐えるゴルフを展開していました。PGAツアーを戦う中で磨かれた小技から調子を取り戻し、3日目の大爆発へとつなげた、という展開。CIMBクラシックでは2日目に『64』のビッグスコアをたたき出しましたが、3日目、最終日とさらなる爆発を期待してもいい、そんな雰囲気があります」
「石川選手に関しては、日本オープンで『自分がやってきたことは間違っていない』という確信を得たのではないでしょうか。難しいセッティング、大ギャラリーがもたらす震えるほどの緊張感の中で、ドライバーを振り切り、上位で戦い抜いた。松山、アダム・スコットといった世界基準の選手がいる中で自分のプレーをやり遂げられたことで、集中力とリラックス状態、両方を兼ね備えた状態でマレーシア入りできていると予想します」
「彼の場合、公傷制度で出場可能な20試合でシード権確保に必要な399ポイントを積み上げる必要があります。約400ポイントを積み上げるにはトップ10入りを複数回果たしたいところですが、今大会には大いに期待できると思います」
「史上2番目の大ギャラリーを集めた日本オープンを経て、松山・石川両選手はさらなる成長を遂げたように思います。特に松山選手に関しては、母国のナショナルオープンに自身が出場したことで大ギャラリーを集め、その中で勝ち切った。その自信は、すでに世界基準である彼をさらに一段階上のレベルに押し上げた。そんな気がしてなりません」