ゴルファーの“ウマイ!”を追求するこの企画。少し気は早いが年末といえば蕎麦、またゴルフ帰りの小腹を満たすにも蕎麦はちょうどいい。そこで今回は、みんな大好き「蕎麦」の名店を紹介。ゴルフ場密集地帯である房総半島にある、おいしい水が生んだおいしい蕎麦を食べに行こう!
“名水ある場所に旨い蕎麦屋あり”
東京からアクアラインを使って1時間程度。ご存じ、ゴルフ場が密集する房総半島の真ん中にある久留里(くるり)は、江戸時代から城下町として栄えた土地。この地域は雨が多く、ここを治めた黒田一族の居城は「雨城」「霧降城」とも呼ばれたほどだ。
またこの地域は良質な粘土層を持ち、豊富な雨が地下を通り、豊かな湧水が多いことでも知られる。そんな場所で“名水ある場所に旨い蕎麦屋あり”を地で行くお店がある。
「久留里蕎麦」は軟水で打つことで、喉ごしの良さが際立つ‼
店の名は「安万支(あまき)」。暖簾には『名水手打』。毎朝ご主人が湧水を使って手打ちした蕎麦を出し蕎麦がなくなり次第、閉店というスタイルだ。
北海道産を使ったオーソドックスな二八蕎麦。蕎麦に合うというミネラル豊富な軟水で打たれ喉ごしの良さが際立つ。ちなみにつゆは利尻昆布と鰹の本節を使用。本節は数時間、蒸かしたものを削っているそうで香りが際立ちなんとも言えない。
“もり”を頼むと、みずみずしいツヤを帯びた蕎麦が目の前に。そのまま口へ入れると、蕎麦の香りと強いコシを感じる。つゆにくぐらせ一気にすすると、喉越しが心地よい。キレの良いつゆともよく合い、あっという間にせいろは空になった。
早いスタートの日は、ちょうど帰りに小腹が空きがち。そんな時、アクアラインで直帰するのもいいが、せっかくだから寄り道して旨い蕎麦、なんていうのも乙なもの。ちなみに久留里は爪楊枝の名産地でもあったりするので、たまにはこんな手土産を持って帰るのもまた乙というものだ。
※月刊ゴルフダイジェスト2016年12月号より
写真/三木崇徳
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