マグノリアレーンは往年の名プレーヤーたちが通った道
オーガスタ・ナショナルGCへの入り口、マグノリアレーンを進むと、正面にすでに100年以上の歴史を持つ白い木造クラブハウスが見えてくる……。
これは半分空想で、われわれメディアは、マグノリアレーンとクラブハウスの間の芝生に立ち、この栄光の道を通ってくるトッププロたちの気持ちを想像しながら、オーガスタのロゴを模した(フラッグと同色の)スイートピーの花を目の前に、国旗と建物を見上げることしかできない。
それでも、夢見心地になるのは、長い間ここに通ったプロ、挑戦したプロ、思いを馳せるすべてのゴルファーの気持ちを感じるからに他ならない。
クラブハウスの裏に回ると、クラブハウスの年月とともに成長した木が木陰をつくり、そこに吹くそよ風を感じれば、かの南北戦争時代の米国か、はたまた「スカーレット・オハラ(映画『風と共に去りぬ』」のこの地への執着を感じる。
ここには、古きよき時代があった。それは、ゴルフの古きよき時代と重なっている。平等か、権利か、自由か、情熱か、冷静か。
リーダーズボードには今季欠場を発表した‟タイガー”の名前があった
オーガスタ・ナショナルGCにドキドキしながら初めて足を踏み入れた感想は……「全部、緑!」ということだった。「Greeeeen(グリーン)」と叫びたい。何より芝生がフカフカしている。ディボット跡が見当たらない。芝の密集度がハンパなく、靴に汚れがつかない。だから、疲れない。
しかし、この芝が、選手たちを苦しめると思うと好試合を想像してニヤニヤする。本番はフェアウェイも芝は伸びていて、逆目になっているとのこと。選手たちは、当然それを警戒し練習に取り組む。
芝に気を取られていると、ゴルフファンなら見たことのある、世界の国旗を掲げたリーダーズボードが。
現地時間4月2日(日)、まだタイガー・ウッズの名前が入っている。現地時間4月3日(月)になれば、隣の「PAST CHAMPIONS NOT PLAYING」のほうに移るであろう。
20世紀を迎える前後のタイガーのスーパープレーを思い出しながら、ため息をつくのは、ゴルフ好きなら世界共通であろう。(つづく)
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