結婚、マスターズ優勝、37歳、飛躍の1年
セルヒオ・ガルシア、37歳。未だ独身。実力も去ることながら、やんちゃで奔放な言動が世間を賑わしてきた。
その彼がついに年貢を納めるときがきた。お相手はオーガスタで戦況を見つめていたダークなロングヘアにキャップ姿の女性。彼女こそ“恋多き男”に結婚を決意させたフィアンセのアンジェラ・エイキンスさんだ。
ゴルフチャンネルのレポーターを務めるエイキンスさんとは今年の1月7日、ガルシア本人がツイッターで年内結婚を発表しており、昨年のライダーカップにも同伴済み。ツイッター上は幸せそうな2人のツーショット写真が満載だ。
恋多き男の別れ、そしてスランプからの脱出まで
振り返ればガルシアは出会いと別れ=傷心を繰り返し、失恋した後は成績が振るわないという“恋に振り回されてきた”男。彼にとってもっとも痛烈な痛みを伴ったのは、グレッグ・ノーマンの長女モーガン・レイさんとの別れだった。
08年に世界ランク2位に浮上した頃付き合っていたのがモーガン・レイさんで、ノーマンも公認、家族ぐるみの付き合いはそのままゴールインまで突き進むかと思われた。しかし翌年の春、彼女の方から別れを切り出されると成績はガタ落ち。世界ランクもずるずると後退する始末。
「そりゃあ苦しかったよ。彼女は僕にとって本当の意味で恋をしたはじめての女性。プライベートが充実していないと、ゴルフも楽しめない。どんなに自分を奮い立たせようとしてもできないんだ」(ガルシア)
10代の頃はテニスの世界女王マルチナ・ヒンギス、20代ではハリウッド女優のジェシカ・アルバとの恋の噂が取り沙汰されたが、本当に愛したのは強面ノーマンを義父にしても良いと思わせたモーガン・レイさんだった。
失恋によるスランプは長く続いたが11年の10月には新恋人ニコル・ホレックスさんの前で欧州ツアーのカスティーヨ・マスターズに圧勝。しかしあっという間に破局し、続いてお相手に浮上したのがドイツ人の女子大生(ゴルフ部)キャサリナ・ボーンさん。10歳年下の彼女にはダイヤの婚約指輪を贈ったとされ、13年の暮れにはアジアンツアーのタイランドゴルフ選手権でボーンさんがバッグを担ぎ優勝に貢献した。が、結局結婚には至らず。
こうして見てみると、ガルシアが好きなのはスポーツウーマンタイプのようだ。婚約者のエイキンスさんの父親はテキサス大学でアメリカンフットボールの花形クォーターバック。エイキンスさん本人もゴルフ部出身でハンディキャップ3の腕前だという。
「アンジェラ(エイキンス)もお父さんのマーティもすごくポジティブな人なんだ。自信に溢れていて、マスターズのときもキミなら絶対できると背中を押してくれた。ポジティブな波長が僕にも伝わったから落ち着いてプレーすることができたんだ」とガルシア。
おめでたいときに過去をほじくり返して申し訳ない。今はただ2人の幸せを心から祈りたい。